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自由研究 赤緑

こんにちはまっさです。12/9現在、明日の禁止制限発表に数多くのバトラーが様々な感情を抱えていることと思います。

「プトレマイオスは逝かないでほしい」

「アルパラ規制されてくれ」

「グランウォー〇ンだけは許せない」等々。

まあ僕もそんなバトラーのひとりなんですがね笑

さて、今日は僕がずっと研究を重ねてきて、あと一歩及ばず泣く泣くさじを投げた赤緑占征について解説していきます。

前回の白紫と異なり、納得のいく構築とはならなかったため、あまり強くはありません。

それでもいいよって方、最後まで読んでもらえると嬉しいです。

目次                    ①そもそも赤緑ってなんすか         ②テンプレリストと僕が研究したリスト    ③採用理由               ④まとめ

①そもそも赤緑ってなんすか?

赤緑とはその名のとおり、赤と緑の混色デッキで、デッキタイプはグッドスタッフに分類されます。似たデッキタイプだとアルパラが当てはまりますね。赤の特徴であるドローと盤面処理、緑の特徴であるコアブと速度を混合したいいとこ取りのデッキ…

だと僕は思ってました!!

・なぜ微妙なのか

皆さんは12月頭現在のバトスピで強いデッキと言われると何を思い浮かべますか?

アルパラ、ゼクス、白コン、覇王、イザイザ、氷姫etc.

人によって様々だと思いますが、”赤緑”と答える人はほぼいないでしょう。理由は簡単です。

赤緑はよく言えばなんでもできる、悪く言えば器用貧乏なデッキ

だからです。

今のバトスピは何かひとつの戦術に特化していたり、明確な勝ちプランがあるデッキが強いです。

例えば、アルパラは明確な勝ちプランがあるわけではありませんが、デッキ全体が相手の妨害に特化しており、相手の動きを完全に縛って機能を停止させつつ、自分はコアブし、パワーカードをこれでもかと投げつけて勝ちます。これは白コンも同じです。

覇王はハジメを主軸としたバーストで相手の場を破壊しリソースを削ぎ落としつつ、ロードXの連続攻撃で勝つ(サブプランとしてロード零のライフバーン)という勝ちプランがありますし、最近見かけなくなりましたが、導魔ならデメテールの神域によるアンブロ2点攻撃で勝利します。

このように世間一般に強いと言われているデッキは、明確な勝ちプランがある・相手のなにかしらの防御札を封殺できる・デッキ全体で戦術が一貫しているという特徴が共通しています。

しかし赤緑はそれがありません。コアはアホみたいに増える。手札も増えないことはない。適度に相手の場も荒らせる…けれど相手の防御札を封じられるわけでも、めちゃくちゃ速度が出るわけでも、相手の場を毎ターン更地にできるわけでもない。僕の友人が赤緑のことを

中国産アルパラ

と呼んでいましたが正にそのとおりだと思います。今のアルパラは本当にすごくて

・オーソドックスな型

・グランツシュタインと赤の世界を採用した攻撃的な赤寄せ型

・赤の世界は入っていないが、エスパシオンとシャイニングソードXをタッチした型

などたくさんの種類が存在し、人によって採用カード、採用理由も大きく異なります。コアが増えるのはもちろんのこと、速度も出せますし、ネクサスだって触れます。

赤緑は安定感、構築の幅広さにおいて完全にアルパラグッドスタッフの劣化になってしまっているのが現状です。

②テンプレリストと僕の考えたリスト

悪口ばかり言ってても仕方ないので、リストを見て行きましょう。

まず現在の赤緑のテンプレリストがこちら。

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ただカードパワーの高いカードを詰め込んだだけのデッキです。中学生でも10分で考えられると思います。

ただやはり赤の世界緑の世界シャイソXエスパシオンビャクガロウXのパワーが桁違いなので、これでもSBくらいなら全然勝てます。

ではここでこのサンプルリストを元に赤緑の抱える問題点を言及していきます。

・速度がない

このデッキの抱える問題のひとつめです。現環境では足場を壊されなければ先3で6点を飛ばしてくるゼクス、同等に5点飛ばしてくるダブルオー、シーカー2種持ち覇王、先3キル安定の氷姫など速度が速いデッキが山ほどいます。

いやいや、赤の世界あるんだから赤緑も早いやろと思う方もいるかもしれませんがそんなことありません。40枚のデッキの中に3枚しか入ってない、サーチもできないカードを使わないと打点が足りないデッキより、シーカーストドロでデッキぶん回して6点叩き付けたり、どこからでもリーサル取れるデッキの方が早いのは明白です(速度が出ないのは真・転醒編デザイナーズデッキ全てに共通した問題であり、だから弱いと言われ使われない)。

・アタッカーに耐性なし、防御札も封じられない

今の環境でアタッカーに最低限の耐性を付与するのは最早常識となっています。プリヘーリア、フリーダムガンダム、ゴッドゼクス地ノ型、ロードドラゴン零etc.

アルパラのアタッカーには耐性がありませんが、そもそも相手のハンドリソースを徹底的に縛るデッキなのでなんら問題はないです。

赤緑は環境にいるデッキたちと比べて速度も遅く、相手のリソースを処理する力もアルパラや覇王ほど強いわけではないのに、アタッカーに耐性がありません。星と獣の創界石の裏面で最低限の耐性付与が可能ですが、もっと速度が遅くなるので論外です。

また防御札の封殺もできません。例えば白紫なら、相手のマジックを完全に封じられるグランウォーデン・ツヴァイという絶対的なフィニッシャーがいますが、赤緑にはそれがいません。ビャクガロウで2ハンデスもボーンシャークやスワロウテイルとセットで使わないと気休めです。相手の白晶防壁や氷刃血解で簡単に止まったり、ハイマットフルバーストやトランザムライザーでアタッカーをすぐさま処理されてしまっては当然強いデッキとは言えません。

・エロファントと赤の世界の相性が悪い

赤緑の強みのひとつとも言えるのが、発売前から注目されていたザ・エロファントのカードパワーです。9コストと大型ながら、軽減の多さと持ち前のコアブを生かして比較的早いターンに着地可能。召喚時に5コアを増やし、アタック時にはバーストを封じながらリソースの確保までできる相当強力なスピリットです。ですが残念なことにこのエロファントと赤の世界の噛み合わせがかなり悪いのです。

大前提として赤の世界は早期に着地すればするほど強いカードです。赤には珍しい処理されにくい安定した足場であり、相手の準備が整う前に高打点をたたき込めればイージーウィンを狙うことができるからです。もちろん後半に引いても決して弱くはないのですが、序盤に引いた場合に比べるとバリューは下がります。

ここで赤緑占征のデザインに目を向けてみます。緑の世界やニコリーウスでコアブースト、ソーラードラゴンやソレイユで盤面処理、そうして減ったハンドをエロファントの連鎖で回復、リソースを切らさずハンドとコアの暴力を押しつける。これが赤緑占征のデザインです。はい、もうお分かりですね?

赤の世界は序盤に引き込みたいのにそれを引き込むカードが大型のエロファントになってしまっている

わけです。エロファントの連鎖で赤の世界を引いても配置できるのは次のターン。そのターンの打点にはなりません。

まだあります。エロファントは緑1色のスピリットなのでシャイソを合体しないと赤の世界を裏返せません。また、連鎖赤3が”シンボルを固定する”という書き方なので、赤き神龍皇でシンボルを5点にすることができません。

このように赤の世界とエロファントの噛み合いがとにかく悪く、それなら赤アルパラやグランツアルパラでよくね?となるのが赤緑占征の現状なのです。

では続いて僕が考えたリストをどうぞ。

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③採用理由

・ザエロファント

フィニッシャーとリソース補充を同時に行うカード。雑な5コアブが付いているため、雑に投げても強い反面、キンコマに弱い、耐性がない、BPが低めなどフィニッシャーとして不安な部分もちらほら。初手に2枚引くと負けになるので採用は2枚。引きが強い人は3積むのもありです。

・マンディブラリス

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正直に言います。

赤緑に関して言えばビャクガロウXよりもコイツの方が強い

・ビャクガロウではケアできないアレックスをケアできる

・ソーラードラゴンでネクサスを破壊した同じターンにオーバーエロファントを貼ることができる

・オーバーエロファント2枚で無限アタックが成立する

ビャクガロウXは来年以降いつ制限されてもおかしくないぶっ壊れパワーカードですが、その真価はボーンシャークスワロウテイルで相手のシーカーや神託を機能停止させている時に発揮されます。赤緑は自身のリソースをどんどん増やして相手を圧倒するデッキタイプなので、単体で1ターンに4コアブできるマンブラはこのデッキと噛み合ってます。アレックスを完全に封じられる点も優秀で、マンブラで2点→合体エロファントで3点のムーヴを行うことが可能です。

最強アタッカーなので3枚。

・ソーラードラゴン

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バスタースピアの劣化?いいえ、そんなことありません。バスタースピアよりコストこそ重たいものの、2枚あれば毎ターンネクサス破壊+1ドローを行えますし、バスタースピアと違って相手の場にネクサスが無くても腐りません。召喚すれば軽減+1打点として扱えます。シンボル変色効果もすごく助かります。本当は6枚積みたいです。

・リバックス

説明不要。グッドスタッフデッキには確定で3枚入ります。これがあるかないかで安定感がダンチです。

・ドラグソレイユ

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コスト5と軽量ながら範囲の広い破壊と雑なコアブを併せ持つそこそこのパワーカード。緑の世界やビートミラージュを配置した次のターンに召喚し、相手のシーカーや小型を焼きつつコアブでテンポアドを稼ぐのが主な役割。ミラージュはセットコストこそ重いですが、耐性持ちブロッカーを貫通するのに使うことがあります。2枚。


・サンスィード

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なんで誰も使わないんすか???

ガチで僕以外が使ってるところを見たことがないカード。ミラージュセット中破棄されず、召喚配置時に反応して2面焼き+1ドロー。まさにサカターノベアとバジャーダレスを足して2で割ったような高性能。これを開くだけでダブルオーとゼクスが壊滅します。

新弾のMレア以下のカードの中で一番のパワーカードです。

Lv2以降はしれっとアレックスをメタってます。サカターノベアもバジャーダレスも強い強い言われてガンガン使われているのにこれが使われないのは意味わからんです。3投。

・ネメアーレオ

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「ジークフリード魁ボコりてえなぁ」

言わずと知れたメタよりのバーストカード。バースト発動条件は相手の召喚煌臨時発揮ですが、相手に破棄された時無条件で発動することができます。これにより、プリヘーリアに強く、氷姫が流行していた数ヶ月前はかなり見かけた印象です。

氷姫はtierを落としたとはいえ、tier1の白ガンダムにプリヘーリアは3投されていますし、アルパラが投げつけてくるジークフリード魁にも刺さるため、相当使い勝手がよかったです。今は事故を減らすためピン投ですが、2枚に増やすのも検討できます。

・シャイソX

パワカ。スピリットネクサスの効果発揮させず計3枚も破壊するのはさすがに強すぎる。世界ネクサスもコイツの前では無力。赤いデッキで枠が余ったらとりあえず入れとけ感さえあります。注意点として、召喚時が強制発揮なので、キンコマやバジャーダレスを踏んづけてしまいます。それを差し引いても強すぎますがね笑


・緑の世界

積まない理由を探していたら地球が無くなっていそうなくらい積まない理由が見つからないカード。強いことしか書いてないし、初動として最強です。これから値上がる可能性もあるので、1800円のうちに3枚揃えておきましょう。

・ビートミラージュ

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先1で貼れるダブルシンボルネクサス。弱いわけがありません。ミラージュ効果も優秀。3枚確定。欲を言うならLv2のバウンス耐性をエロファントにも付けて欲しかった…。


・英雄皇の神剣

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スピリット破壊/1ドローを選択できる赤の優秀な足場。このデッキはアレックス/サンスィード/乱舞各3+ネメア1の計10枚のバーストを採用しており、毎ターン神剣の起動が見込めます。安定した継続ドローは従来の赤緑の課題のひとつであり、それを解決できました。RV2枚、RV前1枚で散らしています。計3枚。

・ゴッドブレイク

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ゴッドゼクス絶対ころすマン。信長破壊+後から出てきた信長のシンボル消滅で6色揃えることを許しません。ついでにバベルLOとかキャスゴのようなよくわからないLOデッキもころせます。これがないとイザイザ導魔のような創界神主体のデッキに手も足も出ないため投入。ゼクスの速度に対応するため3枚。

・双翼乱舞

ドロソ。バースト効果を持つため、英雄皇の神剣と相性〇。キングスコマンドではない理由は、キンコマは終盤に引いた時に弱いから。乱舞の場合、終盤トップで引いた場合も有り余るコアで能動的にドローしてワンチャンを作ることができます。3枚。

・オーバーエロファント

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赤緑占征専用のストームアタック。トラッシュ除外効果が発表当時注目を集めましたが、この効果のおかげで覇王ダブルオー導魔イザイザなどトラッシュを活用するデッキを詰ませることができます。ゴッドブレイクとセットで運用することでイザイザ導魔覇王対面はワンサイドゲームに持ち込むことが可能。ただし弱点もあり、セット時の回復効果は自身のスピリットを回復させた場合、相手のスピリットも回復しなければならないこと(自分のスピリットだけ起こすことはできない)。このカードをセットしてターンを返さないと意味がないことです。

これまでのテンプレリストだと、ソーラードラゴンでネクサスを破壊したターンはこのカードを貼ることができず、せっかくの刺さりのよいメタ効果が十分に使えなかったのですが、マンディブラリスを採用したことでこの問題は解決。ソーラードラゴンをメインでセットしたのち、マンディのアタック時効果でエロファントに張り替えるとどちらのカードの効果も最大限発揮できるようになりました。なお、このカードが2枚ハンドにあるとマンディが無限アタックできますw フラッシュ効果も強いです。3枚。

・シーズグローリー

防御札としての印象が強いと思われますが、このデッキの場合は攻撃に使います。前述したようにエロファントと赤の世界の相性が悪く、赤の世界を解雇したことで打点不足が深刻に。それを解決する手段として採用しました。マンディブラリスやエロファントの打点を増やして早期のリーサルを狙います。もちろん防御札として使うこともあります。攻防に使え、雑切りすることもあるので3枚採用。


④まとめ

最初に掲載したパワカを詰め込んだサンプルリストの課題点は以下のとおりでした。

A:速度がでない

B:防御札を封じられない

C:ドローが不安定

D:ザエロと赤の世界、ソーラードラゴンとオーバーエロファントの相性が悪い

このうち、A,Dはマンディブラリスの採用で、Cは神剣と乱舞の採用によってある程度解決しました。Bの防御札を封じられない点もマンディブラリスの採用でアレックスだけはケアできるようになりました。

しかしここに来て新たな問題が浮上します。

・キツすぎる白ガンダム

赤緑は白ガンダムが圧倒的不利対面です。PS装甲を抜けるのが合体したマンディブラリスのみであり、フリーダムガンダム1体を処理するための要求がマンディ、シャイソ、オーバーエロファントの3枚。あまりに多すぎます。ジークフリード魁を採用しても相手がクラソを合体してきたら簡単にBP15000を超えられてしまいます。

白ガンダムは氷姫を抑えてゼクス・アルパラと共にtier1に君臨しており、これに全く勝てるビジョンが見えないのは致命的です。

・アルパラに勝る点って何?

バトスピにおけるグッドスタッフデッキはアルパラ・白ガンダムの2強であり、この2種類に圧倒的に有利が取れたり、明確な差別化点がない限り、環境に食い込むことはできません。

残念ながら赤緑は構築の幅広さ、対応力の高さ、全てにおいてアルパラに劣っており、”デザイナーズデッキ”という利点を生かせておりません。

赤緑握るくらいならアルパラ握るわ

が正解であり、私もこれに対する明確な回答を見つけることはできませんでした。


今回の記事はこれで以上となります。

私がネットを見渡したところ、赤緑の記事はほとんど出ていなかったため、赤緑デッキに興味がある人に多少なりとも助力できたのならば幸いです。

今日は禁止制限発表があり、来月末には新弾も発売されます。この膠着した環境に変化が訪れることを期待します。

もし何かご質問がありましたら、遠慮なく僕のDMまで来てください。

追記

赤緑、ゼクスとダブルオーにはガン有利です。ゼクスが嫌いな人は作ってみるのもひとつの手かもしれません。


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