【みやまる】通ぶれる野球バナシ!91球目

 ちょっと今更ではあるが今回は流行語大賞に選ばれた「トリプルスリー」に焦点を当てたいと思う。各方面から「どういうモノかわからない」「そんなにすごいことなの?」という声を聞いたので、この場を借りて歴史的偉業を紹介したい。

★トリプルスリー基礎知識

 単純に「トリプルスリー」とはなにか。1シーズンで「打率が3割以上・本塁打が30本以上・盗塁を30個以上」ことだがこれはとても難しい。今年達成したソフトバンクの柳田悠岐とヤクルトの山田哲人含め、日本プロ野球80年の歴史において8人しか達成したことがない。1年で2人の達成者が現れるのも65年以来50年ぶりの出来事だ。ちなみに台湾でも林智勝(リン・ジゼン)という選手がこの記録を台湾球界で初めて達成した。

★あと一本足りなかった超大物

 過去の達成者の顔ぶれは岩本義行・別当薫・蓑田浩二・秋山幸二・野村謙二郎・金本知憲・松井稼頭央に柳田と山田をプラスした8人。王貞治や張本勲、松井秀喜といった歴史に残る大打者たちも達成できなかった記録なのだ。そんななか「ものすごく惜しかった」選手が1人、ミスタージャイアンツ、長嶋茂雄である。長嶋は58年(なんと新人の年!)打率.305、盗塁37個をマークするも本塁打は29とあと1本及ばず。しかも1塁の踏み忘れで取り消しになってしまった本塁打があり、文字通り「タッチの差」で背番号3はトリプルスリーを逃した。ミスター、失敗の仕方も並の選手と違う………。

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