見出し画像

2023ソフトバンクホークスの振り返りとオフの補強について

 先日、クライマックスシリーズファーストステージ第3戦でロッテに敗れ福岡ソフトバンクホークスの2023年シーズンが終了しました。昨年マジック1から優勝を逃しオフに大型補強を行いV奪還を誓ったシーズンでしたが、結果は首位のオリックスに15ゲーム差以上をつけられて3位に終わるという屈辱的なシーズンとなりました。今回はそんな2023年シーズンを振り返った上でオフの補強について話していきたいと思います。

2023シーズン振り返り


1.補強は効果的だった

 ホークスは2022オフにFAで近藤と嶺井、新外国人としてアストゥディーヨとホーキンス、ロッテからオスナ、阪神からガンケル、MLBからの出戻りとして有原を獲得しました。近藤オスナの条件が破格であったことや有原がポスティングから僅か2年での国内他球団移籍となったこと、結果的にシーズン3位で終わったことからこの補強及び今オフの補強について賛否ありますが、個人的には補強して大正解だったと思いますし、今オフも補強すべきと思います。
 まず昨オフの補強の成果ですが、オスナを除く外国人については不調に終わったものの近藤が本塁打と打点の2冠王。有原が2桁勝利、オスナも防御率0点台と抜群の成績を残しました。特に近年柳田以外の打線の軸が無くその柳田も年齢を重ねていたことを考えればまだ30歳の近藤という新たな軸を得たことは今年単体の成果以上に得たものは大きいと思います。また、千賀が抜けた穴をフルカバーとまではいかなくてもある程度は有原が埋め、来年以降もある程度計算できる先発を補強できたことも大きかったです。
 補強については若手選手の出番が奪われると言われがちですが、私はそうは思いません。例えば今年の近藤、有原、オスナは若手の出番を奪っていたでしょうか?そうではありませんよね。ホークスは今オフ森や嘉弥真、上林といった一時代を築いたが現在は結果が出ていない選手を構想外としていますが、私は若手の出番を奪うのは近藤有原オスナといった大枚を叩いて他球団から補強した選手より力の落ちた中堅〜ベテランだと思っています。勿論森、嘉弥真、上林には思い入れが強くチームを離れるのは寂しいですが、球団の判断は正しいと思いますし、今オフも補強すべきだと思います。

2.投打共に下振れた、また起用法にも疑問が残った

 では補強はうまくいったはずなのになぜホークスはオリックスに大差をつけられ3位に甘んじる結果になったのでしょうか。結論から言うと私は投打共に計算していた既存戦力が下振れてしまったことにあると思います。
 そもそも今シーズン開幕前の予想では吉田正尚が抜け森が入ったオリックスと千賀が抜け近藤が入ったホークスの一騎打ちになるという予想がされていたかと思います。結果としてはシーズン中盤まではその事前予想の通り進みました。
 戦前からホークスの弱点は千賀が抜けた先発投手であり、そのカバーの目玉が補強した有原、ガンケルと藤井の先発転向、大関板東の先発定着でした。ここに東浜と石川を合わせて東浜石川有原ガンケル藤井大関板東あたり中心となりここに和田や森を加えて先発を回していくというのが球団の構想だったかと思います。
 これに関してはシーズン途中まではある程度予想通りに推移したと思います。東浜石川の調子が上がらない部分はあったにせよ、大関藤井の中堅2人は苦しむ部分がありながらも防御率2点台と結果を残していました。打線がそこそこよかったこともあり、6月前半までは思惑通りにシーズンは進みました。
 しかし6月上旬に大関が体調不良、藤井が脇腹の離脱で故障したことで球団の思惑は崩れます。結果的には大関は球速が戻らず、藤井はリリーフ再転向となったことで先発は崩壊していきます。体調不良はある程度防ぎようがないものですし、正直不運だったとしか言いようがありません。
 そのような形で先発投手陣に不安が生じたもののモイネロ、オスナの2枚看板は健在だったことや有原が昇格後安定した投球をみせたことで6月はある程度チームの状態は安定していました。しかし7月上旬にモイネロが離脱となり、チームは下降線を辿ることとなります。結果としてここが今シーズンのターニングポイントとなったと思います。
 単にモイネロ離脱が痛かったこともありますが、モイネロは1軍定着後7年間もの間国際試合も含めて投げ続けており、いつか離脱してしまうのは予想できたことではありました。問題はモイネロ離脱にあたって藤井をリリーフに再転向させたことだと思います。チームとしてはモイネロの穴を藤井で埋めたかったのでしょうが、結果的には大失敗でした。怪我からわずか2試合の調整登板で昇格させたこともあり、藤井の状態は万全ではなく8月の防御率は4.50となっただけでなく、前半先発として投げていた藤井が後半はわずか23イニングしか投げられませんでした。とくに7月以降は先発に困っていたチームにあってその時点で防御率1位であり、最終的にも1位だったリリーフに藤井を回したのは短絡的だったと言わざるをえません。
 大関も明らかに球速が戻っていない(発熱による離脱前は安定して最高球速148〜150を計測していたが復帰後は1試合除き147以下)状態で1軍復帰させる等首脳陣は明らかに焦って1軍復帰させ状態が戻っていないから波に乗れないということが顕著に現れました。
 野手に関しても起用に疑問が残りました。昨年大怪我でシーズンを棒に振った栗原を怪我で離脱するまでほぼ全試合三塁スタメンで起用しました。近藤柳田を健康な状態で起用するために彼らにDHの枠を割くのは理解できますが、例えば一塁で起用したり、休養日を設けることはできなかったのでしょうか。特に栗原は4月中旬以降は打撃の状態も思わしくなく、三塁については二軍で結果を出していた野村勇やリチャード、井上を起用するという選択肢もあっただけに栗原の起用法については理解に苦しみます。
 また、所謂左右病についても同様です。藤本監督は5番が固定できなかったことを敗因としましたが果たして本当に固定は難しかったのでしょうか。西スポによると5番の打率は9番に次いで2番目に悪く2割だったそうです。単に栗原を起用してれば.240だったわけで左右にこだわり状態の良くない外国人選手などを起用した結果、栗原を起用した時より悪くなるという結果になってしまいました。
 下振れという点でいえば期待の野村勇が怪我でスタート、正木も状態が上がらず怪我で離脱、三森も前半戦は状態が上がらず、既存戦力が予想された通りの成長曲線を描くに至らなかったのは計算違いでした。尤も巷で言われるような他球団と比較した野手の高齢化というものは見当違いだと思います。三森栗原は満点とはいかなくても最低限の成績は残しましたし、周東もそれなりの成績を残し盗塁王をとりました。近藤もまだ30歳であり、この層の活躍という点ではむしろリーグでも上位に位置するかと思います。
 長くなってしまいましたが敗因をまとめると既存戦力が上手く活きず、活かせなかったことに尽きると思います。

オフの補強•動きについて

1.現有戦力と補強ポイント

今オフの補強ポイントを探るにあたり現有戦力について整理したいと思います。(年齢は来年の満年齢)

先発(防御率リーグ5位、イニング数6位)
 有原(32)、和田(43)、スチュワート(45)、大関(27)、藤井(28)、東浜(34)、石川(33)、板東(29)

リリーフ(防御率リーグ1位、イニング数1位)
 モイネロ(29)、松本(28)、又吉(34)、甲斐野(28)、津森(26)、大津(25)、田浦(25)、尾形(25)、武田(31)、ヘルナンデス(28)

 投手については明らかに先発が弱点となっています。防御率5位、イニングは唯一の700イニング台で最下位です。リーグワーストレベルの結果に終わっただけでなく、シーズン後半で安定した成績を残したのは31歳の有原、42歳の和田とベテランだけでした。近年ホークスは千賀東浜石川を中心としたローテションを組んできましたが、先発投手に関して抜本的な改革が必要と言えるでしょう。
 一方でリリーフに関してはリーグ最高の結果となりました。年齢層も先発とは一転して20代中盤〜後半の働き盛りの選手が多く来年以降もチームの強みとなりそうです。オスナの去就が取り沙汰されていますが、仮に流出となっても大きな心配はいらないでしょう。

捕手
甲斐(32)、嶺井(33)、谷川原(27)、海野(27)、渡邉陸(24)

  吉田に関しては現状一塁等他ポジションの可能性が高く外しました。
 今シーズンは甲斐が大半務めました。個人的にはフレーミングの改善が見られた他、2年ぶりに2桁ホームランを記録するなどまずまずという感想で甲斐が正捕手であることに異論はありませんが、起用法に関しては必ずしも正しかったとは思えません。彼もすでに30代であり、WBCにも招集されていたことから体力的にも厳しいものがあったかと思います。藤本監督は甲斐に代わる選手が出てこなかったといってましたが、有原や和田など経験豊富で自分で組み立てができるような投手の場合は他の捕手を起用し最低週1度は休養日を設けるべきだったと思います。渡邉陸がシーズン通して不調に終わったものの谷川原が一定の結果を残したシーズンであり、早急な補強の必要性は感じませんが、甲斐の起用法については来年以降再検討して欲しいです。

一塁
中村晃(35)、野村大(24)、リチャード(25)、吉田(24)、増田(25)、正木(25)
二塁
三森(26)、野村勇(28)、川瀬(27)
三塁
栗原(28)、野村勇(28)、井上(21)、川瀬(27)、周東(29)
遊撃
今宮(33)、野村勇(28)、川瀬(27)

 内野は今シーズン中村、今宮が一年を通じて守り切り、逆に二塁はシーズン途中から三森が、三塁はシーズン途中まで栗原が務めました。
 個人的には二塁に関しては三森で固定して欲しいです。選球眼にこそ難はありますが守備に関しては文句なく打撃も最低限の長打力は持ち合わせています。毎年なにかしら成長を見せてきた彼にとって今年は試練の年にはなりましたが、それでも最低限の成績は残しましたし、来年以降成長を見せて欲しいです。
 三塁も基本的には栗原固定でいいかと思いますが、後述する様に一塁の補強を行わない、失敗に終わるのであれば検討の余地ありです。
 私が課題と認識しているのは固定しきれなかった2つのポジションよりむしろ固定されていた一塁と遊撃です。
 特に一塁に関しては中村が一定の成績を残したもののポジションを考えたら物足りず、また守備指標においては年齢的な衰えも感じるところであり、全ポジションにおいても尤も改善すべきポジションだと思います。
 遊撃に関しても今宮は打撃面においてはそこそこの成績を残すも守備指標はワーストクラスとなっており守備の衰えを隠せません。補強が難しいポジションではありますが、起用法については改善を求めたいです。

外野•DH
両翼
柳田(36)、近藤(31)、柳町(27)、生海(24)、増田(25)、正木(25)
中堅
牧原(32)、周東(29)、川村(25)
DH
柳田(36)、近藤(31)

 柳田近藤でDHと両翼の一角を担う状況は来年も同様でしょう。実質的には中堅と両翼の片方が改善を見込むポジションになるでしょう。
 中堅については怪我離脱前は牧原が、その後は周東が固定されましたが、来季については基本的には周東の固定を期待したいです。打撃は同程度ですが周東の守備•走塁の貢献は大きく昨年も今年もWARにおいてはチーム上位となっています。1番打者が理想かもしれませんが、下位でも守備走塁の貢献を見込んで起用して欲しいです。場合によっては補強も選択肢ではありますが市場に出てきづらいポジションではあります。
 外野の一角については最優先ではないものの補強の余地があるポジションだと思います。現状最有力が柳町ですが選球眼には優れるものの本塁打0はさすがに両翼の選手としては寂しく守備も強みにはなりません。正木や生海といった若手が出てくるのがベストとは思いますが、場合によっては補強も手段の一つだと思います。
 まとめると補強•改善の優先度は
高 先発投手、一塁
中 遊撃、両翼の一角
小 その他のポジジョン
となるかと思います。

2.FA

 NPBで活躍してる選手を獲得する性質上最も活躍が計算しやすい方法ではあります。個人的には

最優先
オリックス山崎(32)、日本ハム加藤(32)、横浜石田(31)
次点
西武山川(33)、広島西川(29)

 やはり最優先は先発投手となってくると思います。獲得の余地がある3選手はそれぞれエース級ではないものの若手の台頭を見込みづらい現状のホークスの状況を考えればローテ3、4番手級でも欲しいところではあります。それぞれ地域などのこだわりがあるでしょうしBランクの選手ですから3人全員はとれませんが優先してあたって欲しいです。
 次点としては山川と西川で一塁と両翼の一角となります。山川に関しては(私はそれほど問題視してませんが)チームに不足する右打者という点と長距離打者という点が補強ポイントに合致します。一方で実質1年のブランクがあることや年齢も下り坂となる年齢であること、一塁に関しては最悪チーム内の組み替えで改善が期待できることから先発投手ほどFAによる補強の優先度が高いと思います。
 広島の西川はアベレージヒッターで来年29歳という若さが魅力です。一方で選球眼に何があり総合的な打撃能力は中の上程度であること、守備がそれほど上手くないこと、怪我が多い選手であることを踏まえると両翼の一角がそれほど補強が急務なわけではないこともあり優先度は先発投手に劣ると考えます。ポジションに関しては近藤がWBCでライトを守っていましたし、近藤がライトに移れば問題ないと思います。
 ちなみに他に報道が出ている中田は中村晃と年齢が変わらず、成績も山川ほどではないため取りに行く必要は無いと思います。また過去のトラブルも山川よりよほど悪質だと思っているので個人的にも好かないです。あと中田に関しては取りに行くのではないかという予想はあっても調査中という報道はなされていないと思います。

3.外国人

 センターラインの選手は当たりが引きづらく近年はコーナーポジションの選手もあまり当たりが期待できません。他球団で活躍してる外国人ならばある程度の計算は出来ます。現状来季ホークスで確定している外国人枠はモイネロくらいでしょう。

最優先 横浜バウアー(33)
優先 オスナ(30)残留
その他 ヤクルトサンタナ(32) 先発の新外国人、一塁の新外国人

 やはり最優先はバウアーでしょう。来年33歳という年齢や彼中心のローテーションとなってしまう点を勘案しても市場唯一のエース級投手であり、何がなんでも取りに行くべきだと思います。
 一方オスナはなんとしても残って欲しい選手ではありますが、バウアー以上にMLBに復帰する余地がある選手であり、誤報道含めチームの対応に不満はあるようでしたから現在のリリーフ陣踏まえても最悪流出はやむをえないと思います。
 その他としてはヤクルトサンタナが挙げられます。両リーグ唯一といっていい好成績を残した外国人野手ですが、守備に難がある点がマイナスです。若手に機会を与える点を重視するのならば無理にとりにいく必要はないと思います。
 バウアーが取れない場合は新外国人の先発投手をとるでしょうし野手も獲得するかとは思いますが、近年の傾向から期待しすぎない方が良いでしょう。

4.その他戦力外選手など

 獲得の必要はないかと思います。この市場でとれるのはリリーフと控え層くらいであり、ホークスはそちらについては充分足りています。むしろ森や嘉弥真、上林を放出しているくらいです。

既存戦力の組み替え

 補強は結局相手あってのことですから必ずしも欲しい選手が獲得できるわけではありません。そこで既存戦力の組み替えについて考えたいと思います。

1.藤井•モイネロどちらか(場合によっては両方)の先発

 上記の通りホークスは先発に苦しむ一方で質量共にリリーフはリーグ最高と言えます。また従来千賀が担っていたエースと呼べる存在もおらず、今季の12連敗も勝ちが見込める先発投手の不在が要因といえます。
 そうなると一部で報道が出ているモイネロの先発転向と藤井の先発のどちらか、場合によっては両方が必要でしょう。具体的にはオスナが残留しバウアーが取れないのならば両方、それ以外の場合は片方か必須だと思います。藤井•モイネロの両投手は能力が高くホークスの投手陣では唯一エースになり得る存在だと思います。万が一成績が思わしくなければリリーフに戻せばいい話なのでローリスクハイリターンの策です。

2.栗原の一塁転向•野村勇の三塁起用

 これは山川の獲得が難しい場合です。山川獲得が難しい場合、一塁の改善は中村晃の成績改善か若手の台頭となります。しかし、中村は近年の成績の推移や年齢を考えれば劇的な成績の改善は難しく、若手の台頭を望む場合は吉田かリチャード、場合によっては生海あたりになりますが、吉田は一塁手としては選球眼と長打力が物足りず、生海は2軍成績を見ても来季のレギュラーというのは時期尚早に感じます。リチャードの本格化に期待したいところではありますが、より可能性が高いのはやはり野村勇でしょう。昨年OPS.800超えを記録し、今季も不調とはいえ95打席で3本塁打を記録しており足•肩にも優れる野村勇の台頭を望みたいです。栗原は三塁のUZRも良好で彼のキャリアを考えると一塁転向はベストではないかもしれませんが、チームのベストを考えるとこの形になるのではと思います。

3.今宮の川瀬•野村勇との併用

 上記の通り今宮の守備の衰えは数字的にも顕著であり、来年32歳を迎えることから休息は必要だと思います。川瀬に関してはレギュラーとしてはパワーレスで打力が物足りないもののサブプレイヤーとしては優秀です。また野村勇はショートとしての守備力は現状では評価が難しいもののやはり打力のポテンシャルが充分で彼に出場機会が与えられないのはもったいないです。今宮のパフォーマンスを最大化させるためにも併用を期待したいです。

ドラフト

 個人的にはドラフトを補強ツールだと思ってませんし球団も同様の認識だと思います。現状は即戦力投手の1位指名という報道が出ていますが、私もそうすべきだと思います。来年フルでローテを回る選手を取ることが目的ではなく2〜3年後を見据えて獲得して欲しいです。逆に2位以降はポジションに拘る必要性はそれほど感じません。よく大砲候補と指摘が挙がりますが私は少なくともパリーグ他球団と比較してそれほど大砲候補が少ないとは思っていません。
 また、ポスト今宮と言われることもありますが、正直今から高卒のショートをとっても今宮の次には間に合わず、大卒のショートは目ぼしい存在が少ないため、ポジションを理由に順位を繰り上げる必要はないと思います。

来季期待する若手選手

吉田賢吾(24) 捕手•一塁手
23二軍成績 .310(87-27) 2本 出塁率.330 OPS.801

ドラ6ルーキー。捕手登録だが二軍の出場はDHと一塁が中心。コンタクト能力が優秀で三振が少なく長打力もまずまず。小久保新監督を始めとする2軍の首脳陣の評価も高い。一方で四球がかなり少なく93打席で3つのみ。期待できるが、現状だと1軍のファーストには物足りず出塁率の改善&長打力の更なるアップを求めたい。アマ時代はそこそこ四球は選べているので余地はあるはず。

川村友斗(25) 外野(右•中•左)
.260(177-46) 6本 出塁率.332 OPS.823
 
 大卒2年目の育成選手で今年はオープン戦で活躍も支配下登録にいたらず開幕以降はファームでもスロースタート。ただ最終的には昨年の打率.193 OPS.533という数字から大幅な改善となった。何よりの武器は長打力でウエスタンでISO.232はかなり優秀で100打席以上ではリチャードと阪神森下に次いで3位。一軍レベルでセンターを守れると評価されている守備力•走力も武器。三振の多さが課題も昨年より大幅に改善されており来年はまずは支配下登録に期待。

リチャード 一塁•三塁
.225(236-53) 19本 出塁率.364 OPS.885
4年連続でウエスタンリーグホームラン王。なんだかんだで毎年彼は何かしら改善していたと思うが今年は試練の1年となってしまった。置かれている立場は年々厳しくなっており2軍の帝王などと揶揄する言葉もあるがポテンシャルは十分にあるはず。1割台でも47本ホームランを打ったカイルシュワーバーのような打者を目指して来年は1軍で同じ成績を残して欲しい。

さいごに

 かなりの長文になってしまいました。メディアでは割と厳しめに書かれる現在のホークスですが、私はそれほど悲観する状況ではないと思います。FA、外国人市場が割と豊富なこともあり、またオリックスが山本由伸のMLB挑戦が予期させることから来年も充分優勝を狙えると思います。2024年シーズンこそ小久保新監督のもとで覇権奪還を願っています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?