白鷺 ゆりかもめ

本郷から茫然自失で歩いて気づけば両国橋
世界に自分がいない感覚を紛らわすために
ただ歩いた
橋の下の白鷺

時々僕は僕を発見する
ショーウィンドウ、潮風の薫る川面
行き交う車の首都高速
曇天を横切るゆりかもめ
5時の鐘がなっても僕は飛べない
僕はこの世界にいないのであるからして

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