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MD04(standard)考察

■はじめに

 Youtube配信者の「oonk channel-おおぬきちゃんねる」さんで現在配信されているルールである。MDゲートボールにおいて最も人が集まる配信であり、初心者から上級者まで参加しているため指示コメを見るだけでも勉強になる。MDゲートボールにおける必修科目といっても過言ではない。

 シングル戦ではバーンが最強なことは自明のため、マッチ戦について考察する。紙とMD04(unlimited)との比較は前回記載しており重複部分が多いので、まずはそちらを参照(note.com/0409_1103/n/n36b3892014c3)。今回は補足としてMD04(unlimited)から(standard)への変化を記載。
 有志によるwiki作成もされており、簡潔にわかりやすく記載されているので初心者の方はそちらへ(w.atwiki.jp/mdgateball/pages/1.html)。

■主な追加規制

◇禁止:壺、嵐、強奪、早埋、蜃気楼、変異、デビフラ、ハリケ
制限:増援、スキドレ、割拠

■環境の変化

バーン強化
 大嵐禁止と増援制限のため、バーンが超絶強化。強奪・早埋の禁止による砂塵の減少も期待できる。シングル戦で使用すると村八分に会うため、練習はできないが練習されない強みにもなる。一応弱体化している側面も下記2点あるが、圧倒的Tier 0のため握るかメタるか二者択一である。
(とはいえ独自規制を設けたくない気持ちは非常に理解できるので、ゴートフォーマットのようにカードプールをTLMまでにし、ウォンバットを追加するのが丸いと個人的には思う。)
 
 ①デビフラ禁止によるサイドスイッチ弱体化
 代替案としてパンダバーンにスイッチするのはありだが、レスキューキャットがエラッタで使えないため奇襲性は低下する。環境次第だがお触れおよびミラーへの対策を厚くした方が勝率は上がるかもしれない。
 ②先行ドロー廃止によるお触れぶっささり
 バーン側から見ると先行では手札が少なく、後攻ではお触れが怖い。先行ドロー有りのルールではマッチ3本目に、手札も多くお触れ対策もできるという非常に有利な条件で始められたが、それが封じられる形になる。代わりに2本目がマシになっているため、全体でみると①ほどの影響はない。
 
カオス弱体化(戦士・変異)
 パワカである魔法の禁止により聖マジが弱体化しているため、月読・抹殺も弱体化。変異禁止・増援制限によりRRCが主流となる。
ガジェ逆風
 規制による直接的な影響は少なく、先ドロー廃止による恩恵もあるが、バーンとRRCに不利なため環境的に逆風。

■デッキ選択

 上記よりバーンとRRCが環境初期のトップメタと予想。バーンと違いRRCは致命的なメタが無い。そのためRRCに有利なデッキを選択し、サイドでバーンをガンメタするのが理にかなっている。
 既存のデッキでは帝やハイビート、ミラーを意識したRRCだろうが、まだ環境初期なので、今回は新たなデッキタイプを模索する。

案①:ロックデッキ(サイクルリバースなど)
 対RRCの1本目は高い勝率を誇るが、2本目以降は怪しい。こちらのサイドは対バーンに割く必要があるのに対し、RRCのサイドからは対ロックが大量である。マッチ単位で有利とは言い切れず、ロックバーンの劣化になりがちなため没。パンダバーンには可能性を感じるが今回は割愛。
②:スキドレ
 スキドレはリクルーター本体には無力のため一見無意味だが、リクル先がゴミになるため実は有効。しかしながら壁+墓地肥やしとしての役割は残るため、アドを取れるのは処理しきってから。時間稼ぎの間にサイクやお触れを引かれることが多く、カオス本体の打点にも注意が必要。
 スキドレが制限のため主軸にはならず、おまけとしての採用となる。無理なく採用できるのはネフロード系のデッキくらいで、RRCにあまり有利とはいえない。ハイビート系には一考の余地があるが、ワンフーやカイクウを採用しているタイプではむしろこちらの足を引っ張る可能性がある。
③:魔デッキ
 RRCだけでなく、バーンやガジェにも有効だが、発動条件を満たせるかがカギ。3枚の場合は使いにくい素材を採用する必要があり、デッキパワーの低下や事故が回避できないため2枚が安定。
 最も環境にあった対策だと思われ、下記に私が使用したレシピを紹介。

■サンプルデッキレシピ

魔デッキ(アンデ帝)

 魔デッキ2枚を安定して使うためには、素材は6枚以上必要なためゾンバイアとピラタを選択。引いてしまったロードを処理するため帝ギミックも採用した。事故率を下げるために魔デッキ1枚構築も検討したが、それならお触れの方が強く最終的にRRC帝になったため今回は没。

■採用カード

・メビウス
 大嵐禁止によって伏せが強い環境であり、相対的に強化された一枚。このデッキではお触れメタとしての役割も大きい。自軍の生贄では伏せカードをチェーンされた際に無防備になることが多いが、偵察者や心変わり、クロソを使うことで被害を最小限にできる。
 対RRCではスケゴをチェーンされるとリクルが止まるため、裏目は月書と少数の罠くらい。非常に強力なカードだが、強制転移や月読などの弱点もありタイミングも選ぶので安定は2枚。
・偵察
 リバースされるだけでアドになるカードであり、分裂する岩石の巨兵は流石に硬い。上級を採用するデッキではもちろん、不採用のデッキでも一考の余地がある。低速デッキ故3枚目を引いてしまうことも多いが、序盤の安定感を高めるために3枚採用。
・SASUKE
 光戦士で効果も割と強いが、ゾンバイア意識で皿は攻撃表示で出される。偵察者や死霊が増えているので採用したが、光枠は環境次第で入替え。
・生者の書
 パワーカードであり複数枚採用したいところだが、アンデはカオスや女戦士で除外されることが多く腐りやすい。墓地除外も優秀だが、相手の墓地が空の状態では打てないので注意。
・月書
 非常に器用なカードであり、このデッキでは除去回避と相手の妨害が主。女戦士やピラタを除去から守るのは強い動き。妨害としては、カオスやブレイカー、ウイルス、月読が仮想敵で、他デッキでは裏にした皿の処理に困る場面も多いが、このデッキは攻撃力の高いカードを多く採用しているため噛み合っている。妨害としては奈落の方が強く魔デッキとの補完も良いが、お触れ下でも使えることを評価し2枚の採用。その他小技としては偵察者3枚目を出す動きとラヴァゴのダメージを避ける動きは覚えておくとよい。
・神宣
 カオスや帝、心変わりや転移、激流や魔デッキなど一枚で状況をひっくり返されると巻き返しが困難なため採用。
 優勢時に使うこのカードは最強だが、劣勢時に使っても無意味なことも多い。このデッキはスタートが遅いためライフも貴重なリソースであり、アドバンテージ的にもあくまで1:1交換のため枚数は要検討。

■不採用カード

・サンドラ
 前述の通り聖マジが弱いため貴重な光枠。クロソを共有できる点が優秀だが、RRCとガジェはともかく、他デッキ相手では何の圧力もない。その場合手札コストとしての役割が主となるが、引きムラが大きくなるため不採用。
・ショッカー
 月書を受けても最低限の守備力はあり、裏では魔デッキの素材になるため当初採用していた。しかし仮想敵であるRRCには罠が少なく、モンスターを倒してもアドに繋がらないためサイド行き。
・ゴブリンゾンビ
 ピラタから呼べる生贄要因としての役割があるが、サーチ先として有用なのは死霊とラクダくらい。素引きが弱すぎて没。
・ザルーグ
 増援の選択肢としては優秀だが、リクル相手に腐るためデッキコンセプトに合わず不採用。
・ミス2
 魔デッキやクロソ、ザボルグと役割が被るため不採用。腐りやすい割に1:1交換にしかならないことも多い。
・カイクウ
 RRC対策カードだが、月書チェッカーが基本。召喚権の取り合いが目立つため環境が偏らない限りサイドカード。
・スケゴ
 お触れ下では貴重な防御札であり、強制転移のケアにもなる。ただし対策の対策であり、ピラタや偵察との相性も悪い。変異もなくアドに変換できないため没。
・砂塵
 神宣同様、優勢時に強いカード。神宣やメビウスと役割が被っており不採用。ガン伏せ環境のため腐る相手は少ないが、仮想敵のRRCにはさほど有効ではなく、バーン相手にはお触れの方が欲しい。

■感想

 調整しつつ配信で約30戦した結果は勝率7割台とまずまず。なお予想に反して最多はハイビート系で後半は帝が多かった。意識したRRCとは5回しか当たらず、2回対戦したバーンには全敗した…
 バーンとRRCが多いと予測して上記レシピを考案したが、想定以上にメタの変化が早く、RRCを意識した帝やハイビート、それを意識したガジェに遭遇することも多かった。今回のようなコンボデッキはアグロに弱いのが宿命であり、ガジェをもう少し意識してもよいかもしれない。
 MD04はメタが固まっておらず、デッキ構築力が試される非常に面白い環境なので、是非オリジナルデッキを作って配信に参加しよう!


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