これでいいのだ、な人生

 話したいのに言葉を発せられずに喉が締め付けられるようになったときに、きっと壊れたんだろうなと思った。また再発した。苦しい、原因が分かっているから余計、苦しい。当時も今も、身から出た錆だと。不思議と納得できる。

 両親と話すのが、ずっと苦手だった。怒られるから。嫌な思いをさせられるから。
それぞれに、それぞれの嫌悪感があった。
 「死ねばいいのに」。そうだね、死ねばいいのに。あいつが悪いんだ、あいつの周りも悪いんだ。それは自分だ、でも自分の存在はあなたが造り出したんじゃないか。ストレス発散のための道具じゃない。周りと比べてどれだけ優秀かを競うペットじゃない。なのに私の存在価値はそれでしかない気がした。
 だから今は要らないものだと感じた。

ここから先は

1,372字

¥ 500

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?