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あらゆるモノの背景を知ることの大切さ

チョコレートが大好きで、貧困問題にも関心がある私は、今回の講演会を非常に楽しみにしていました!
そんな私の今回の講演を受けてのまとめを書いてみました♪


■事業の背景

今回の講師を務めてくださった安田旬佑さんは、事業を通じて世界平和に貢献することを目的として、2020年9月にカカオロード株式会社設立されました。
調査を進めていく中で、チョコレートは贅沢な食べ物なのに、カカオを育てている農家は貧困層で、1日の世帯所得が1ドル以下という現実に大きな違和感を感じられました。
貧困であるがゆえに子どもは誘拐され、隣の国に売り飛ばされ、見ず知らずのカカオ農園で選択の余地もなく働かされている現状を目の当たりにし、このような社会課題を見逃すことができず、ドキュメンタリー映画を製作されることを決断なさり、「Chocolate Road」の制作が始まりました。

■チョコレート生産の現状

世界的なチョコレートの需要の高まりがある中で、貧困問題や森林伐採、食糧危機、低賃金によるカカオ離れ、ブロックチェーンの台頭、SDGs、フェアトレードなど様々な背景がチョコレート生産を行う上で存在します。

■コートジボワールの森林破壊

世界最大のカカオ豆生産国のコートジボワールは、森林破壊の撲滅を掲げています。しかし、そのカカオ豆の40%が保護区域で生産されていると推計されており、政府の取り組みは難航しています。

■カカオ生産における問題

カカオ生産者における問題
・カカオの価格決定をめぐる国際金融マーケットの存在。
・一般的なカカオは複数の地域の豆を「ブレンド」して使われている。
・農家の方々がそもそもチョコレートという製品を知らない。

1つ目のカカオの価格決定をめぐる国際金融マーケットの存在があることによって、投資家が相場を形成するため、生産と消費の需給バランスのほかに、国際情勢や他の投資商品の魅力度とのバランスで値が上下する背景があります。つまり、現場の生産者が自ら値付けを行える環境にはないということになります。
2つ目の一般的なカカオは複数の地域の豆を「ブレンド」して使われているというのは、世界中の多くのチョコレートは、大量生産のため「地域ごちゃ混ぜ状態」のカカオで作られているため、カカオ生産者や一地域個々の品質について評価をする状況にはないことを指します。また、チョコレートを生産する上で工程が沢山あることから、生産者も沢山おり、出どころが分からないことも問題点として挙げられます。
最後3つ目は、農家の方々がそもそもチョコレートという製品を知らないということです。これは、農家がチョコレートを知らずに作っていることから、カカオの良し悪しや、カカオとチョコレートの風味の関係性も知らないまま生産に従事していることになります。
こうした買い手と作り手の遠い距離と双方の無理解が、結果的にカカオ生産者の収入向上をはばむ壁として立ちはだかっていることになるのです。

■数字で見るカカオ生産を取り巻く問題

数字で見るカカオ生産を取り巻く問題
カカオ農園における児童労働 2,000,000人
カカオ農家数 6,000,000軒
カカオ産業従事者 50,000,000人
世界における西アフリカのカカオ生産割合 70%
子ども一人当たりの平均人身売買単価 250ドル
2024年チョコレートの市場性 17.8兆円

■感想

今回の講演をお聞きしていて、日本人の「いただきますの精神」から「生産者を大切にする」思いに繋がっているということが最も印象的でした。
私自身幼いころから両親に、食前は「いただきます」、食後は「ごちそうさまでした」を言うように教育されてきました。
きっと日本人ならどの家庭でもそのように教わってきたと思います。
日本人として当たり前にしてきたことですが、感謝していただくこと、そして残さず食べることはとても大切だと思います。
そうすることで、生産者への感謝大切に思う気持ちが自然と生まれてくるのではないでしょうか。

私の現在の取り組みと関連付けられること

少し話がそれますが、私は現在、動物愛護団体に所属しています。
この団体では、アニマルウェルフェア(動物福祉)向上生物多様の保護を目的として活動しています。

豚の例を取り上げてお話すると、豚は本来、穴掘りや泥浴びをし、広大な面積を群れで移動しながら生活する動物だと言われています。しかし、残念ながら日本では多くの場合、床がコンクリートや金網の、スペースが限られた豚舎で育てられています。また、「妊娠ストール」という母豚を妊娠期間中に単頭飼育する個別の檻に入れ、身動きを取れなくしており、豚に限らず、家畜動物は劣悪な環境下で育てられているケースが多くあります。

その為、今回のお話の中でもあったように、普段食べている食べ物がどのように育てられているのかどのように作られているのかという事は、関心を寄せて考える必要があると思います。

私自身この団体に入るまで家畜動物がこのような現状にあることを知りませんでした。
しかし、安くておいしいものの背景には、劣悪な環境で生産されることがあるということを、一消費者として知る必要があると考えました。

そして、背景を知らない人達に広めていく必要があると思います。

今回のお話を受けて、改めて自身の団体で現状を広め、動物福祉向上に向けて邁進していこうと思いました。

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