ラブアタックは突然に… 8
歓迎会が終わり、3人で教室に戻り帰りの準備をしていた。
和)…黎人もいるだなんて…
〇〇)予想はしてたんだろ?
和)…うん。まぁね。
生徒会には入ったものの、なんか面倒くさい事に巻き込まれそう…
桜)はぁ…
〇〇)桜も、いきなり胸ぐら掴むとかやりすぎだよ
桜)…ごめんなさい…
〇〇)とりあえず、帰ろっか。
和•桜)うん!
教室を出ると美空がいた
美空)あ、にゃぎにさくたんだ〜
〇〇)美空、まだ残ってたのか
美空)えへへ〜
美空も混ぜて、4人で帰る事になった。
美空)へぇ〜色々あったんだね
〇〇)まぁね…黎人が鼻につくけど
美空)まぁアイツはそんな奴だよ。
和)…なんか…ごめんね…私が誘っておきながら…
〇〇)気にしないで
そして次の日の昼休み、ある事件が起こった。
俺は和と桜と屋上で昼食をとっていた。すると、黎人がやってきた。
黎人)よぉ、〇〇。
〇〇)よお
黎人)なんだその2人も一緒なのか
桜は黎人を睨みつけ、和は俯く。
黎人)おいおい睨むなよ。転校生。
〇〇)咲月は?
黎人)…さぁね今日は別行動だよ。
〇〇)…そうだ
黎人)ん?
〇〇)桜の事、転校生呼びするのやめてくれる?
和)〇〇?
桜)…
〇〇)桜って俺の従兄妹だからさ、転校生呼びされるとなんか差別されてるようで、嫌なんだよ
桜)…〇〇…
黎人)…にしても女のくせに人の胸ぐら掴むとか、あり得ねーよな?
〇〇)…元はお前が悪いくせに
黎人)はぁ〜そうカッカすんなよ…
そこに丁度美空と咲月もやってきた
咲月)あれ?黎人だ
美空)〇〇まで…
黎人)…そうだ和。お前、最近恋愛したんだって?これじゃ、お前の成績更に下がるよな〜
和)…
黎人)だから生徒会の仕事なんかやってる暇ないと思うんだが
和)…!
和は拳を握りしめる。
〇〇)…何が言いたいんだよお前…
黎人)ん?お前らのダメなところを指摘して、改善させてやろうt…
ドガッ!
俺は黎人を殴り飛ばした
美空)〇〇!
美空が俺を抑える。
美空)やめて!
〇〇)もう一度言ってみろ!!何が改善だよ!!ふざけんな!!
咲月は黎人を抑えている
〇〇)和と桜を侮辱しやがって!!
俺の怒りは頂点に達しており、美空を振り払おうとする
〇〇)離せよっ!美空!
美空)嫌!離さない!
〇〇)…くそっ!!今日こそは許さない!!
晴也)…ん?…あ!〇〇!!
美空)小川君!〇〇を抑えて!!
晴也)え?…あ、わかった!
晴也が美空に変わり俺を抑える
晴也)〇〇落ち着け!
〇〇)今度こそ許さない!!離せよ!晴也!
晴也)…五十嵐も落ち着けよ
すると黎人は…
黎人)はいはい…俺は冷静ですよ
咲月)黎人?
黎人)お前、そこの転校生と同じだな。流石血縁者。行くぞ咲月。
黎人と咲月は階段を降りて行った
〇〇)…このっ!
晴也)〇〇…落ち着け…!
〇〇)…
美空)…最低…あんな言い方ないのに。
和)…〇〇…
桜)…
黎人がいなくなり、頭に血が昇っていた俺はようやく冷静さを取り戻した。
〇〇)…美空と晴也が押さえつけてなかったら、間違いなくボコボコにしてたわ…さんきゅ…
和)…ね、ねぇ…教室に戻らない?
〇〇)そうだな…
俺たちは階段を降りようとするが、桜は1人立っていた
美空)…さくたん?
桜)…
…そして放課後。
桜)…
〇〇)買い物して帰らなきゃ…今日何食べる?
桜)…私、今日ご飯いらない…
〇〇)え?
桜)…ごめんなさい…これ以上…無理なの…〇〇に迷惑かけたくない…
〇〇)無理?迷惑?何が?
桜)…私…〇〇に迷惑かけてばかりいるから…出て行くよ…
〇〇)出て行く?待って…なんでいきなりそんな…
桜)私、自分のお家に1人でいるよ…お父さんとお母さん帰ってくるまで…
〇〇)桜?もしかしてさっきの事気にしてんの?あれは、桜が散々言われてるから言い返しただけだぞ?
桜)もう限界なの!何もかも!
〇〇)…そうかよ…なら…勝手にすれば?
桜)…!
〇〇)出てけよ。なら。
桜)…〇〇…
〇〇)…出ていけばいいじゃん。
桜)…〇〇なんか…〇〇なんか…
桜は涙ぐむ
桜)〇〇なんて大っ嫌い!!
すると桜は走り去って行く
〇〇)…はぁ…
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私は泣きながら走っていた
桜)…!
上手く伝えられなかった。
本当は〇〇と一緒にいたかった。〇〇に迷惑をかけたくなかった。
〇〇の事大好きなのには変わりないのに。
黎人)…ん?あれって
______________________
ガチャ
結局桜の事は放っておいて家に帰ってきてしまった。
〇〇)…ただいま〜…
いつもは桜と一緒。
しかし、母さんもいないし、桜もいない。家は静寂に包まれる。
〇〇)…はぁ〜
家で待っていても桜が帰ってくる事はなかった。
〇〇)飯…作るか…
トントントントントン!
〇〇)…
包丁を使い、野菜を切っていたが桜の事が頭から離れなかった。
『出ていけ』と言う言葉はキツかったかもしれない…それは桜の涙から見てわかる事だ。
〇〇)…いった…うわ…手切った…
夜…寝る時も同じ。
隣に桜がいるのに何故かいない。
〇〇)…
そして夜に姉ちゃんから電話が来る
「もしもし〜?あ、〇〇?元気?」
〇〇)なんだよ…
「ママから伝言あるんだけどさ、桜いる?」
〇〇)…あ…えっとぉ…その…
「ん?いないの?」
〇〇)眠ってるよ…
「そうなんだ〜」
〇〇)…なに?
「叔父さんと叔母さん、しばらく帰れる目処が付かないから、しばらく家にいなさいって…〇〇?聞いてる?」
〇〇)…聞いてるよ…
何故か俺の声は震えていた
〇〇)…
「…どうして泣いてるの?…あ、もしかして…喧嘩でもしたの?」
〇〇)…まぁ…うん…家…でてっちゃった…
「え?それじゃどこに行ったの?!」
〇〇)…わからない…多分…自分の家にいると思う
「…はぁ〜…全くもう何してんの…まぁちゃんと仲直りするんだぞ?家出したってママが聞いたら怒られるからね?」
〇〇)わかってるよ…
「…わかればよろしい。それじゃ、おやすみ」
〇〇)…おやすみ…
…
その頃、私は1人家にいた。
ブレーカーを上げ、電気はついた
水もガスも通ってる。
初めは私がこの家に1人でいる事になったが、お父さんと叔母さんの計らいによって〇〇がいる叔母さんの家に住む事になっていた。
〇〇と喧嘩してしまった今、特に生活に困ることはない。
桜)…
とりあえず、今日はコンビニ弁当で済ます
いつもだと、正面には〇〇が座っていた。
でも〇〇はもういない。
桜)…寂し…
スマホでLINEを開き〇〇のチャットを開いたが、”なにか”が私を静止したのでLINEを閉じた。
お風呂に入っても、ベッドに横になっても〇〇の事が頭から離れなかった。
明日仲直り…とまではいかなかった。
〇〇は怒ってるだろうし、私の事許してくれるかどうかわからない
桜)…〇〇…
しばらく〇〇の顔は見たくない…
明日学校休もう。
私は涙をこぼしながら眠りについた
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