30代後半の私が3歳の娘から学んだ事

3年間と少し、家族以外には誰にも預けず、
自宅で娘を育ててきたんですが、それも今年やっと終わります。

子供と24時間、常に一緒に耐えられる人と、それが苦痛に思う人と別れると思うんですが、私は3年間過ごしてきて、後者でした。

娘が喋り出してからも、家中どこへでも着いて来る。

ママ待ってーどこ行くの!がしんどい。
着いて来るまではいいけど、着いて来た場所で余計な事するから、家中めちゃくちゃになるから、もうこれ以上、私のタスクを増やさないで欲しいってイライラしてしまう。

それが一番辛かった。本人はただ一緒にいたいだけなのは分かってるのに。

一時預かり保育とかも考えたけど、結局お金の事とか色々あって、出来なかったんですが。

幼稚園入るまで、自宅で子育てしてた人には少しは分かってもらえると思うんですけど、

毎日、この子と何しよう。どこへ行こう。
少しでも時間を潰せる場所を見つけるのが、こんなにも大変とは思ってませんでした。

大人と違って毎日同じルーティンでは無理なのが子供なので。娘の為に毎日毎日考えてました。

早く幼稚園始まらないかな…と思ってからが長かった。耐えました。

仕事してて、保育園に預けてるママさんに
「毎日何してるの?」って言われた時は、
本当、何してんだろ。私。って思ってしまったりして。

仕事で離れてる分、子供との時間は貴重になるから、働いてるママさん達は、子供にも優しいんですよ(当時の私には、そう見える)

私はいつもイライラしてるように思えて、怒ってばっかりの私って何なんやろーって、へこんだりして、辛いなって思う事が多かったです。

早く幼稚園行って欲しいと、ばかり思ってきた訳ですが、最近ちょっとした出来事があって、色々と考えるきっかけがありました。

娘は人見知りをしないので、初対面でもお友達とすぐ仲良くなって、遊べるタイプ。
公園であろうが、児童館であろうが、スーパーであろうが、お出かけ大好き。

その日は天気も良かったので、
自宅から少し離れた公園に娘と出かけた時。
その公園の遊具が大のお気に入りの娘は、凄くテンション高くて。

公園について滑り台で遊んで、毎度の事ながらその日、初対面の子と一緒に滑ってました。

他の滑り台に移動した時、その滑り台では年長くらいの男の子達と、娘よりも歳が小さいその男の子達の妹が先に滑り台で遊んでいて、娘はその子達が滑り終えるのを待ってました。

私は娘が歩き始めて、公園デビューした時から順番は守ろうね。を言い続けてきたので、こちらが何も言わずとも、成長するにつれて自然と順番が待てるようになってたんですが。

やはり子供同士なので、順番抜かされるとか、なかなか滑ってくれずに後ろが詰まるとかあるんです。まあ、よく見る光景です。

子供同士の事なので、あまり自分は口出しはしません。娘が順番を抜かした時は、その子と親子さんに謝って、

抜かされた側も、いやぁ、お互い様ですよ。みたいな空気感でした。

子供あるある。な、光景。

順番を守れない子には
「順番だよ。並ぼうね」とか
「後ろのお友達待ってるから早く滑ろうね」
とか声かけする親がほとんど。

でもその日はそんな声かけもその男の子達のママ達からなく、待てど待てど、娘に順番は回ってきません。

何なら何回も順番抜かしてる我が子達を楽しそうにテンションブチ上がりで動画撮ってるママ達。

私の娘は抜かされても滑り台の上で固まってるし、

うわ、なんだか切ないなぁと、親も動画撮ってないで何とか言えよ。と、多少その親達にもイラッとして、私は若干ピリピリモード。

その男の子の妹がヨチヨチと娘の後ろから順番を抜かして、ママ軍団が「あ、○○ちゃんが滑ろとしてるよー」って楽しそうに動画撮り始めようとした時、私のピリピリモードはピークでした。

その時に娘が「どうぞ、先に滑っていいよ」って後から入ってきた、その妹ちゃんに順番を譲ったんですよ。

我が子に対しての私からのファーストインプレッションは、驚きの感情でした。

順番抜かされまくってるし、まだ一度も滑ってないにも関わらず、何故更に譲る事が出来るのか?でした。だってあなたまだ3歳でしょ?

???な頭の中。

「先に滑っていいよ!だって」とママ達は、良い意味で笑ってたけれど、
私は驚いて愛想笑いも出来ずでした。

で、そのママ達が笑うのを見て、娘もニコッと笑ったんです。

その場の空気が和んだのが分かりました。


順番が回ってこない娘に勝手に切なくなって、順番抜かしてるのに、注意せずに動画撮ってる親達に勝手にピリピリしてた自分が情けなくなっちゃって。

公園の帰り道、モヤモヤした状態の中、
何て声を掛けよっかなーと考えたけど、あえて他人には何も触れず、

「娘ちゃん順番守れて偉かったね。」とだけ言いました。

本当の本当は我慢してたのかも?だってまだ娘ちゃんも3歳だし。と思ったけど、
深入りはせず、公園楽しかった?って聞いたら、

「楽しかった!良いお天気で、お菓子もママと食べれたから!」とめっちゃ笑顔の娘。

oh…ピュアピュアかよ。眩しいなオイ。
自分がネチネチ嫌になるわ。ホント。


私自身がマナーを守れない人が苦手で、いつの間にか損得勘定の思考で生きてきたので、なんとも言えない感情のまま、家に帰って、

その日の出来事を主人に話しました。

いつもバリバリの感情論の私に理論的に答えをくれる主人の言葉はこうでした。

確かにマナーやルールを教えるのは親の役目ではあるけれど、成長して社会に出た時に、自分が良かれと思って守ってきた考えや行動から、はみ出した人に出会ったり、故意に傷つけられる事もあるかもしれない。理不尽な思いだって必ずする。

その時に、どのように判断するかは、娘自身。
理不尽な目にあった時に、
どの行動や感情が正しいかどうかは親が全て決めれる事ではない。親がこれが正しいのよ。と全部変わり決めて行動したらダメ。

他人のどんな行動や言動が許せないか、許せない事をされた時にどんな風に考えて行動するかは人それぞれ。

娘自身が今、満たされてるから、男の子達から順番抜かされても待ってたし、自分より小さい子に順番譲る事が出来たんとちゃう?

例えば、お腹いっぱいの状態で飲食店に並んでて多少抜かされても別にいいや、私はお腹いっぱいやし。って思うやろ?
小さい頃は親がどうかで満たされるかどうかが決まる。親が不安定やと子供も不安定になる。成長していくと親が全てではなくなる。

日常が満たされてない人はマナー守るも何もないから。親になっても死ぬまでアホな奴はアホのまま。そんな人に出会って、どう対処するかも勉強やな。

ほーん。なるほど。
ちょいちょい毒吐いてるから私の耳にもスッと入ってきましたよ。本当、性格ネチネチしてんな私。

いや、私の幼少期は、とにかく満たされてなかったな。色々とありすぎて。色々と背負うものが多すぎて。
満たされない毎日だったもんな。
大人になってもどこか満たされてないから、
自分が目を疑う行動する人に対して嫌悪感しか感じないし。
売られた喧嘩もスルー出来なかったりしたしなぁ。。

自分が満たされてないから他人に寛大になれず、ここまで来てしまった。

自分の凝り固まった正義感は、3歳の娘の起こした行動によって崩れたのでした。

親が教えられる事は、たくさんたくさんあれど、それをどう咀嚼して判断するかは子供次第だな。経験から自分で考えて、娘は成長していくんだなーと。

うまく文章に出来ないんですが。

娘が今、もし本当に満たされているならば。
私の3年間、娘にかけた言葉や行動は間違ってなかったのかもしれない。

毎日自分って何してんだろ。って自信喪失しかけてた事も、実は何もへこむ事ではなかったのかもなー。人に優しく出来る子に自然と成長してくれた事に母として純粋に嬉しかった。

自分が逆に教えてもらえたわー。ありがとね。

娘が0歳の時は、この世にある全ての悪から守ってあげたい。出来れば、心がエグれるような辛い思いや悲しい思いはして欲しくない。
とにかく幸せになって欲しい。笑って生きていって欲しい。ばかり思ってたんですよね。

そんな訳にいかないのが生きていくと言う事なので無理だろうけどさ。

今はこれから色んな経験をして、たくましく成長してくれよな!って気持ちに変化していってます。親も成長したって事で。

でもさ、娘には今後もずっと言っておきたい。

周りから若い頃から苦労人だね。大変な人生だねってよく言われるお母ちゃんの人生だけど、

それ言われる度に、
娘ちゃんの分まで、私が人生前半、先に苦労しておきました。娘の厄を先回りして浴びておきました!ってみんなに言ってるのさ。

あなたが少しでも幸せに生きていければと毎日毎日願っています。私が死ぬまで一生その気持ちは変わらないからね。

これから他人と関わって成長していく世界へ飛び出して行く娘へ。


自分らしく突き進んで。

いつまでも母は応援しています。