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今日から始めるモダン対策辞典(待ち崩し辞典)

定期的に降って湧く、ストリートファイター6のモダン論争。
曰く「ガン待ちがゲームをつまらなくしている」。
曰く「まるでスト5」。

そんな愚痴を書き込むより、ガン待ち野郎に「君の戦い方は下手」と突きつけて、一歩先に踏み出しませんか?

そういうわけで、プラチナ以下あたりに多いと思われる、ガン待ちの崩し方を列挙します。

※しゃがみガードをして対空を待ち、安全距離からのみ飛び道具を撃ってくる待ちを想定。まずは、飛びが通り得る距離まで近づき、睨み合いを始めましょう。

前提1:攻めは複雑だが実行は簡単で、守りはシンプルだが実行が難しい

律儀にチュートリアルやワールドツアーをやってくれた諸氏は気づいただろうが、ゲーム側のレクチャーは「守り」に偏っている。この攻撃にはこう反撃できるとか、回避できるという守りのテクは、解答が明白だから、レクチャーを経て誰もが理解できる。どんな攻撃が来るか分かっていてそれに反応できるなら、その守りは必ず実行できる。

一方で、攻めのレクチャーというのは非常に難しく、実戦とその振り返りの流れの中でしかすることができない。なぜなら、「ROUND1 FIGHT!」の瞬間、お互いの膠着する中で、攻め手の答えはたくさん存在するからだ。絶対にこれが正しいというものは存在しないし、どれもがアプローチやマッチアップで正しくなり得る。

だから、攻め手に悩むというのは正しくストリートファイターに入門し、通過儀礼を受けているのだと思って臨んでもらいたい。

前提2:ドライブゲージの仕様を理解する

ガードすると減る。ガードさせると増える。

ドライブパリィするとパリィの発動に使った0.5本が戻ってくる。押しっぱなしでパリィが連続すると発動分を越えてモリモリ回復する。
ただし、パリィの瞬間に自動回復が止まって次の自動回復まで時間かかかるので、単発でパリィばかりしていると攻撃側に回復量が負ける。

前進すると早く回復する。後退すると著しく回復が遅れる。

要するに、積極性をプラス評価するシステムだ。
これを活かしたい。

前提3:画面端の有利(ゴール)を理解する

ガン待ち野郎を攻略するためのゴール、それは画面端。

1.真っ先に思いつく優位性は、ドライプインパクトのリターン増。
ドライプインパクトへの様子見を許さない状態に追い込んでいる。
ガードしたら壁にあたって大技だからね。

2.次に、飛びが通りやすくなっている点。
これには少し経験が要る。

まず、相手の真上に着地するような飛びに、多くの昇竜系の技が空振りするようになっていることを理解する。敵が真上に強い対空技を持っていることもあるが、それらはダウンとならないほぼ仕切り直しの状態止まりのリターンだ。飛びからのコンボが必ずリターン勝ちする。

3.次に、飛びを通りやすくしている状態を作っているモノ、それは後退ができないということ。
画面端なんだから当たり前じゃないか、と侮るなかれ。ストリートファイターの地上戦は奥が深い。後退によって相手の技をスカす、という行動ができない制約は非常に重い。どちらか一方だけがフラフラと前後に動けるということは、牽制で置いた技が非常に当たりづらく、それが大きな隙としてリスクになるのだ。

ただし3.は初心者の領域ではないので、距離戦(飛ばせて落とす)を相手が攻略できないと分かっている場合に、無理して画面端で起き攻めにいかず、後退してもよい、くらいに思っておいてもらってけっこう。逆に、それ以外の場合はまずは起き攻めに行くのが基本だ。

対策1:歩いて通常技で殴る

王・梅原大吾も真っ先に挙げる、最も渋く、最後まで使う攻め。
横押し。
これでDゲージを削り、端に追い詰める
特に、強技で、密着で撃つと小技が確定してしまうが、相手を後ろに押しているので(ノックバック)適正距離で使えば反撃を受けないようなものは強力に作用する。キャミィの立ち強Kなど。
相手の中足などの反撃が結局届かず、繰り返した強技がそのままヒットしつづけるという展開は初心者帯に限らずあり得る。

対策2:小技からの「リターン」をもっと取る

小技を連打して固める時、漫然とやっていないだろうか?
これはすぐに使えて、一生使える(鍛えねばならない)深いテク

小技は、連打してキャンセルできるものが多い。
例えばリュウの立ち弱P>立ち中P、などと順番に出すことと異なり、立ち弱P>立ち弱P>…は技の終わり際がなくなっている(キャンセルされている)。つまり、敵は無敵技でも割り込めない(=連続ガード)ことを意味している。

ここまでは、無意識に理解されていると思う。
大事なのは、「小技連打=確率高めのダメージチャンス」と理解すること。
例えば、ケンの強竜尾脚で有利状況になり、小技で固め始めたとする。
立弱Pを1~3発刻むことができるが、どこまで刻んでどんなリターンを取ろうとしているのか?意識することが肝要。

当然、1発目がヒットしていればそのまま小技からのコンボを行う。
ケンやリュウは立弱Pが安定して2発以上つながるキャラなので、慌てず多めに刻んで必殺技にいけばいいだろう。

では、ガードされていた場合はどうすればいいのか?
連打キャンセルが効く技なので割り込まれない。
一番無難なのは、3発刻んで距離を離し、仕切り直すこと。ただし直後は不利状態なので、相手の反撃に備えて一瞬ガードしなければ立ち弱Kや中攻撃(下段)の餌食となる。

この無難、かつ実行中は優位な連打キャンセル3発までガードを意識させた後、リターンを取る方法が二つある。一つは、投げに行く方法。1発あるいは2発ガードさせた後、歩いて投げる。ガードされた後は不利なので、これは相手の小技暴れに負ける。
もう一つは、連打キャンセルにディレイをかけて反撃を狩る方法。立弱Pなどの連打は最速で行う必要は全く無く、腕が伸び切った時くらいまで遅らせてポチポチと押しても、連打キャンセルとなる。これが投げにいくことと対になっており、投げを怖がって小技で反撃しようとした相手に小技が当たる。ただし、ディレイをかけた場合は連続ガードではなくなっており、無敵技で割り込まれる。

さらに、小技連打をやめて一瞬歩き、更に小技連打を始めるなんて択もある。

大事なことは、それぞれの攻めを手段として持つこと。どれかができないとバレてしまえば、守る方は一つの防御を選択していればリスクがないことになってしまう。

小技連打は簡単だが、完璧にこなすことはできない。投げに行くつもりで、出した小技がヒットしていてうまく投げることができないとか、無難に3発刻んで仕切り直すつもりが3発目だけヒットしていてコンボに行けたのに、というような事態はプロでもある。大事なのはチャンスでリターン獲得を試みて、その何割かを実現させること

対策3:先にゲージを使ってこちらが「待つ」

前提で述べた通り、ドライブゲージは積極性を評価するシステムである。そこで対空を待っている待ち相手に対し、よりゲージを使って低リスクな手段で密着有利を作り出そう。

・中足がキャンセルできるキャラは中足ラッシュ>小技を行う。
例えばケンなら中足>キャンセルラッシュ立ち弱Pなど、連続ガードになるものが良い。待ちに徹している相手なら、連続ガードにならない場合(特にモダンなら)キャンセルラッシュにOD無敵技を確定させてくるため。小技をガードさせることに+2~3程度取ることができ、そこから崩すことができる。

・中足がキャンセルできないキャラならキャンセルできる牽制技から連続ガードになる連携を行う
例えばエドなら立ち中K>キャンセルラッシュ立ち弱Pなど。牽制が下段ではないため後退にヒットさせることはできないが、相手の起き技を狩りつつ密着有利にいくことができる。

・無責任にOD技を使う
AKIのOD凶襲突など、強引に有利を作りやすいOD技を使う。あるいは、有利を作れずとも、反撃が確定しない高リターンな技でも良い。例えば、春麗のOD百烈脚はガード後-3であり反撃が確定しない。

以上の攻めの実行の細部は各自の攻略に任せるとして、スト6の待ちを崩す上で大事なことは「攻守交代を行うこと」。

ドライブゲージというリソースを払って、待ちを崩すくじ引きを行った。攻撃が成功したにせよ失敗で仕切り直したにせよ、もうドライブゲージが少ない。なら、回復まで待てばいい。バックジャンプで距離を取り、飛び道具を避けたり相殺したりして、待つ。

上手になれば、ゲージが少ない状態でも丸く攻めて戦いながらゲージを回復にこぎつけるのが王道。しかし、低ランクのガン待ちは、ガン待ちしか勝ち方を知らない。本来は、追う側と追われる側が入れ替わっているのにも関わらず……なんと哀れな……。追ってこないなら、こちらのリソースが一方的に回復していく。ドライブゲージが3本以上溜まったら、またローリスクな牽制からこちらが有利なくじ引きを始めればよろしい。

対策4:本命以外の飛びを出す

本命とは、ジャンプ攻撃先端をヒットさせる距離の飛びのこと。
待ちに慣れてくると、対空を見ながらもう一つくらいの構え(ラッシュを止めるとか)は出来てしまうもの。だからこそ、対空待ちが匂っている敵に対し、敢えて餌となる飛びを行って対空を失敗させ、大きくリターンを取る選択が重要になる。

具体的には、めくり飛び。相手のめくり昇竜に負けるが、画面端からの脱出のようなバレバレのシチュエーション以外では、小技対空程度で済まされるローリスク・ハイリターンな選択肢だ。

次に、透かし飛び。相手の対空技が届かない手前に着地するように飛ぶ。技を出さずにジャンプすることで当たり判定が小さくなり、着地してガードできるフレームも早くなる。特にモダンに対して有効。モダンキャラの対空必殺技はワンボタンで擬似的に発生が早くなっているものの、発生そのものは5fの弱昇竜のような高速なものは無く、引き付けたつもりが間に合わず着地するということは多い。

また、このゲームの飛び道具の硬直は40f程度のものであり、見てからジャンプしてジャンプ攻撃が確定するような隙が大きいものはない。そのため、飛び道具を読んだ場合は飛び道具が見える前に読みで飛ぶか、高速な弾抜け技(春麗のSA2など)を見てから使うしかない。このときに、前進して牽制技を撃つことがぼんやりと択になっている。(対空を意識して地上戦の反応が遅れるため)

まとめ:それでもダメなときは…

攻めのカードが全部揃っているのに、待ちが崩せない。
その時、原因は3つ考えられる。

1.運が悪いだけ
2.ランクに合った読み合いになっていない
3.攻めのカードが弱い(二択の効率が悪い、リスク・リターンが見合っていない)
4.待ち側がチートを使っている

4.は半分だけ冗談で、半分本気。少し前チート騒ぎになったLightspeedらしきアカウントが復活しているし、たまにバトルハブで異常な投げ抜け率や反応を行う(その割にコンボやセットプレイ、崩し等がお粗末)アカウントが確認されている。

それだけ、徹底するとディフェンス側が答えを持っていることが格闘ゲームではある。一方で、攻撃側に優位性をもたらそうと、体力やコンボダメージ、システムを進化させてきた歴史があるのは事実。

腐らず、「試行回数さえあれば攻め側が勝つはず」という境地に早く行こう。


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