【みやまる】通ぶれる野球バナシ! 99球目

 今日紹介するのは「レジェンド」というクラスの選手ではないが、常にリラックスした表情でプレーし、どこのチームのファンからも愛された外国人選手なんです。ファーストネームから「ホセ」の愛称で親しまれたドミニカン、ホセ・フェルナンデス。

★グラウンドの詩人?

 KBO(韓国プロ野球)の外国人1シーズン本塁打記録(当時)を引っさげ、03年SKワイバーンズからロッテに加入。途中加入ながら32ホームランという好成績をマーク。以後長距離打者としてはもちろん、ヒーローインタビューなどで発せられる、ちょっと詩的なコメントも人気を博した。

・人生の目的とは、人を愛することを習得すること。人生から愛を取ってしまったら、ゼロに等しいんだよ。

・昨日は歴史、明日は何が起こるか分からない。今日は今日。

・チャンスというものは長い髪の毛ではなく、短い髪の毛で、それをつかまないといけない。

 特に楽天在籍時にはモバイルサイトに専用ページが作られるほどであった。

★詩人にして旅人?

 実はなかなか異色の経歴の持ち主。来日した03年から引退した13年までの所属チームの変遷はこうである。

 ロッテ(03)-西武(04・05)-楽天(06~08)-オリックス(09)-キンタナロー(10・メキシコ)-西武(10・11)-楽天(12)-モンクローバー(12・メキシコ)-オリックス(13)

 ディープなプロ野球ファンでも正確にホセの所属歴を言える人は少ないはず。4球団に所属したのはブライアン・シコースキー(余談だが西武時代チームメイト)と並んで最多。しかも4球団中3球団には「復帰」している(シコースキーは2回)。移籍の多い選手を「ジャーニーマン」と呼ぶが、日本球界の歴史の中でこの単語が一番似合うのはホセだろう。

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