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もう死にたいわ

介護の仕事をしていたら
「もう死にたいわ」っと言う言葉をよく聞く

でも、
その気持ちもわかるの

目も見えづらくなり
耳も遠くなり
隣の人と話すことだって苦労する

住み慣れた家、
親しい人たちとも多くお別れをしてきて

出来ることより
出来ないことの方が多くなって

なにより
凄い孤独で。

何年か前の話になるんだけど、
私が大好きなおばーちゃんがいて、
そのおばーちゃん片足がないんだけど、
全くないんじゃなくって、10センチくらいはあるの。

はじめて見たときは、
驚いて、その右足をどう扱っていいかわからなかったけど、ちょこんと動く足がどんどん可愛くなってきて
おばーちゃんに「可愛い足やね」っといつも話していた。

そのおばーちゃんも
やっぱり

「もう死にたいわ」
って言うの

私が笑って
「そうだよね
私も無いおっぱいが重力に逆らえず、下がってしまったよ、時間って言うものは残酷だけど、平等だね」って言うと、その、おばーちゃんも笑っていた

おばーちゃん

今はね、まだ、私が若いからおばーちゃんの気持ちがわからないけれどね、わたしもおばーちゃんの歳になったら、おばーちゃんが言っていたことはこれだったのか!!って軽くあしらった事を後悔する時がくるからね。

おばーちゃん。

あなたのその孤独は大きすぎて、私には全部は解出来ないかもしれないけど

私は何も出来なくなったと話すおばーちゃんが好きだし、今までとてつもなく苦労してきた、その可愛い右足もね大好きだよ。

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