第3回「駱駝(らくだ)が江戸にやって来た!」
1824(文政7)年8月、珍獣・駱駝(らくだ)が江戸にやって来た!
この錦絵は今風に言えば、ラクダの見世物興行を伝えたニュース速報であり、またイベントの告知ポスターでした。興行主が依頼、制作した『駱駝の図』は、当代人気の歌川国安の画、口上文は戯作者(げさくしゃ)・山東京山(山東京伝の実弟)の作。「ラクダは身の丈9尺、頭は羊に似てうなじ長く、脚に3つ節があり、座るときは脚を3つに折る、ゆえに乗る時便利なり。草木類を食すが、特に大根が好みである。重い荷物を背負っても1日100里の