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立浪和義監督は何故叩かれてしまうのか【後編】

※この記事は後編になります。前編をお読みでない方はこちらからどうぞ。

ハーフタイム

野球にはないだろう、という声が聞こえてきそうだ。5回裏終了後のグラウンド整備と言った方がより野球記事らしいだろうか。

本題に入る前に筆者から御礼を申し上げたい。前編は初投稿ながら、想像以上の反響を頂くことができた。読者の皆さんには感謝しても仕切れない。それと同時に、後編まで書き切る責任というものも生まれた。野球観戦において最も白けるのは惨敗ではなく、降雨打ち切りによるノーゲームだろう。この試合を9回まで成立させるべく、筆を進めようと思う。(フリック入力だが)
実際の野球も後半の攻防こそ面白い。前編同様に気合いを入れて記すので、引き続きお付き合い頂きたい。

さて、そろそろグラウンドも整ったことだろう。
それでは締まっていこう。


オフシーズンの覇者、中日ドラゴンズ

本項については立浪監督だけの責任と言える訳ではないが、編成面における発言権は近年の監督の中でも強いように感じられた。特に監督の意向が反映されたと思われるポイントについて考察していこう。

トレード①

2022年のシーズンを終え、6年振りの最下位に沈んだドラゴンズ。10月11日の大島宇一郎オーナーへの報告では「来年はしっかり勝ちにいきます」と、監督として2年目のシーズンに向け逆襲を誓った。

それから1ヶ月程過ぎた11月15日、あるニュースがタイムラインに届いた。

中日・阿部寿樹内野手と
楽天・涌井秀章投手がトレード


青天の霹靂とはこのことか。暫時、手にしたスマホから目を離せなかった。このトレードについて評するならば、


「勝つために必要なピースだが、
獲得の対価が大き過ぎる」


といったところか。

この年の涌井は5月に右手中指骨折にて長期離脱となったものの、9月に戦列復帰するとその後は円熟の投球を見せた。シーズン成績は10先発で4勝3敗、防御率3.54だった。

実はドラゴンズは涌井の獲得をドラフト会議での指名を含め、何度か画策していた経緯がある。
先発陣をより強固なものとすべく、今回の獲得に踏み切ったのだろう。

一方で対価とした阿部はこの年セカンドとサードをメインに内外野をこなし、打率.270,9本塁打,57打点、OPS.735を記録。本塁打と打点は4番のダヤン・ビシエドに次ぐチーム2位と攻守の要であった。リスクの大きな決断ではあったが血の入れ替えを狙った、そう筆者の中では解釈することとした。

トレード②

先のトレードから僅か3日後のことである。

中日・京田陽太内野手と
DeNA・砂田毅樹投手がトレード

鳩が二発目の豆鉄砲を喰らった。戦う顔以降、ドラゴンズファンの間で囁かれ続けたトレード説は遂に現実のものとなってしまった。確かにこの年の京田は攻守に精彩を欠いていたが、入団から5年連続で規定打席に到達した頑丈さや2019年〜2020年にリーグトップのUZRを記録した守備力は間違いなくチームの強みだった。

対して交換相手となった砂田毅樹は、2017年〜2018年にかけてDeNAのセットアッパーを務め、同チームのCS,日本シリーズ進出の立役者となった左投手だ。しかしその後は成績が安定せず、58登板した2021年を除いては1軍と2軍を行き来する立ち位置であった。こちらのトレードに関しては、

京田放出が目的になった大出血トレード


というのが所感だ。この年ショートでは2年目の土田龍空が頭角を現し始め、穴埋めが可能と判断したのだろう。また、前年まで「大福丸」と呼ばれた勝ちパターンの一角、福敬登が10月に国の指定難病である黄色靭帯骨化症を発症した。これにより長期離脱が避けられないとし、同じリリーフ左腕として砂田の獲得に動いたとみる。

①②のトレードはどちらもレギュラー格の選手を放出する大きな博打に出た。しかし筆者にはリスクの割に旨みが少ないように感じた。

先発陣は大野雄大、柳裕也、小笠原慎之介の三本柱にこの年ブレイクを果たした高橋宏斗。6人でローテーションを回すと仮定しても既に2/3は目処が立つ。涌井は当時36歳と、今後の伸び代を加味すると高い買い物には感じられる。結果として翌年は大野が4月に故障で長期離脱となり、欠かせぬ存在となったがこの時点では誰にも予期できなかった。

一方、砂田は福の穴埋めとしては大きな懸念点があった。前述の成績から見た年間の稼働率に加え、左打者に対する両者の被打率の乖離だ。福が2021年.178と圧倒したのに対し、砂田は2022年.417と同じ役割を担うには厳しいと思われた。

二遊間については、レギュラーが白紙となり龍空をはじめ実績の少ない若手と後述のルーキーら未知数の選手ばかりとなり、ペナントで勝負に出るには不安が残るものとなった。

明らかな課題である攻撃力ではなく、比較的充足した投手の拡充のためにレギュラーを放出した点に批判の声が集まったのではないか。この他翌年のシーズン途中に③があるのだが、幾らか状況が異なるため後程説明する。

ドラフト戦略

ドラフト戦略に関しては基本的にスカウト陣が主導権を持っているが、立浪監督就任後の2022年2023年ドラフト会議では監督の意向も反映されている。

特に2022年は翌年から打撃コーチに就任する和田一浩氏らとともに東京六大学リーグを視察するという熱の入れようであった。
また10月6日の中日スポーツでは中央大学の森下翔太(現阪神)ら5人の選手が立浪監督の1位指名候補として報じられ、スカウト陣同様に熟慮を重ねている様子が伺えた。

これにより1位指名を公言する球団が増え、先の1位指名候補たちも例に漏れず公言を受けた。その後ドラフト会議前日に仲地礼亜の1位指名を公言し、当日は一本釣りに成功。その他2位指名の村松開人や、6位指名の田中幹也など視察した東京六大学リーグ出身の二遊間候補が指名された。

時系列に沿えば前述のトレードはドラフト会議後の発表になるため、トレードありきの指名だったのだろう。しかし村松は4年時に右膝を手術、田中は3年時に国指定の難病潰瘍性大腸炎を発症し大腸全摘出手術を受けたことから、阿部と京田の穴を埋めるには身体面に不安があった。

シーズン開幕後、土田らにこれらのルーキーを加えて二遊間を任せることになったが、通年で試合に出た選手のいない編成は想像以上に厳しかった。3月に田中が右肩の脱臼にて離脱。土田は打撃面の課題が目立ち、その他のルーキーは活躍こそあれど長続きはせず二遊間の固定には至らなかった。

2023年のドラフトでは直接視察に出向くことはなかったが、1位候補について「基本は投手」としていた。しかし本番直前に公言したのは、なんとENEOS・度会隆輝外野手だった。筆者のTwitterのタイムラインは混乱の様相だった。

現在のドラゴンズは野手の有望株が多い。中でも外野手は岡林勇希や現役ドラフトで加入し大ブレイクした細川成也がいる。残り1枠をブライト健太と鵜飼航丞らの若手と2000本安打達成の大島洋平が争う状況。度会はブライトらと年が近いこともありだぶつく。そのため内野で起用するプランもあったようだが、前年のドラフトで偏重指名したためここでもだぶついてしまう。

後日アップされたプロ野球ドラフトちゃんねるでは、現役時代から親交の深い福留孝介氏が立浪監督が度会を好評したエピソードを吐露。1位指名に踏み切った背景が垣間見えた。

勿論度会が良いことは間違いないが、今回の優先事項は優秀な先発候補の確保であった。実はドラゴンズの2軍は1軍以上に苦しく、1軍の主力投手が長期離脱した場合の代替え候補や有望株が枯渇していた。
そもそも2軍の試合を運用するだけの投手も不足しており、平均球速125km/h程度の投手がローテーションの柱となっている。
※オーバースローかつ直球の平均球速

かつて山本昌という投手が在籍した球団とはいえ、彼の現役時代とリーグ全体の平均球速が跳ね上がった現代とでは単純な比較はできないだろう。

仲地や根尾といった素材はいるが、まだ荒削りであり計算するには難しい。その他の候補は怪我明けまたはリハビリ中だったり1軍レベルにはまだ遠かったり北海道に移籍していたりと、とにかく不足しているのだ。

少し話が逸れてしまった。そんな訳で如何に投手の好素材を集めるか、に懸かっていた中での野手指名は疑問だった。結局1位指名では競合した度会をクジで外し、従来のプラン通り草加勝投手を獲得することとなったが。

今回は大学生投手が豊作であり、ドラゴンズはウェーバー順で有利な全体13番目の指名が可能な状況であった。この時点で地元名城大学の岩井俊介(現SB)や松本凌人(現De)ら好投手が残っていたが、三菱重工East出身のショート津田啓史が指名された。

中継を見ていた筆者は固まった。
3位では仙台大学出身のショート辻本倫太郎が指名され、筆者は頭を抱えた。誤解のないように言っておくが、この両選手は何も悪くない。指名順位としても概ね妥当と思える下馬評ではあった。

問題はこのドラフトが前年二遊間偏重指名をしたチームのもの、ということだ。立浪監督の総括では「センターラインを固定したい。いい選手がいる時に獲っておかないと。」との意図が語られた。

どれだけ指名しても1軍の試合に出せるのは2人だ。2軍で育成するにも枠に限りがある。年齢層や選手タイプとしても、割と似通ったこれらの選手たちは現状差別化が難しい。近年のドラゴンズでは補強ポイントに偏重した指名が目立つが、「数打ちゃ当たる」という考えに見えてしまうのは筆者だけだろうか。

MLBに比べて選手の移籍が少ないNPBでは、編成におけるドラフト会議の役割は非常に大きい。補強ポイントを埋めるのは当然だが、全体のバランスを度外視するとチーム編成が歪になり不都合が生じてくる。

レギュラーを放出してまで実施した改革である。誰を軸に布陣を構築していくのか、そのための育成コストをどうするか。この点が明確にできていれば納得の声も増えたと思うのだ。

ドラゴンズの監督は所謂全権監督のパターンが多い。落合博満氏は自身のYouTubeチャンネルにて、全権監督としてオファーを受けたことを明かしている。もっと遡れば故星野仙一氏はその落合氏を主砲として迎えるべく、4対1の超大型トレードを仕掛けたことは有名な話だ。

一方で前監督の与田剛氏は2020年のドラフト1位候補として即戦力投手を要望したが、指名に至ったのは高卒の高橋宏斗だった。(高卒でも即戦力とのスカウト評であった。高橋のブレイクは与田監督退任後)
どうやら監督によってその権限の大小はまちまちなようだ。しかしこれを元に立浪監督を見ると、かなり望んだ通りの編成になっているだろう。

その上で結果が伴っていない現在、批判が目立つのは致し方ないだろう。次項ではいよいよ終盤戦に入る。もう少しだけお付き合い頂こう。


言動について

令和の米騒動

本記事を書くにあたり、避けられないと思案したのがこの件である。既に多くのファンがご存じかと思うため簡潔に書くが、結論としては「試合の動きへの影響を鑑み栄養士に相談の上実施した」ものだった。

野手陣に一律で命じた点は少々強引にも思うが、これに関しては何も批判される謂れはない。我々ファンが過度に騒いでしまったことは反省すべきだろう。しかし、8月23日に本件が最初に報じられた後、立浪監督から直接コメントが出たのは翌年の2月14日。(この間何度か間接的に同様の発言がメディアで報じられてはいた。)

週刊誌にまんまと踊らされた筆者が言うのも何だが、早い段階で立浪監督本人から説明があればここまで大きな火種にはならなかったように思える。

おしゃべり

試合後の監督会見での振る舞いは人によって異なるが、立浪監督は余計な一言が目立つ。

例を挙げる。2022年6月25日の試合後のことだ。右手首の負傷により2試合欠場したアリエル・マルティネス(現日ハム)について問われると

「詰まると、またすぐ痛めるでしょうね。
よく詰まるんで」

と答えた。もの凄く棘を感じたのは気のせいだろうか。監督会見での発言はチーム全体の言葉ともなり得る。プロである以上、厳しい評価を下す場面も求められるだろう。しかしメディアを前にした発言としては幾らか無神経に感じる。

同年オフにアリエルはチームを去ることになったが、どうにも引っかかる点がある。当初は派遣元のキューバ政府やアリエル本人による「キャッチャーとして出場する」という希望が編成上困難のため、とする見方が大半だった。しかし日ハム入団後のインタビューでは若干の齟齬が見られた。キャッチャーへの拘りはさして強くないように思える。

邪推になってしまうが、立浪監督との確執を勘繰ってしまう。我々一般社会においても、転職理由として前職場の不満点を馬鹿正直に言うことは憚れるだろう。かつてドラゴンズに在籍したトニ・ブランコは、DeNAへの移籍理由を「自分を本当に必要としてくれたから」としていたが、後年に当時の高木守道監督との関係に苦慮したことを明かしている。
御国柄によって価値観の違いはあるだろうが、アリエルの退団が円満なものだったかは疑わしい。

この他にも度々発言に非難が集まることがあったが、長くなるため割愛する。興味がある方に向けて下記に幾つかリンクを掲載した。これをもって説明とさせて頂きたい。

  1. アリスティディス・アキーノについて

  2. ダヤン・ビシエドについて

  3. お前、変わらんかったな

  4. お客さんが満員で緊張したのかな


短気

決して物を破壊したり、暴言や暴力を振るっている訳ではない。(ゴミ箱を蹴ったことはあるが)

我慢ができないせっかちな気質ということだ。

2023年4月12日、ビシエドの1軍登録抹消が報じられた。ここまで8試合で打率.281ながら得点圏では7打数無安打、打点0という成績だった。得点力不足による降格だろうが、8試合で見切りをつけるには尚早に思える。

ビシエドの成績は首位打者を獲得した2018年以降、緩やかな下降線を辿っている。それでも毎年15本前後はホームランを計算できる貴重な存在だ。また好不調の波が大きいという特性もあるが、夏場には滅法強く辛抱する価値はあっただろう。得点圏での凡退を危惧するのであれば、1,2番に置いてチャンスメイクに徹する手段もある。

正直このクラスの打者を2軍に落とす利点はさして多くない。そもそも1軍でヒットが出ていた選手だ。2軍の投手相手なら当然圧倒的な成績を残す。課題は1軍の主力投手に対する得点圏のアプローチだろう。フォーム改造という目的があったようだが、そこまでするには判断材料が少なかったように感じる。

また、新戦力への過大評価が目立つ点も本項で紹介したい。この2年で大量に獲得した二遊間について、先日今季の開幕戦の布陣が明かされた。

ご察しの通り、タイムラインは荒れた。特にショートに指名されたクリスチャン・ロドリゲス(以下C.ロッド)についてだ。彼は昨年オフにキューバから育成契約で入団した選手だが、かなり荒削りな素材型という寸評だ。彼の詳細については筆者より遥かに適任がいるので、YouTube青味噌チャンネルの動画を是非ご覧頂きたい。

オープン戦では3月20日時点でOPS.276と苦しい数字である。守備は派手な好プレーは多いものの、範囲や確実性に課題がある。ダイヤの原石ではあるが、現状の彼はまだ原石の段階なのだ。

またセカンドに指名された田中は前述の右肩脱臼により1軍の公式戦は未出場。オープン戦の成績はOPS.399とこちらも苦戦している。

守備を重視した人選とされているが本当にそうだろうか。昨季の二遊間では村松がセカンドでUZR10.3を記録。ショートでは龍空がUZR10.1と両者が好成績を残したことをDELTA社が公開している。

勿論この両者には確実性など課題もあるのだが、仮にも昨年1軍で数字を残した選手を差し置いて未知数の田中らが選ばれたことは疑問だ。中でも村松は打撃面での成長も見られ、OPS.804の好成績をオープン戦でマーク。レギュラー候補最有力かと思われていた。一方で龍空は故障があったものの、教育リーグで一時打率.412を記録するなど打撃好調。しかし1軍オープン戦に全く呼ばれず、ファーム開幕を迎えている。

オープン戦の打席数は村松27、C.ロッド29と平等な配分に思える。しかし村松や龍空の成績を持ってしても新戦力が開幕戦に選ばれる状況は公平な競争とは言い難いのではないか。

現在のNPBはレベルが高く、若い選手を1年で独り立ちさせるのは困難に思える。少なくとも2〜3年は様子を見て、それでも目処が立たない場合に次の若手に切り替えるという手段が望ましいだろう。チームの改革の為といえども、この過程が省略されたことは見過ごせない。

朝令暮改

「言動における一貫性の欠如」についてだ。
2022年オフ、2年目に向け「勝ちにいく」と宣言した立浪監督だったが、2023年シーズンも5月以降は最下位争いに沈んだ。

そこで後半戦へ巻き返しを図るべく、トレード③が実行された。正捕手の木下拓也が骨折で離脱したチームは高卒5年目の石橋康太が代役となったが、捕手経験の多い宇佐見慎吾で補強を狙った。

また、当時のブルペンでは左投手が先の難病から復帰したばかりの福のみであり、齋藤綱記の加入で厚みを持たせる意図があった。

この時点でチームは首位阪神と13.5ゲーム差の5位、4位の巨人とは5.5ゲーム差と補強を加味しても厳しい戦況、先の両選手加入後も大きな変化は見られず夏を迎えた。

来年は見込みがあるというような
戦いを見せなければならない

7月21日CBCラジオドラ魂キング内で明かされた発言だ。受け取り方は様々だが、消化試合宣言とも解釈できる。59試合を残し依然Aクラスは遠のく一方だったが、一応CSの可能性はまだ潰えてない。完全に切り替えるには早いが、致し方ない状況だった。

こうなるとトレード③の評価は揺らぐ。今回の対価には当時25歳の郡司裕也、23歳の山本拓実が選ばれた。通常下位チームの再建は、ピークアウトしたベテランを切りつつ若手を育成するという手法が定石だ。若手選手を2名放出してまで懸けたのであれば、CS進出が完全消滅するまでは勝利を最優先すべきではないだろうか。この点において批判が集まったと感じられた。

この他にも根尾の投手転向の経緯をはじめ、随所で方針や発言が何度も変わる様には多重人格説を疑う声も上がった。また、選手交代の申告忘れ2023年9月25日の試合後会見など、立浪監督の記憶力が心配される場面も目立った。


総括

前後編に分けて立浪監督の2年間を振り返ってきたが、統計学的に非効率な戦術を重ねたことによる2年連続最下位。そして成績以上に取り沙汰されてしまう言動の数々と批判される要因は多分にあった。また、立浪監督に対して意見できる存在がチーム内にいないことも大きな環境要因のひとつだろう。近年はネット上に過去の発言が残ることで、一貫性のない言動がより可視化されやすい面も一因と言えよう。

とはいえ、東海圏における立浪和義という男の影響力は絶大であり、擁護する声も多い。言動に対する反応で信者とアンチにファンが分断され、ネットや球場内で口論になることも批判の声が大きく映る原因だろう。

批判派のファンも決して立浪和義だから批判をしている訳ではない。論理的に納得できない采配や編成、言動への批判なのだ。ポジティブに擁護するファンと同様に、ドラゴンズを愛する気持ちは皆持っているはずだ。 

おわりに

ここまでお読み頂いた読者の皆さんには改めて感謝の意を述べたい。筆者としても今回の記事は、自らの主張を論理的に整理するための良い機会となった。筆者自身が立浪監督の続投について否定的であることから、完全に中立な文章の作成は困難だった。幾許かバイアスがかかった主張もあったかもしれない。続投擁護派の意見も論理的なものであれば是非読んでみたい。

最後にリーグ優勝したあの瞬間は、今も鮮明に焼き付いている。日本シリーズでの死闘に釘付けになった日々も懐かしい。これからもドラゴンズを愛し続けることには変わりない。恐らく死ぬまで変わらないだろう。今年もドラゴンズの優勝だけを願って、応援していこうと思う。それでは、

あなたの毎日がドラゴンズで満たされますように

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