【みやまる】のほ本!9冊目- ねたあとに-

   みやまるは遊ぶのが大好きである。「遊ぶ」と言っても「オネエチャンをはべらせて」とかそういんじゃなくて本当の遊び。ダジャレとか山手線ゲームとか。


 大人になって思うのは「遊び」のレベルが上がっていること。子供のころ苦戦していたしりとりの「る」も「ルワンダ」「ルーマニア」「ルクセンブルク」とかポンと出せるようになった。そしてせっかくレベルがなかなか生かせない。しりとりなんてしてるほど大人はヒマじゃないから。むしろ忙しくあれこれやるうちに「る」から始まる単語も覚えるのだろう。全部国名とはいえ。

 「ねたあとに」はトイレコモロ―という不思議なペンネームを持つ小説家が毎年夏に別荘に友人を招き「遊び」に興じる小説。なんて書くと『華麗なるギャツビー』みたいな話に見える?いえいえ全然違います。ここでいう「遊び」もさっき言った方のです。軍人将棋などの既存の遊びから麻雀パイを並べて競走馬に見立てる「ケイバ」などオリジナルな遊びをだらだらと楽しむ。特にその遊びをきっかけに彼の人生が変わったとか、大きい意味が隠されていた!という波乱もない。でも大の大人が真剣にへんてこな遊びをする姿に惹かれてどんどん読みたくなるはずです。

 「遊び」に人生の意味とかがあっちゃのんびり楽しめないだろうし、無いからこそハマれるというか。大人のあるべき「遊びの姿勢」は「何も無いのに真剣に」やる、でしょう。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?