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ラブアタックは突然に… 1

〇〇)おはよう!諸君!

山下〇〇。17歳童貞。彼女なし。
とにかく自由奔放な生活を送っていた。
晴也)よお〇〇君。
〇〇)おはよ

コイツは、小川晴也。
晴也)…なぁ聞いたか?ここのクラスに転校生来るんだとよ。

〇〇)転校生?知らんな…
晴也)女の子かな〜可愛い子がいいな〜LINE交換して〜デートして〜

〇〇)はい、童貞の考え方乙
晴也)お前も童貞のくせに!
〇〇)何言ってんだよお前
??)ねぇ

〇〇)はい?

和)うるさいんだけど。

晴也)…すんません…
〇〇)はぁ〜…

コイツは井上和。とにかく冷たい。俺に対してはめちゃくちゃ冷たい

和)山下君さ〜
〇〇)はい?なんでしょうか…
和)いや、なんでもない

晴也)井上さん、お前にだけやけに厳しいよな
〇〇)…うん…

そしてその日の放課後…

〇〇)やっべ〜…忘れ物…忘れ物…

下校中に忘れ物に気づいた俺は、急いで引き返して教室に戻ってきた

〇〇)えっと〜…あ、あった!!よし、早く帰ろ!!

ドガッ!!

井上和の机に足をぶつけてしまい、机の中にあるものが出てきた

〇〇)うわ…最悪…

散乱したノートや本などを次々と拾っていくと…

〇〇)…ほんと真面目だなアイツ…ん?

俺はある異変に気づく

〇〇)…なんだよ…これ…

俺が見たもの、それは…
〇〇)…どうして俺の写真が!?

ノートの間から出てきたのか、俺の写真が出てきた

〇〇)…ふぅー…落ち着け〜…井上さんがそんな事する訳…ない!うん!


和)何してるの?

〇〇)ぎゃぁぁぁ!!!

後ろには、井上和が立っていた

和)見たの?
〇〇)…い、いや…何も…
和)それ、私の机なんだけど?

〇〇)…す…ごめんなさぁぁぁい!!!

俺はダッシュで逃げる

次の日

〇〇)…
晴也)どうした?
〇〇)…いや…なんでもない…

俺は昨日の一件が忘れられなかった。
〇〇)…(ないない)

すると先生が入ってきた

先生)…よし、転校生を紹介するぞ。入ってくれ。

すると長髪の女子が入ってくる。

黒板には『川﨑桜』と書かれた

〇〇)…嘘…
桜)川﨑桜です、アメリカから来ました…でも元は日本人です!よろしくお願いします!

自己紹介で教室は湧き上がる


晴也)可愛い〜!!な?!〇〇!?
〇〇)…そんな…
晴也)〇〇?

先生)それじゃ…席は…山下の隣!

和)…

俺の席の隣に、転校生の子が座ってきた

〇〇)…よろしく川﨑さん。


桜)…うん…
〇〇)…久しぶり…

桜)うん…

すると教室が静まりかえる
晴也)…え?おま…まさか!?

〇〇)…えっと…その…桜は…俺の従姉妹なんです!!

皆んな)ええーーーーー?!

クラスに衝撃が走った。


〇〇)…はぁ…

俺は昼休み、廊下の窓から中庭を眺めていた

窓の下には、質問責めされる桜。
〇〇)…

??)よっ!

〇〇)…なんだ、美空か〜


一ノ瀬美空。俺の近所に住んでおり、幼馴染。

美空)聞いたよ〜?転校生きたんだって〜?
〇〇)俺の従姉妹だけどな

美空)え?そんなの関係ないよ!付き合っちゃいなよ!

〇〇)そういうお前は?彼氏どうしたの?

美空)…もう、あんな奴と別れたよ…
〇〇)何かあったの?
美空)…アイツ、私の誕生日忘れててさ喧嘩しちゃって…それで…

〇〇)ふぅん…災難ですこと。
美空)何?災難って?
〇〇)いや、そんな事で別れるなんてなーって…なら、俺と付き合う?

美空)え?!アンタみたいな童貞と?勘弁w
〇〇)なんだよそれ…

呆気なく美空に振られた。
そしてそこに井上和が…

和)山下君、後で話があるんだけど?
〇〇)え?
美空)え?なになに?気になる!

和)放課後、ここに来て?待ってるから
〇〇)…うん…

…そして放課後。
俺は指定された所へ

〇〇)話って何?


和)好きです。

…ん?

〇〇)え、今なんて…
和)好きです!!
〇〇)はい?

和)…や…山下〇〇君!貴方のことが好きです!!

あの井上和からの突然の告白、俺はどう返せばいいかわからなかった。
そして顔と目を赤くしながらこちらを見つめる井上和。

〇〇)…ご…ごめんなさい!
和)えっ…?

〇〇)…その…俺…まだ心の準備ができてなくて…その…待ってて欲しい!

和)山下君…
〇〇)…ごめん…井上さん…
和)…わかった…私、待ってる!待ってるから!!
〇〇)うん…それじゃ、また明日

和)…うん!!

複雑な心境の中、家に帰宅すると家の前にダンボールが置かれていた

〇〇)ただい…ま…ってお母さん何このダンボール…

母)あ、〇〇。アンタも手伝いなさい
〇〇)え?手伝う?何を…

母)あ〜アンタに言ってなかったっけ?今日から桜ちゃんが、この家に来るのよ

〇〇)…はぁ!?

そして…
桜)…よいしょっと…

後ろにはダンボールを持った桜がいた


桜)…ダンボール運ぶの手伝ってくれるかな?
〇〇)…

こんな事言うのもなんなんだが、これは運命かもしれん。

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