【第19回特典】2020年度試験対策厳選問題~調査・診断編

問題

既存住宅の壁の傾斜を計測した。次の記述のうち、最も不適切な診断はどれか。

① 1階で並行するほとんどの壁が、同一方向へ2/1000 傾斜していた。壁が傾斜している方向へ建物が不同沈下している可能性がある。

② 和室押入れの襖(H=1.8m)を閉めたとき、柱との間に 敷居付近で隙間はなく、鴨居付近で15㎜の隙間があった。8/1000程度柱が傾斜している可能性がある。

③ システムキッチン脇の袖壁が、7/1000傾斜していた。 周辺の床、壁の傾斜を測定したが、2/1000程度の傾 斜で方向に共通性がなかったため、建物が傾斜している可能性は低いと判断した。

④ 傾斜角度を確認するだけでなく、各壁の傾斜方向も確認した。

無題

解答

正解 2

① 適切である。傾斜角度は大きくはないが、壁の傾斜方向に共通 性が見られることから、不同沈下の可能性がある。古民家などの建物では、壁だけが全体に傾斜している場合もあり得るため、床の傾斜と合わせて判断する必要がある。

② 最も不適切である。襖が傾斜していることは、襖自体の変形や敷居の変形等によることもあるため、柱を計測して判断すべきである。

③ 適切である。傾斜している周辺の状況を確認し、判断することも重要である。

④ 適切である。壁の傾斜角度が軽微でも建物の各壁が同方向に傾斜している場合は、建物が傾斜している可能性があるため、傾斜方向の確認は必要である。

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