建亥月、8日目。

満ちていた

十余日

音を立て

普段通りの

無に帰す

普段通りではない


人とは哀しくも

分かり合えないもので

大小ある

すれ違いよって

全てが消える


人とは哀れにも

右向け右の生活を送る

噂に流され

真実を知らぬまま

知ろうとせず

身を滅ぼしていく

哀れ

そんな

薄い生物を

下から見上げつつ

嘲笑う

九月も生きれてしまった