夜のあさがお エピソード3
エピソード3
ここで、お兄さんの仕事の話をしよう。お兄さんは、場面緘黙だった経験を活かして、風菜たちを預かっている。ここにいる子達は、親元を離れて生活しているということだ(もちろん、一か月に一週間ぐらいは家に帰る)。はじめの親からの別れ方は一人ひとり違う。風菜のように、別れるのが難しいときは、お母さんと一緒に車に乗って、お母さんが出て行って、お兄さんと入れ替わる、こんな形式をとることもある。優希は家族からここの話を聞いてみて、自分で行きたいと言ったから、お兄さんの車ではな