見出し画像

しっかり者の女の子が僕の彼女になるまで 4

あの日以来、遥香は俺のことを避け始めた。
いつもなら積極的に話しかけてくれるのに、やはりあの時のヤツが尾を引いているのか?

〇〇)…
さくら)ねぇ〇〇君
〇〇)ん?

さくら)最近かっきー〇〇君に近寄ってこないね
〇〇)そうだね
さくら)なんかあったの?

〇〇)…

『〇〇なんか大っ嫌い!!もう話しかけないで!!』

まぁ嫌われたからなぁ…

___________________________________

遥香)…はぁ…
柚菜)どうしたの?かっきー

遥香)…〇〇に酷いこと言ってもうた…

柚菜)えっ?!

柚菜)なるほど…言い過ぎたって事ね…
遥香)うん…
柚菜)でもちゃんと謝らないとダメよ?

遥香)…えぇ…でも口聞いてくれるかな…
柚菜)やってみなきゃわかんないよ

遥香)…むぅ…

次の日。

この日珍しく遥香が学校を休んだ。
どうやら風邪をひいたみたい。

〇〇)…(風邪かよ)

そして次の日も休んで…

〇〇)…

そして、やっと学校に来たかと思えば…

遥香)…

〇〇)…
遥香)〇〇っ!
〇〇)ん?
遥香)その…えっと〜

遥香はずっと下を向いていた。

そして放課後…

先生)おい、〇〇。これ、生徒会室に持っていってくれ
〇〇)あ、わかりました。

先生から渡された紙束を持って、生徒会室へと向かう。

〇〇)…

ガラッ!

遥香が…いるはずもなく閑散としていた。

そして生徒会長専用の机に紙束を置く。

〇〇)ん?

そこには手紙が入った封筒が置いてあった。
しかも、

“〇〇へ”

と書いてある。

〇〇)なんだこれは

『今まで、〇〇のタオル没収したりめちゃくちゃな計画を立てて〇〇の事たくさん困らせちゃったよね…本当にごめんなさい。私みたいな人は、〇〇にとっては不要な存在。だから、私の事はもういない人だと思ってください…この手紙を読んでも私の事を探さないでください、そして最後に…』

〇〇)…?

『〇〇、貴方のことが大好きです。』

〇〇)あの馬鹿!!

手紙を手に持って、生徒会室から出て学校中を探しまくる

〇〇)いねぇ…

まずは教室。
遥香が席に座って…ることはなく、見てみると鞄が引っかかってなかった

〇〇)帰ったのか…?

俺の鞄を持って学校を出る。
そして走っていると、さくらに追いついた

さくら)どうしたの?めちゃくちゃ走って…
〇〇)あ…遥香さん見なかった?
さくら)かっきー?
〇〇)うん!

さくら)かっきーは私のより早く学校から帰ったけど…なんかあるの?
〇〇)あっ…えっと…その…

さくら)?
〇〇)…とにかくアイツに会いたいんだ!

するとさくらは何かを察したのか…

さくら)私も手伝うよ!
〇〇)マジ?!ありがと!!

さくらと手分けして遥香を捜索…が…

さくら)…いた?
〇〇)…ダメだいない…どこ行ったんだ遥香さん…

さくら)ねぇ〇〇君。
〇〇)ん?
さくら)…〇〇君、かっきーの気持ち考えた事ある?

〇〇)え?
さくら)…〇〇君たぶんかっきーの気持ちわかってないんじゃないかな

〇〇)…

その時…

柚菜)あれ?2人とも何してるの?

〇〇)柴田さん!!
さくら)ゆんちゃん!

たまたま柴田柚菜に会った。

〇〇)あの…遥香さんの場所わかる?!
柚菜)かっきー?あぁ、かっきーならあそこの公園丘の上にいるよ

〇〇)ほんと?
柚菜)うん
〇〇)ありがと!!

柚菜に言われた公園へと走って向かう。

柚菜)…頼んだよ、西野君。
さくら)?

〇〇)ついた…

公園に着いた俺は丘の階段を登る。
すると…そこには遥香がいた

遥香は肘を柵の上に乗せて、夕方の街の景色を見ながら黄昏ていた。

〇〇)…遥香さん!
遥香)…っ!!

名前を呼びかけると驚いたのか少し戸惑いながら、平然を装う遥香。

〇〇)いや…”遥香”!!

遥香)!!
〇〇)…俺、君が好きだ!!!

ようやく、遥香の気持ちをわかることができた。
そして俺の中にも遥香への愛がある事に気づいた。

遥香に近寄り、遥香を振り向かせてそっと抱きしめる。

〇〇)…ごめん…今まで気づかなくて…!
遥香)…バカ
〇〇)え?
遥香)バカ!バカ!バカ!

遥香は俺の胸をポカポカと叩く

遥香)…そんなん…そんなん言われたら泣くしかないやんかぁぁ…
〇〇)ええっ!?

遥香)うわぁぁぁぁん…!

遥香の嗚咽が響く

遥香)…うぅ…グスッ…グスッ…うぅ
〇〇)落ち着いた?
遥香)…うん…
〇〇)…ったく、突然いなくなりやがって…
遥香)ごめんなさい…

遥香)…でも、まさか〇〇から来てくれるなんて思ってもへんかったから…

〇〇)うん…
遥香)どうして?
〇〇)柴田さんに居場所を聞いたんたけど、1番の決め手はこれかな
遥香)それは!!

遥香の手紙を見せる

遥香)え?!それ!明日渡そうとしていたヤツ!どうして〇〇が持ってるん?!

〇〇)偶々生徒会室にお使い頼まれて、そしたら見つけたんだよ
遥香)…

〇〇)んでここに書いてある事なんだけど…
遥香)ほんとだよ?
〇〇)え?

遥香)私、〇〇の事が大好き!
〇〇)…遥香…

遥香)不束者やけど、これからよれしくね?///
〇〇)…遥香///

俺と遥香は再び抱き合った。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?