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神田莉緒香×GOOD BYE APRIL    うたのすみか~スイートピー編~

2019年10月5日

GOOD BYE APRIL×原宿ストロボカフェpresents

「うたのすみか~スイートピー編~」

セットリスト

神田莉緒香

1.モノローグ

2.見上げた君に願うこと

3.さいごに

4.主人公になれなくても、

5.ここから

6.走れハリネズミ

7.花びらの波

GOOD BYE APRIL

1.明日はきっと少しだけ

2.「大好き」

3.秋風はあんず色

4.スプートニクの恋人

5.50歳のロングヘアー

6.LANDMARK

7.君は僕のマゼンタ

8.リップのせいにして

en1.くつズレ(神田莉緒香×GOOD BYE APRIL)

en2.愛はフロムロンリーハート(GOOD BYE APRIL×神田莉緒香)

以前より『もしも対バンするならブラジル開催でも行く』とうそぶいていた自分としては本当に念願だった今回。開場前から心拍数が上がりすぎてずっと心臓が痛かった(気がした)。

今回はストロボカフェとエイプリルの共催という形。ここが本当に絶妙で、ホストがエイプリル、ゲストが神田莉緒香となり弾き語りスタイルの神田莉さんが先手に回り、音数の多いエイプリルが後手で出てくるためライブ構成として心地よい。かつそこで会場が神田莉さんのホームであるストロボカフェであることによってエイプリル側が一方的に企画したライブにゲストとして招待した感を抱かせず、双方が対等な関係であることが伝わってくる配慮に思えた。これにより他方を認知していないどちらのファンから見てもホーム感があり足を運びやすい状況であったと感じた。

確実に深読みのし過ぎではあるけれども、こんなことを考えながらライブを待つ日々も楽しかったので良いのである。

閑話休題。

先手は神田莉緒香。

1曲目のモノローグでは最初のアカペラで会場の空気を一瞬で引き締めたように感じた。神田莉緒香を知らないエイプリルファンにストレートに届く素晴らしい選曲だったように思う。MCでは神田莉さんの口からGOOD BYE APRILという固有名詞が繰り出される度に最前列にいた自分は嬉しさで悶えていた。さぞ気持ち悪かったことでしょう。走れハリネズミが終わり、盛りあがる会場内で最後の曲をずっと考えていた。定番のここからや見上げた君に~をやっており、期せずして仲人となった清野さんの話も多く出ていたのでこの出会いに感謝の意を込めてめぐりだろうかと考えていたところでの花びらの波である。曲前のMCで「GOOD BYE APRILさんということで、季節は秋ですが最後に春の曲をやろうと思います」と言われた瞬間鳥肌が立った。かねてよりお互いのファンから共演を待ち望まれているなかで、満を持して開催された今回のライブが特別なものとなるように。そんな思いをこの選曲に感じてしまい涙が止まらなかった。

続いてGOOD BYE APRIL。

こちらは打って変わってというか、いつも通りの空気感という感じで、出てきた瞬間からステージ上も客席もいい意味でザワザワしていた。1曲目をやる前から最前のファンと話し始めちゃう演者を僕は彼ら以外に知らない。ちなみに今回はエイプリルが出てきただけでテンションが最高潮に達した僕に延本さんが「大丈夫か?」ときいてきて「大丈夫じゃない」と返したことにたかしくんとらっしーが爆笑するという内容でした。恥ずかし。とはいえライブが始まるとさすがの一言。アコ編成でありながらも十分に力強さが感じられる明日はきっと~で会場が一つになると、すかさずアッパーチューンの「大好き」でみんな笑顔に。エイプリルのライブに行くといつも表情筋が痛くなるくらいずっと笑顔になる。この気持ちがかんだりあんにも伝わったのならそれだけでもこのライブの価値は充分にあったと思う。新アルバムから2曲歌うなど比較的新しめの曲で構成されたセトリの中でひときわ古株の50歳の~をやってくれたのが嬉しかった。この曲はいわば必殺技だと思っていて、どこでもほいほいできるような曲じゃないけど、一度聴いたら必ず好きになってしまうような魅力を持った曲。そんな必殺技を出し惜しみせずこのライブに引っ提げてきてくれたことが本当にうれしかった。ラストはエイプリルらしく君は僕の~、リップのせいにしてで底抜けに明るく本編が終了した。本編での個人的なベストを1曲上げるとすればここのマゼンタ。もともと好きではあったけどCD音源やサポート付きのワンマンライブと違いアコ編成で音数が少なかったのがむしろ良かったと思う。曲本来の持つ明るい空気感はそのままに、相対的にコーラスワークが強調された感じがして聴いていて心地良かった。エイプリルの大きな武器であるコーラスの魅力が十二分に客席に届いたのもまた嬉しい。途中で何回かワンマンライブだったかな?と思うほど手拍子やコール&レスポンスに迫力があったのが印象的だった。大好きな2組のライブが見れて、これ以上幸せなことなんてもうないんじゃないかなと思った。

惜しまれつつも舞台を後にする4人。間髪を入れずアンコールを求める手拍子が鳴り響く。正直この時点で充分すぎるくらい楽しかったのでここで終わっても特に後悔はなかったと思う。まあ終わらない方が嬉しいに決まってるんだけども笑

手拍子に応えてアンコール、、、の前に

ここでまた細かすぎて伝わらない着眼点のコーナーに入るんだけど、このアンコールでの登場順が延本さん→らっしー→神田莉さん→つのけん→たかしだったのよね(多分)。本来対バン形式でのライブの多くではトリで演奏したホストのバンドが出てきてアンコールをするのが常だと思うし、コラボするにしても挨拶をした後にゲストを呼び入れて~という形が一般的だと思う。今回もそうであろうと思っていたから3番目に神田莉さんが出てきたときは本当にびっくりした。単純にエイプリルと神田莉さんが同じ舞台に並び立ってるだけで超絶神テンションぶち上げ案件なのに、アンコールの入場というおそらくあの会場の中で自分以外誰も深く考えていない部分でも対等かつ互いへのリスペクトが垣間見える配慮がなされていたことに歓喜の震えが止まらなかったよ。本人たちはそんなこと考えてねえよってツッコミは受け付けておりません。

そんでもってアンコールはコラボするよって発表がされていたからライブ前もライブ中もずっと何をやるかなって考えてた。エイプリルの方は最初から何となくロンリーハートやるかなと思ってたし予想通りやってくれた。問題は神田莉さんの方で、ライブの途中まで本当に何をやるか見当もつかなかったんだけど、最後の曲のタイトルを聞いたときに全身に電流が走ったようにある曲が浮かんできたの。

花びらの波  「春」がテーマであり、サビラストで使用される「ハロー」が印象的な楽曲。。。そして「GOOD BYE」 APRIL。。。ハローとグッバイ。。。。更に今回のライブの仲人的立場は清野さん。。。。

19:30だ!!!!!!

・・・かなり言葉足らずなので説明しますと、19:30という楽曲は神田莉さんがとあるライブを見た時に着想を得て書いた曲でして、そのライブというのが、我らが「清野さん」がリーダーを務めていたharmonic hammockというバンドの活動休止前ラストライブ「ハローとグッバイ」なのです。

とまあこれだけ条件もそろっていたのに見事に予想は外れ、演奏しなかったわけですが別に残念ではないのです。今回は清野さんがいなかったし、出し惜しみがある方が第2回にも希望が持てるってもんですから。

そんなこんなでアンコールです。

話がそれまくるせいでここまで長かったな。演奏したのはまさかのくつズレ。これ予想できた人いないんじゃないかな。神田莉さんはエイプリルに4,5曲候補を持っていったみたい(これについてはまた今度予想を書きたいね)で、そこでくつヅレが選ばれたのもまた興味深い。タイトルコールされたときなんか完全に素ではぁぁぁぁ!?って声出ちゃったもの。でも始まってみると不思議なことにこの曲以外ない!ってくらいピッタリに感じた。くつズレの賑やかで跳ねるような曲調がエイプリルとの親和性が高くてとにかく素晴らしかった。2番でらっしーの優しいボーカルが入ってきたときなんか天に召されるかと思ったね。

最後は愛はフロムロンリーハート。とにかく歌詞があたたかくて、神田莉さんにぜひ歌ってほしかったからこの1曲だけでいくらでもお金払う価値があったね。2番で神田莉さんがメインボーカルとして歌ったんだけど、そこの『100回分かり合っても 分かり合えない1つを みんなきっと持ってる』のところなんか普段の自分の楽曲ではなかなかない低音が続く中で、一つ一つのフレーズを大事に大事に歌ってるように聞こえて本当に涙ちょちょぎれ問題。いったい彼らはどこまで僕たちを喜ばせれば気が済むのかね。ラスサビに至っては延本さんと神田莉さんが同じコーラスラインを歌ってて完全に尊死。本編終わりで感じたこれ以上の幸せないだろ問題も一瞬で更新。最初から最後まですべてが見どころなライブだった。単純な楽しさだけで考えれば恐らく人生で一番楽しい時間だったと思う。会場全体から名残惜しい空気が流れる中で終演。最後の最後まで大きな拍手が鳴りやまなかったのが印象的な幕引きだった。

福岡に移り住んでからというもの、どうしてもライブに行く頻度は減ったし行くのもワンマンライブがほとんどなのでエイプリルメンバーと話すのもかなり久々で緊張した。それでも彼らは前と変わらず良い意味で距離感が近くて笑、お互いに冗談を言い合うようなこの空気が心から好きなんだなあと思った。サインを書いてもらうときに彼女に書いてもらった色紙のサプライズができたのも嬉かったね。自分が書いたわけじゃないのにとっても嬉しかった。家宝にします。

最後に

今回のライブタイトルについて、

「『うたのすみか』というタイトルは、音楽を愛する人の心のことを指しています。うたは生き物、心地良い場所に生きて宿るものです。

音楽でも何でも『何か好きなこと』があるあなたの心は、それが生きてゆける豊かな場所です。それを誇って楽しく生きてゆきましょう。」

と、延本さんが以前ツイートしていました。今回のライブにピッタリだなと思います。

スイートピーの花言葉は色々ありますが、『優しい思い出』『永遠の喜び』、そして『蝶のように飛躍する』だそうです。この日の思い出を胸に刻み、大きく羽ばたく2組の未来がまた交差する日を願っています。

愚かに 夢見て 飛んでゆけ

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