スクリーンショット_2014-05-02_23.54.08

ジョンが出会った読者たち【第17話】

16歳の健気な高校生すずきゅうに、容赦なく大人げないメールを送るスプリガンボルタ(42)。これいったいなんのコーナーでしたっけ? 読者の交流の場がいつのまにか(低レベルな)戦場に。
ごく普通の会社員である僕が血迷って携帯番号を誌面に載せたところから始まる、アメイジング・ドキュメンタリー!

「ZQN Tシャツ」デザイン案 part3スプリガンがますますとまらない(自爆)

群馬の高校2年美術部員・すずきゅうボルタ(座右の銘:群馬で一番キチったやつになる)をこの夏渡米させるべく「ZQN Tシャツ」を売ろうということになり、そのデザイン案をここで呼びかけたところ、埼玉在住の42歳真性キチ男性、スプリガンボルタから鬼のメールと電話攻撃が来るように。彼とのやり取りの一部をここで紹介したところ、読者の皆様にまたどん引かれたのか、飽きられたのか、またもや電話やメールが激減! 今や完全にスプリガン専用ホットラインと化してしまったのでした…。

我がブロス美術部が抱えることになってしまった超問題児のスプリガンボルタ。前号で編集木下、すずきゅうとの小競り合いをご紹介しましたが、再び「すずきゅうくんへ」という件名で、突如スプリガンから届いたメールはかなり辛辣なものでした。

「バイトでも所得税払って無いヤツは発言する権利無し! もっともっと攻められるけど、君弱いから壊れるるよね? 自分の絵で飯食えるようになったら反撃OK これはスプリガンからのメッセージ! どう受け取るかは自由、一度社会を経験しないとね! ちなみに君、同じ歳の●●●よりも弱いし立場も低い…彼は日本最強クラスだし子供に型教えてる。黙々とね…君の遠吠えは無駄じゃね? 本当に影響与えたいなら運、才能、 実力をを手に入れな(^w^) クソつまんない話しだけど事実!」(メール原文ママ)

これはすずきゅう(以下ZQN)に伝えるべきか、迷いました。42歳の大人からの辛辣なメッセージ。果たして若干16歳のすずきゅうはどう反応するのか? でも彼ならわかってくれるはず。そう信じて僕はメールを転送しました。すると…。

「俺は高校生にケンカ売ってるような社会人にどう言われようと自分を曲げたりしない。●●●が日本最強なら貴様は世界最弱だな!!! ホントは妄想の彼女より俺の事が好きなんだろ」(メール原文ママ)

「妄想の彼女」。さすがずっきゅうさん、かなり強烈な一発です。これに対し、スプリガンは…。

「アハハハ! 自分の弱さを認めない弱さ(^w^) たかだか群馬の田舎物(爆笑) てめえ童貞だろ? 女知ってからデカい口叩け、クサチン野郎! 後てめえの歳にはオレも弟も働いて税金ってヤツ払ってたから! あんた頭悪くね? 親の金でぐずぐず生活してるんだったら人に文句言う価値無し、本当にキチきどるんだったら河原で生活したらどう? テメエがぶつくさボヤいてたから可哀想で手助けしたらこうか! またウンコでも描いてろばぁ~か!」

このメールの直後、スプリガンから今度は「先生へ」という件名で僕宛てにメールが送られてきました。

「あのくらいのバトルで良かったですか? 若い子は理屈で言うとやめちゃうじゃないですか(^_^;) 彼のあの性格は少し直していかないと社会生活無理? 先の事を考えてコメント回してもらってれのですが…彼若いッスねー」

「またウンコでも描いてろばぁ〜か!」と16歳に言っておいて、「彼若いッスねー」はないだろ!って思ったのですが、一応ZQNに転送。すると、ZQNからはこう返ってきました。

「税金の無い世界じゃ、そんな大口叩けないだろうね。お前なんか想像上の彼女でも描いてろバーカ! あと俺たちのためにもっと働けよ。ジョンさんとのメールや俺に喧嘩売ってる暇あったら仕事しろ!」

それに対しスプリガンは…。

「てめえはなんなんだ? 選ぶてんじゃねえぞコラ! てめえががっこー行ってる時にフルタイムで働いてたんだボケー、理屈で格好つけてんじゃねえよ! お前はがっこー行けてボード遊びなんか最高じゃん…お前の人生結局遊びじゃん、うまい人生おめでとう」

もはや興奮が絶頂に達し、日本語になっておりません。ドクターストップ、もうこれ以上は無益です。誰が得するのでしょうか。そもそもここは何のページなんでしょうか(爆)? 2人は同じ国に生まれ育ち、こうして同じページを介して42歳と16歳という年齢差を乗り越えて交流したというのに…。

僕はふと思い出しました。ZQNがスプリガンの絵を見て言ったあの言葉。僕はそれをスプリガンにメールしました。

「すずきゅうはこの前スプリガンさんの描いた『鬼知』ってフレーズいいなって言ってましたよ! お互いがクソ高校生、クソオヤジと思っているでしょうが、絵で分かり合えばいいじゃないですか^^」

するとスプリガンは…。

「鬼の知恵…鬼って諸説あるからロマンでしょ^^」

「すずきゅう君は強くなりましたねー^^ それが凄く嬉しいです」

「自分はヒールでイイんです(^w^) すずきゅう君はヒーローでないと!」

という、ありがたいメールをいただきました。そっか、ZQN、強くなったんだね!  よくよく考えると、全く意味のわからない展開なのですが、妙に感動してしまいました。後日談になりますが、スプリガンはメールの最中、酒に酔っていたそうです。ですが、酒を飲みながら高校生に説教というのはよろしくないですね。

では最後に、今回届いた唯一のデザイン案をご紹介しましょう。茨城県在住の玉虫ボルタさん(29歳男性)からです。翼が生えて軽やかに舞うZQNが描かれています。日本を飛び立つ彼を表現した、素敵なデザインです。


スプリガンとのやり取りは面白いのですが、これを取り上げると応募が減るというジレンマに、ジョン・ヒロボルタ、今、悩まされています。

4/27~6/25 スプリガンとのメールのやりとり 受信メール:251通 (3万9878文字)

スプリガン復活はあるのか? デザイン案まだまだ募集中!!

我こそは!という方は090-6143-2407 もしくはhirotakufr@aol.comまで。ともにジョン・ヒロボルタ直の連絡先です。「Tシャツ買おうと思います!」ってご連絡もドシドシくださいね。(※デザイン案件募集は2013年当時、現在は募集していません)

(「TVBros.」2013年7月3日発売号掲載)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?