先生だって人間

この職業をやっていると完璧な人間、または子供の頃から優等生と思われがちだ。
しかし、そんなことはない。先生という職業に就いているだけで、他の人と何ら変わらない人間である。
先生や警察官に医師など、人に指導する立場の人には、ハロー効果が働き、勝手に良い人のレッテルを貼られる。
ある一面だけを見て、優秀だと決めつけるのだ。
人間だから、誰にでも裏はあるし、過去や抱えているものがある。
私はそういった裏の面を見せない人は素直にスゴイと思う。
私には、それができないからである。
また、裏の面を見せることも時には必要だと思っている。

私は小学~大学まで、優等生だったワケではない。しかも、中学・高校の勉強での成績はヒドイものである。
生活態度も良くなかった。いわゆるヤンキーとなんら変わりないように、グレていた。
ありきたりな話だが、そんなとき、ありのままを受け止めてくれた先生がいた。先生らしくない人だった。
先生という肩書に頼ることなく、話をしてくれた。
私は昔から、権力に歯向かう性格である。
偉いんだと威張っている人や、昔からすごかったんだ。と言わんばかりの態度の人が多いからである。
私を受け止めてくれた先生は、そんな大人たちとは違っていた。
私もそんな人になりたい。と思ったのが、今の職業に繋がっている。

だから私も子供たちに、ありのままを見せ、同じ人間であることを見せている。
人間なんだから、愚痴りたくもなる。少々汚い言葉も使う。いいじゃないか。
先生がそんなことをふさわしくない。という意見もあるが、先生だって人間だ。そんなに偉いもんじゃない。
世の中、〇〇であるべき。という100人いたら100通りあるような、くだらないイメージに肩入れしすぎである。
そんなくだらない、先生という職業のプライドに頼る先生が多すぎる。
だから日本の教育はいけないと私は思う。
人間くさい対応で、人間らしさを見せていく方が子供にはよっぽど必要だ。
ましてや現代のような、どこか息苦しさを感じる世の中だからこそ、尚更である。
人間味を出していける人が多くなることを祈るばかりだ。

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