豆苗Days

最近、庭にゲッケイジュの苗を植えて成長を見守っているが、先週から新たに豆苗が仲間に加わった。

私は昔から植物を育てることが得意ではないと自覚しているから、ゲッケイジュを植えた時もおっかなびっくりだった。ゲッケイジュを選んだ理由も初心者に育てやすく、丈夫な種だと知ったからだ。それでも最初は怖がって、植えた所が見えるリビングの窓から風に倒されないかハラハラと見守ったし、夏の暑い日には水やりをした。

その甲斐もあってか今ではもう私のお腹の位置まで高く育っている。植物にはあらかじめ育つだけの力がある。それを私は精一杯手伝っている、そんな気持ちになる。

植物の生命力を目の当たりにしたのは豆苗も同じだ。袋に入った一株は、一度収穫した後も根を水に浸けて日当たりのいいところに置いておけばまた成長して食べられるようになる。
実際にやってみて思ったことだが、豆苗を育てるのは非常にハードルが低い。

まずずっと長く育てる必要がないと分かっているのは気が楽だ。たとえ枯れてしまったとしても、一度食材として使っているのだからまぁ、いいかと気持ちを切り替えやすいと思う。
水をあげるのも、時間帯やタイミングを見計らえばそれだけ良く育つのだろうが、そうでなくても芽は伸びてくる。私はきれいに洗った後のカップ麺の容器で育てていたりした。

2回目以降に収穫して食材にする時にはなんとなく愛着がわいているのも感慨深い。普段野菜などは育てていないため、“自分で育てたものを食べる”という感覚は私のなかで新しくて貴重な経験だ。残さず使い切りたいという欲が出るのも、大切なことじゃないだろうか。
部屋のなかに少しでも緑があるのも気分が変わって良い。（これがきちんと観葉植物だったらもっと違うのだろうかと考えたりする）

もしも植物を育ててみたいけれど、あらゆる事情から躊躇っている方にはまず最初の一歩として豆苗をお勧めしたい。本当に、嘘みたいににょきにょきと伸びていく様子は見ていてとても楽しくて気持ちがいい。