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ウェザーニュースLiVEの動向とキャスターの結婚を考える。

気がついたら、noteの更新が止まり、それから今年3月近くに至るまで1年近くが経過してしまっていた。
この間、(株)ウェザーニューズ(WNI)及び同社が主にインターネット上で配信しているウェザーニュースLiVEも状況がだいぶん変わってきた。

まず、気象予報士でもある眞家(まいえ)泉キャスターは2013年2月以来夜の番組を中心に長年活躍してきたが、昨年の3月末よりテレビ朝日系列の「報道ステーション」にお天気キャスターとして抜擢された。むろん気象予報士の肩書付きで。現在もウェザーニュースキャスターとしてWNIに籍はあるものの、月曜から金曜までの出演ということもあり、3月末からはウェザーニュースLiVEでは見ることは事実上できなくなった。報ステの出演者には彼女の出身校である成蹊大学の卒業生がいることもあってか、今ではすっかり番組の関係者に馴染んでいるようである。

眞家キャスターの出演するお天気コーナーはWN今年番組制作に携わっていることもあり、同社が作成した図やWNIアプリのお天気リポーターからの写真が紹介されることがある。彼女の前任が同社所属でレジェンド的な人物と言える喜田勝気象予報士だっただけにプレッシャーは小さくないと思われるが、今後の活躍を温かく見守っていきたいと思う。

一方で眞家キャスターと入れ替わる形で2020年1月より産前産後休業(産休)及び育児休業(育休)となっていた江川清音(さやね)キャスターが2021年4月中旬より番組に復帰。産休前は早朝5時からのウェザーニュースLiVEモーニングなどの早い時間帯を担当してきたが、現時点で彼女の子どもはまだ2歳弱と推定されるため、2022年2月になってからモーニングの出演があったものの基本的には8時からのウェザーニュースLiVEサンシャインか11時からの同コーヒータイムの出演となっている。

江川キャスターは2008年にキャスターデビューし、当時は立命館大学1年の18歳。その後大学在学中約3年のブランクを経て、2011年12月より再びWNIのお天気キャスターとなり現在に至る。彼女は現在、ウェザーニュースキャスターでは同期の山岸愛梨キャスターと並ぶ最古参であるが、産休から復帰後も彼女の持ち味である元気さと容姿の端麗さは健在である。

同じ年の10月には2014年4月より眞家キャスターと同じく長年夜の番組を中心に活躍してきた松雪彩花キャスターが2021年10月上旬より懐妊のため産休及び育休となり、当分の間番組で見ることができなくなった。江川キャスターの産休・育休期間から推定するに、松雪キャスターの番組復帰は2023年の初春頃となりそうである。
※実際は2023年5月であった。

彼女と言えば、容姿端麗でアナウンス能力及び番組を組み立てる能力に優れ、さらに番組を面白くしようと努力を重ねてくれることから、視聴者に人気のあるキャスターであり、WNIの顔的な存在であった。産休で彼女を番組で見れなくなることを残念に思う視聴者は少なからずいたようである。

2021年の9月にはオーディション形式のキャスター募集が行われ、12月にはお嬢さん風の和風美人ながらも江戸っ子で気風(きっぷ)の良さが身上の大島璃音(りのん)キャスターと、長身モデル体型の博多っ子で同志社大学で心理学を専攻中の戸北美月(ときたみづき)キャスターがデビュー。

大島キャスターは前回の募集時にも応募しようとしたが当時は青山学院大学在学で、卒業見込みの学年ではなかったため泣く泣く断念した経緯があり、捲土重来を期してのオーディション挑戦だった。デビュー戦で3時間フルで担当した即戦力ルーキーで、番組の進め方には天性の巧さが感じられる。父の影響で車関係やF-1の話題にのめり込んでいて、そのためか比較的年齢層の高い男性視聴者のハートをつかんでいる。

戸北キャスターは福岡市出身ながら親の転勤で福井県、香川県及び愛媛県を渡り住み、大学進学後は同志社大学のある京都府南部に在住という経験を持つ。170cm前後の長身でスタイルが良く、ふわっとした独特な魅力が売りであり、声質も含めて、SOLiVE24時代に山岸愛梨・江川清音両キャスターと並ぶ花形キャスターだった堀田奈津水(ほったなつみ)さんを連想させるものがある。彼女には華があり、視聴者も同僚キャスターもついつい魅せられてしまう。言い方は悪いが典型的な「おじさんキラー」でもある。

他にも内田侑希(ゆき)キャスターのマイペースないたずらっ子ぶりは健在で、後輩ができても先輩らしさは見せず、至極明るくマイペースで無警戒に振舞っている様子は好感が持てた。警戒されないキャラのためか他のキャスターとの関係はいずれも良好で、色々なキャスターと一緒に食事をしたり、都内の繁華街へ繰り出す様子などが話題となった。他のキャスターにはない個性的な面白さはWNI外にも評価されていて、「週刊さんまとマツコ」では番組関係者からわざわざご指名があって番組に出演。持ち味を存分に発揮してくれた。

キャリア的にはベテランの領域に達するも年齢は27歳とまだ若い高山奈々キャスターは、5月下旬に発売された週刊プレーボーイのグラビアに選ばれず、それを慰める意味もあったのだろう。発売とほぼ機を一にしてウェザーニュースのInstagramアカウントでウマ娘をモチーフにしたグラビア的な特集が組まれていたことが印象に残った。
個人的には2022年キャスターカレンダーの紹介で、彼女が花を持って笑顔を浮かべていた様子を彼女がこよなく愛する白米になぞらえて「稲」と書き込む視聴者が相次いだことから、普段は温厚な彼女もさすがに「稲じゃない!(他のキャスターは)みんなお花なのに、私だけ稲ってかわいそうじゃん」と声を上げて怒っていたことも印象に残った。あと、アイドルグループの「なにわ男子」をもじった「はにわ男子」なるリポーター名にツボっていた様子も印象に残った。
そんな彼女だが、笑顔が魅力的で誰もが認める実力派キャスター。モーニングでは「不動のエース」である。

2021年春に1000万回以上の再生回数となった地震対応の切り抜き動画が拡散し、世界中のネットユーザーから注目される存在となった檜山沙耶キャスターの人気は健在で、さらに日々拡大を続けている。10月の誕生日には「海外おさや勢(英語では“Saya simps“と言うらしい)」からも祝福され話題となった。他には長年の夢だったアニメ関係の仕事も携わり始め、地震切り抜き動画でも話題になった将棋でも有名な女流棋士とのコラボが実現するなど多彩な活動をし、ウェザーニュースLiVEの視聴者獲得に大きく貢献した。

檜山キャスターの同期である駒木結衣キャスターはこれまで1期後輩の武藤彩芽キャスターらの陰に隠れていた感もあったが、2021年は「チャハーン」の動画でツボる様子が視聴者にとてもウケて一気にブレーク。TwitterやInstagramの登録者数は急上昇。ツボることはあるが、普段は落ち着いてしっかり気象情報を伝えることには長けており、檜山キャスターと同様にオンとオフを切り分けられるタイプのキャスターでもある。今やトップクラスの実力と人気を兼ね備えた看板キャスターの一人に成長している。

2021年6月で三十路に突入した白井ゆかりキャスターは2020年頃から端正な顔立ちと柔らかい物腰で少しずつファンと言える視聴者を獲得しつつあった。5月に声の変調をきたし、約1ヶ月間休養を余儀なくされるという受難の年であったが、休養明け後に復帰した時は私を含めて多くの視聴者が喜びの声を上げた。その後秋口までは無理をさせず昼間中心の起用となったため、2021年夏から内田キャスターのモーニング初出演が実現した。
松雪キャスター産休前後から夜の番組へ異動。さすがの安定感を見せ、多くの視聴者を魅了している。

さて、ところで以前のWNIでは産休はおろか、結婚後もキャスターを続けるというケースは稀で、2018年4月までのSOLiVE24時代では2014年末に結婚を発表した山岸愛梨キャスター以外はほとんどおらず、その前はSOLiVE24の一期生だった田中みのりさんが唯一の存在だった。しかし田中さんは結婚発表後半年で番組を降板しており、このケースは事実上ノーカウントと言えるだろう。

SOLiVE24時代に既婚者でキャスターを務めていたケースは井田朱音(あかね)さんや長嶺加奈子(現・丸山加奈子)さんらの例があったがいずれも結婚後に起用されており、山岸キャスターのように在籍中に結婚してそのままキャスターを続けたケースではなかった。
さらにSOLiVE24時代まではほとんどのキャスターは長くても5年程度概ね30歳を上限に離職しており、いわゆる「寿退社」と推定されるケースも散見された。

ところが、2022年3月29日現在のキャスター陣では5年以上の在籍が現在在籍中の13名中7名で半数を超え、うち30代のキャスターが5名となっている。既婚であることを公表しているキャスターは同日時点で4名で、いずれも結婚前からキャスターを続けており、SOLiVE24時代とは状況はかなり変化している。その理由としては、WNIのお天気番組が2017年頃から現在のウェザーニュースLiVEのようなお天気の情報に重きを置くスタイルに変化したことが考えられる。

それまでのSOLiVE24ではバラエティ的な要素がかなり強く、キャスターにはアナウンス力や番組の組み立て能力よりもむしろ若さとタレント性が求められていたと考えられるが、現在のWNIでは若さやタレント性よりもお天気情報を的確に伝えることがキャスターにとって重要視されていると思われる。能力に優れたキャスターを育成することはなかなか難しいため、比較的長期の在籍となってきたと推定される。

一方でウェザーニュースキャスターにはWNI正社員用のスーツが支給されていなど同社の正社員扱いではないと推定され、芸能事務所に所属する芸能人のようにいわゆる「一人親方」でWNIと専属契約を結んでいる立場か、1年更新の契約社員扱いであるとみられる。そのため一定の成果を上げなければ契約が更新されず離職を余儀なくされる立場であると推定され、現在5年目以上となっている7名のキャスターはかなり高い評価をされた上でのキャスター契約継続と思われる。

逆にキャスターとして高い評価をされなければ、入社から4年から5年、30歳到達または結婚を契機に契約を打ち切られる可能性は未だにあると言える。

2020年9月で入社5年目を迎えた角田(かくた)奈緒子キャスターがその年の12月の番組中に結婚を発表し、その場でキャスター業を継続することを明らかにし2022年3月まで至ったが、数年前だったら発表の何か月か前には降板を余儀なくされていたのではないかと想像された。ただ、角田キャスターは2020年3月には気象予報士の資格を取得し、NHK主催のカルチャー講座では気象予報士の肩書で講師を務めたこともあった。それらが強みとなって「残留」できたのではないかと筆者はみている。

その角田キャスターは2022年4月29日限りでのウェザーニュースLiVEからの降板が決定。同月23日に本人から発表があった。角田キャスターは最終出演後WNIを退社。何とライバル会社であるウェザーマップ所属の気象予報士となり、結婚後の名字と思われる「高安奈緒子」名義で、関東ローカルのニュース番組に気象予報士として出演することが発表された。
幸いエリア外の人も見逃し配信で閲覧可能ということで、ウェザーニュースLiVEの出演者からは名前が変わっても引き続き彼女のことを応援したいとの声が多数上がり、角田改め高安予報士の今後の活躍に期待する人が多いことが伺えた。私ももちろんその一人である。

その高安奈緒子さんに続いて、TwitterやInstagramのフォロワー数が檜山キャスターに次ぐ数字の人気キャスターで、メディア出演も多い武藤彩芽キャスターのウェザーニュースLiVE降板も発表された。武藤キャスターは2020年4月デビューの若手ながらも身の回りの話題をピックアップしてわかりやすい話ができ、硬軟織り交ぜたトークもでき、今後が大いに期待される存在であったが、高安さんの翌日3月30日が彼女の最終出演となった。

そして終了翌日の31日に武藤さんは自身のInstagramで結婚していたことを公表。ウェザーニュースLiVEの視聴者をあっと驚かせたが、家庭を取るか、それとも仕事を取るかという切ない内容が綴られていただけに視聴者は概ね理解を示し肯定的なコメントを寄せていた。

最後に山岸愛梨キャスター。何だかんだ言いながらもウェザーニュースLiVEの顔であり、そして歴史である。そして不可分な存在と言える”WEATHEROID TypeA Airi”のマネージャー(実際にはCV)は10年目を超え、VTuberとしての活動が広まった年でもあった。近頃はムーン以外の出演が増えてきたが気になるところである。

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