福ちゃんと島ちゃんの故郷を訪ねる旅~飯舘村の朝⑤~

目が覚めた。鳥の鳴き声で目が覚めたのかもしれない。こんな風に目が覚めるなんて素敵な朝としか言いようがない。ここは天国でしょうか。幸せすぎる。こうなったら寝てなんかいられない。

とみ子さんが育てている「いいたて雪っ娘かぼちゃ」の畑へ行くのだ。玄関のドアを開けるとすぐ自然豊かな場所であることが分かる。

ねぇ。なんだか私、今モノスゴク走りたい。

散歩していたらしいてつやさんに会うも抑えられないこの思い。少し話をするも「もし来られるのであれば私の走ってく方向に畑があります!」と走り出してしまった。

最初に言っておくと私は走るのが大の苦手。理由は簡単。「心臓がばくばくするから。」長いこと私は本気で「走ったら心臓がばくばくして死んでしまうかもしれない病」だと思っていた。だから普段の生活のなかで走ることは無かったし走りたいと思ったことはもちろん一度もない。

だけど。だけども。人って変わるものなんですね。

福島へ来る4.5日前から、近所に蓮の花が咲きそうな所があって早起きをして見に行くようになり、ある日、ふと走ってみたい衝動にかられた。綺麗な紫陽花があれば足を止め写真を撮る。走る。お花の写真を撮る。そんな繰り返しをしているうちに前の日よりも長く走れることが嬉しくなってきて、そのうち「あれ?私、心臓ばくばくして死んでしまう病じゃない!」と嬉しくなり走ることが少しだけ楽しくなってきたのだ。

だからこの爽やかな朝、飯舘村のなかを雪っ娘かぼちゃの畑を目指して走るなんて最高!って思ったし、飯舘村にきたぞーって大きな声で叫びたいくらいだった。

走ること5.6分。畑へつくと動物よけの鉄線があるので近くへは行けなかったけれど、青々とした葉っぱが育っているのがよく見えたし、とみ子さんや仲間の皆が手伝っている畑を見られてまた嬉しくなった。

家へ戻ると、とみ子さんが朝食を作ってくれていた。見るからに美味しいに違いない五目おこわは「早く食べて。」とつやつやしている。美味しいに決まってる!胃袋をつかまれるというけれど私の胃袋は、ずっとつかまれっぱなしだ。


もう一つ「相馬のおんちゃまの食材よ」と教えてくれたサバの甘酒醤油漬け、こちらも最高に美味しかった。

興味のある方は是非!
相馬のおんちゃま →https://www.somanoonchama.com/

今日はこれから、福ちゃんと島ちゃんが生まれ育ったお宅へ行かせて貰うという。
とみ子さんの車、助手席をゲット。よっしゃあ!

晴れた空。気持ちよい風。たくさんの緑。風を切って走る車。運転はとみ子さん。

私は今、飯舘村にいるぞーっ!うぉー!

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