マガジンのカバー画像

フォトエッセイ

71
何気ない日常の中で、ふと気になってしまうモノ・コト。季節の写真を添えて、短い言葉にまとめたエッセイ集です。
運営しているクリエイター

#旅行記

如月の京都めぐり【大原 出世稲荷神社・三千院】

2月18日・19日、久々に京都の寺社を巡ってきました。 1日目は大原へ。数年前に訪ねた時は三千院の近くまで自家用車で行ったのですが、今回は京都バスを利用し、「戸寺」で降りて畑の間をてくてく歩いてゆきました。 大原観光保勝会が発行している「大原の里歩きマップ」の「風の道」をたどるコースです。 この日の天気予報は雨。でも降ってはおらず、空一面に重い雲が広がる中、切れ間からひとひらの青空がいつも頭上に覗いている、そんな不思議なお天気でした。 大原の里の道々には斜面に積み上げられ

厄除け祈祷 ~丹生都比売神社へ~【和歌山】

今年は前厄なので、年が明けてから早いうちに厄除けのご祈祷をお願いしたいと思っていました。 地元の氏神様や、毎月一日にお参りしている和歌浦の玉津島神社さんなど、信用してお任せしたいところはいくつかあるのですが、なぜか、 「厄除けは丹生都比売(にうつひめ)神社でご祈祷を受けたい」 しっかりとそんな気持ちになったのです。 丹生都比売神社はかつらぎ町天野に鎮座する、高野山の守護神。弘法大師空海が密教を開く場を探していた際、高野山へ導く助けをしたとされる女神・丹生都比売さまがおまつり

南紀熊野 奇岩巡り⑥ 「神倉神社」

「那智駅」の次に向かったのは、新宮市の「神倉神社」。 「熊野速玉大社」の境外社で、源頼朝が寄進したと伝わる、500段を越える石段を上った先にある巨石「ゴトビキ岩」がご神体です。 ここからは縄文時代の祭祀跡が見つかっており、パワースポットとしても知られています。 私は三度目の参拝になるのですが、やはり石段はかなり手ごわく、ことに上り始めの傾斜の厳しさと、踏み石のばらばらな角度には難儀しました。 ひどい巻き爪に悩まされている次男は途中で断念し、一人で「熊野速玉大社」の方へ。何事

南紀熊野 奇岩巡り⑤ 「那智駅」

少し間が空いてしまいましたが……南紀熊野への旅の続きに戻りますね。 しばし時間を戻して、晩秋の陽光を楽しんでいただけると幸いです。 「那智大社」と「青岸渡寺」へ参拝した後は、那智勝浦町にある「湯快リゾートプレミアム越之湯」に宿泊。 昭和を感じさせる少し古いお宿でしたが、ベランダの下はすぐ海となっており、魚が泳いでいるのが見えました。遠くの島を望んでの眺めも良く、開放感を満喫できる部屋でした。 そして翌日、私たちが朝一番に向かったのはJR「那智駅」です。 3年前の冬至の日

京都でゆったり紅葉旅 ~光明寺・善峯寺~

「この秋は京都で紅葉を楽しみたいな」 そうは思ったものの、今年の京都には多くの観光客が押し寄せそうで、ちょっとためらいが。 そこで、京都の中心部から少し離れた長岡京市の光明寺と、京都市西京区の善峯寺(よしみねでら)を11月下旬、訪ねてみることにしました。 光明寺へまず訪ねたのは光明寺です。京都市左京区在住の長男のところに前泊をして、そこから車で約40分程度で到着。 平日の午前10時ごろ、参拝者はまだ少なくて、見事な紅葉の表参道をゆっくり歩くことができました。お天気にも恵ま

南紀熊野 奇岩巡り④「熊野那智大社」・「青岸渡寺」

「那智の滝」を堪能した後、私たちは徒歩で「熊野那智大社」と「青岸渡寺」へ向かいました。 どちらも地図上では「那智の滝」のすぐ近くなのですが……長い階段が折れ曲がりつつずっと続き、上っても上ってもたどり着かない……。 果てがないのかと思うほど上った先に、やっと「熊野那智大社」の鳥居が見えてきました。 「熊野那智大社」 鳥居の上には小さな馬の雲が。「お疲れさま」と言ってくれているようで嬉しかったです。 「熊野那智大社」の主祭神は熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)。「ふ