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フォトエッセイ

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何気ない日常の中で、ふと気になってしまうモノ・コト。季節の写真を添えて、短い言葉にまとめたエッセイ集です。
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2021年10月の記事一覧

特別な音色

10月24日、野上八幡宮(和歌山県紀美野町)で、清水武志さんのピアノによるジャズコンサートが開かれました。 拝殿の前にYAMAHAのグランドピアノが置かれ、客席は境内の青空の下。椅子に置かれた温かな座布団のお心遣いがありがたかったです。 秋晴れの明るい陽が降り注ぎ、この日は絶好のコンサート日和でした。 私はあまり音楽には詳しくなく、ことにジャズはほぼ未経験です。有名なナンバーすら知らないので、楽しめるのかどうか、少し不安を感じていました。 でも、演奏が始まったとたん、やわら

霧散

昨日は朝から、なんとなく気持ちが沈んでいた。 普段、のほほんとしている私にはめずらしいことで、 「う~ん、浮上できない。一体、なぜ……?」 目に見えない雲のようなものが、体にも心にもまとわりつき、もやもやと離れない感じ。 急に寒くなり、まだ体が寒暖差になじめていないから? ここしばらくちょっと無理をして、さまざまな雑用を入れすぎていたから?あるいは二日前の満月の作用が尾を引いているせいなのかも……。(月の満ち欠けは人のからだに影響を及ぼす由) 読みたいと思って本棚から取っ

十三夜のお月見【和の暦】

今日は旧暦の9月13日。「十三夜」と呼ばれる二度目のお月見の日です。 旧暦8月15日の「十五夜」は中国からもたらされたもので、アジアの国々でさまざまな「お月見」が催されるのですが、「十三夜」は日本独自の風習。 ちょうど栗の収穫時期にあたるため、「栗名月」と呼ばれることもあり、秋の実りに感謝する意味合いもあるそうです。 また、「十五夜」を「前の月」、「十三夜」を「後(のち)の月」とし、両方の月を愛でることが、とても縁起の良いこととされています。 こちらは昨日の夕暮れ時の月。

最後の日に聞きたい歌は

昨年12月から利用し始めたSpotify。現在、「お気に入りの曲」にはすでに238曲の音楽が入っています。 私は特に楽器を弾く趣味はなく、ずっと平凡な主婦として過ごしてきたのですが、こうして振り返ってみれば心に残る歌は数多くあり、音楽が日常と深く関わっていることを改めて実感しています。 238曲の「お気に入りの曲」をスティックケーキに似たANKERのスピーカーからランダムに流し、私は日々の家事をこなしているのですが、それにしてもまあ、見事に一貫性のないこと。 若き日に傾倒し

超初心者のお手軽アウトドアチャレンジ①【体験】

今まで何度も手を出したくて、でも出せなくて、ためらっていたこと。 それはアウトドア。 もともと自然の小さな生き物や野の花を撮るのが好きなので、コンデジを手に一人で何時間も山裾を歩き回ることが多いのですが、 「アウトドアはハードルが高いな」 そんな気持ちがあり、踏み出せないでいたのです。 まだ幼いころ私は、父と母と弟、それから母方の祖父母やお知り合いの家族と一緒に、玉川峡や大台ケ原へキャンプに出かけていました。 祖父は中学の体育教師、父は住友金属にサッカーで入社していたことか