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Goat Format 変異カオス

■初めに

 goat format は世界で最も流行っているゲートボールで、海外ではDuelingBookやADSを用いて定期的に大会が開かれている。ゲーム環境が整っているためdiscord等で相手を募集しなくても遊べるのが素晴らしい。
 DuelingBookはレート戦が魅力だが、処理がすべて手動で相手とのコミュニケーションも必要。一方ADSは自動処理でとても快適なため、初心者は裁定の確認も兼ねてADSを推奨。
 基本ルールはサイドラ以前の0503なので、デビフラ被害者の皆様や、バーンが憎い人にはとてもオススメ。お酢さんが今後Master Duelで大会を開催してくださるそうなので是非お試しあれ!

■ルール

 0503制限。優先権や先ドローは当時のままだが、海外裁定。(サウサクは月書で不発。ワンフーが月読やならずに勝てる。)
・カードプール
 ①The Lost Millenniumまで
  →ウォンバとブレコンあり、サイバー系なし
 ②ガジェ、死デッキ、マシュ、魔法効果等なし
  →ハイビートや抹殺増加

使用不可カード一覧(お酢さんのnoteより)

■環境まとめ

 トップメタはカオス。大きく分けて3タイプあり、シェア順にターボ・戦士・変異。直近の大型大会ではtop32の内29人がそれらで、残りはパンダバーン、推理ゲート、地アグロが1人ずつ。(goatformat.com/home/goat-format-world-championship-2023-day-1-top-32)
 変異は除去札として非常に強力だが、ロックとしてはやや疑問。サイバー系が無いので時間を稼いでも1killは難しい。
 戦士は女戦士制限ゆえ、ブレイドナイトやカイクウなど他アタッカーが必要。イグザが未実装のため月読が重い。当環境では全体除去や強奪、サウサクもあり横並びはハイリスク。それらの対策は神宣とダスシュくらいしか無いので、ある程度割り切ったプレイが必要。
 ターボは強カードと圧縮ドローで形成されており、最も人気が高い。ナイアサギミックを揃えるのはもちろんだが、サンドラへのアクセスを早めることで、カオスを無理なく複数採用できるのも強み。しかしながらこの時代のドローカード特有のタイムラグにより、テンポを失うことも多々ある。

◾️デッキコンセプト

 当時は制限改定直後でサイドラが出る前であり、変異は思いつかなかったので戦士カオスを使っていた。しかし今回は環境の顔であり、Tier2という評価にも納得がいかないので変異カオスを使いたいと思う。
 初動はスケゴや壁で相手の動きを伺い、サウサクや月読、転移でアドを取りつつ返していく。優先権があるので相手を妨害するのは限界があり、返し札を確実に通した方が強いと考えお触れ採用。相手の1ショットには注意が必要だが、変異ギミックの防御力が高いため比較的無理なく採用可能。

◾️デッキレシピ(お触れ変異)

◾️採用カード

・死霊
 壁枠①。攻めにも守りにも強く、耐えて返すというコンセプトにあったカード。膠着状態で手札に溜め込まれると辛いのでハンデスは重要。ミラフォが重いがお触れと相性は良く、月読対策にもなるため3枚採用。雑な操作を咎められるのも高評価。スケゴやサウサクとの相性は悪いので減らしても良いが、クリッターのサーチ先として1枚は欲しい。
・偵察者
 壁枠②。スケゴとの相性は悪いものの、このカードを一枚で返せるカードは限られており、上から越えに来るようなら返し札が直撃する。壁以外の使い方は乏しいが、最後の詰めとしては十分。いちおう転移の事故防止にもなる。3枚目も最低限の働きはするし月書もあるので3積みもあり。
・変異
 デッキの代名詞とも言えるカードだが、タイミングを選ぶ返し札であり重複は事故。スケゴやキラスネ以外をコストにするのはさほど美味しくないため2枚の採用。代わりに転移を採用した。サイドラがいれば3枚積む。
・転移
 ガジェやリクルがいないため、刺さらないのは変異ミラーくらい。クリッターや月読、おじゃまトークンでも使えるため、変異より腐りにくく、相手の裏守備や妨害などこちらの方が強い場面もしばしば。
・月読命
 罠以外での対処は限られているため、お触れ下のこのカードは犯罪。アグロ相手にもコントロール相手にも役割があるが、性質上被りたくないカードであり採用枚数には議論の余地がある。
 環境にとてもマッチしており、デッキのエンジンでもあるため、引けないリスクを重視して2積み。ライフを削られると厳しいため壁は多めに採用。
・月書
 お触れ下での貴重な妨害。このデッキは、相手の攻めを妨害するのではなく、受けて返すのがコンセプトなので防御は基本モンスターで行う。
 とはいえブレイカーや強奪、スピリットなどこのカードが欲しい場面も割とあり、腐ることはほぼないため採用。
・サンダードラゴン
 光枠として採用。施し同族、相手の双子の3枚で切るので、手札コストを要求する事故要因を無理に採用する必要はない。サウサクロックを無理やり解除したり、バルターになったりもする。
 ナイアサはタイミングを選ぶ上、そもそも闇なので役割が全く異なる。
・皿
 確実にアドが取れるため是非採用したいが、開闢と合わせて2枚が安定。サンドラ起動後は2枚目が欲しくなるが、序盤で重なると敗北濃厚。
・成金
 パワカやコンボパーツ、お触れを早く引くために採用。聖マジ事故を軽減できるのもえらい。アドで勝つので回復はさほど問題にならない。
・お触れ
 前述の通りこのデッキに合った一枚。罠が増加傾向であり追い風を受けている。ただし相手の罠を腐らせるのはあくまで一時的なアドであり、ハンドコストにされたり、お触れを処理されることも多い。封じている間にアドを稼ぐのが重要。
・サイク
 お触れがあるので罠対策の役割は薄いが、強奪・早埋でのワンショット対策になる。サウサクにも使えるため腐ることは少ない。必須ではない。
・抹殺
 月読があるとはいえ、トップメタの戦士に腐るので1枚の採用。転移と役割が被るのも気になる。相手の攻め手を知りたいのでデッキ確認も強いが、DuelingBookでは確認しないのが暗黙の了解のようである。ゲーム時間短縮のため理解はできるがやや残念だ。
 相互互換としてならずとミス2があるが、どちらもクリッターやキラスネの裏目があることと、月読との相性で没。召喚権を使うとライフも厳しい。

◾️不採用カード

・早埋
 終盤では文句なく強いが、出したいカードが少なく意外と腐る。お触れ採用のため罠貫通の役割もない。ライフ管理もシビアなため不採用。
・デコイチ
 壁枠③。やることがない時に出すカード。後述するが変異2枚なのでミミックは不要。このデッキはアドを取ることに特化しており火力は低いため、泥沼化することも多々あり、後半の打点として割と重要。最低限の打点は無いと解決札を引かれてしまう。後攻では弱く被ると目も当てられない。アグロが減れば採用する。
・護封剣
 お触れ下の貴重な妨害②。直接アドを取るカードではないが、こちらのモンスターを守ったりサイクの的になったりして便利。月読ループやキラスネ経由でサンドラ降臨などにもなる。ビート相手に投入。
・ゾンバイア
 初期に採用していたがビート系以外には腐るため、偵察の方がデッキに合っている。
・カイクウ
 カオスメタでありながら、ターボは裏守備が多く、変異には月読があり、戦士にはカオスが少ないというジレンマ。アドを取らないので没。

◾️まとめ

直近のレート

 DuelingBookのレートで試したところ、まだ低レートだがかなり感触は良い。しかし、いくつか課題も見つかった。
①受けるデッキのためこちらの上振れは勝率に直結しない一方で、相手の上振れには弱い
②対戦時間が長いうえ、相手の攻め手を予想する必要があり疲れる
③シンプルにパンダバーンとの相性が悪い
 これらが大型大会で結果を残しにくい理由なのだろう。ポテンシャルのあるデッキだと思うので、今後もコツコツとレートを上げていきたい。


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