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楽しまずして、何の人生ぞや。



夏ですねー、暑いです。
環境省が2100年の夏には全国の気温が40度を超える「未来の天気予報」を公開していますが、人類は生き残れるのでしょうか?

巷の夏パーティピーポーにとっては、年々ますます近づく楽園。近所のスーパーで買った肉を、わざわざクソ暑い浜辺や自宅の庭に持って行き、焼いて食べるBBQ愛好家には、真夏でもアツアツの熱燗を「あちーなチキショウめ」と煽った江戸っ子魂の残り香を感じてしまいます。

自分は夏にテンションが上がる型番の人間ではないので、よくやるなーなんて思ってしまいますが、夏になると朝からサングラスしてBBQしてるご近所さんいますよね。
炭火の匂い、ビールやワインの空き瓶、子供達が庭のプールで遊ぶ声と熱中症。楽しそうで何より。
ちなみに夏が嫌いな理由ランキング上位には「虫が嫌い」「湿度や暑さが苦手」についで、「夏好きはアタマ悪そうだから」が入ってきます全部夏のせい。

ようやく家族で外食にも行けるようになりましたが、ゆっても屋根のある店内での「内食」だし、青空の下の食事は、夜の焚き火と同じでまだうっすらとヒトの本能がザワつくんですね。
夏も人生も短いんだから沢山笑って「あー楽しかった」と、この世の物見湯山を堪能するべきです、もったいない。

さてさてそんな夏、もうすでに私達はスーパー家電エアコンの恩恵無しでは生活が成り立たなくなりました。感謝の極みです。
しかしながら、とある業界ではそんなエアコンよりもFAXの登場に感謝の涙を流した人達がいたようです。

それは作家さん、特に官能小説の世界では御苦労もあった様で、FAXやメールなど無かった時代、作家さん達は書けなかった原稿を取材先の民宿に持ち込み、そこから編集者に電話で伝える事も多々あった様です。

「えー、マサコの浴衣から溢れる、ヒミツの花園に辿り着いたケンジは‥」
「あ、ごめんなさい、最後のほう聞き取れなかったです、もう一度いいですか?」

「はい、えーと、、浴衣から溢れる秘密の花園‥ヒミツはカタカナでお願いします、えーケンジは‥」
「あ、そこは大丈夫でした。次は何ておっしゃいました?」

「あ、、ハイ。次は、えー、ダメェ、マサコは思わず声が漏れ出た、です、ダメェのエは小さく出来ますか?」

首にタオルを巻きながら、皆が集う憩いのロビーの赤電話に10円玉を積んで読み上げる夏。

偉大な先人の努力と文明、今夜も冷たいビールに感謝です。

天晴レにっぽん!

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