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IELTSライティングタスク2の時間管理

みなさん、こんにちは!
ロンドン在住IELTSコーチのYukoです。

私は
・2022年イギリス大学院修了
・応用言語学・英語教育法専攻
・2023年IELTS対策本2冊出版カテゴリー1位
・British Council主催のIELTS講師育成コース修了
・2年間で600以上のライティング添削経験あり
・IELTSのスコアアップをサポート(指導生徒は2ヶ月でW4.5→5.5, W6.0→7.0を達成)
・海外大学院進学のサポート
・アカデミックトレーニング

などを経験、サービスの提供をしています。

今回はIELTSライティングタスク2のよくあるお悩みの時間配分について記事にしてみました。

この記事は目次は以下の通りです。
ぜひ最後までまでご覧ください。


ライティングタスク2概要

IELTS ライティングタスク2とは何か


ライティングタスク2では、与えられたテーマに関する意見や論点を提示し、フォーマルでアカデミックなスタイルでエッセイを書きます。

また、最低250語以上のエッセイを書きます。
但し、語数が多少足りなくても大きな減点にはなりません。先日ライティングタスク2の回答が230語程度しか書けなかったと落胆されていた学習者さまでしたが、ライティングのスコアは6.0→6.5を達成されました。

IELTS ライティングタスク2で評価されること


ライティングタスク2は以下の4つの採点基準があり、それぞれ0から9でスコアが算出されます。採点基準とそれぞれのポイントは以下の通りです。

Task Response (課題への回答)
与えられた質問や指示に適切に応えているかどうか、意見の展開が適切にできているかが見られています。

Coherence and Cohesion (一貫性とまとまり)
文章の論理的な構造や段落の使い方、アイデアのつながりなどを評価します。

Lexical Resource (語彙力)
語彙の知識の幅に加えて正確さや適切さを評価します。

Grammatical Range and Accuracy (文法知識と正確さ)
文法の正確性や複雑な文法構造の使用などを評価します。

IELTSのライティングは語彙や文法の知識以外も評価されます。

すなわち【どう】書くか、だけではなく【何を】書くかも重要であるということです。

IELTSライティングタスク2で求められる能力

IELTSライティングタスク2で求められる能力は主に2つあります。

①裏付けとなる証拠/例を用いて論旨を明確に提示する能力 証拠や例を提示する能力

②適切な論点を選択し、論理的に整理する能力

の2つです。

①裏付けとなる証拠/例を用いて論旨を明確に提示する能力 証拠や例を提示する能力とは、出題された問題文に含まれた説明文と課題をに対して、主張や意見を支持するための具体的な証拠や例を適切に提供する能力を指します。

IELTSのライティングだけでなくアカデミックエッセイは、主張や意見をただ提示するだけでなく、それらを支持する具体的なデータや事実を提示することで説得力を高めます。この能力を発揮するためには、主張を説得させるような経験や証拠やデータを記し、それを適切な文脈で組み込むことが重要です。

②適切な論点を選択し、論理的に整理する能力とは、課題に対して適切な論点を選択し、それらを論理的かつ整然と組み立てる能力を指します。良いライティングは、読者に対して情報を明確に伝えるだけでなく、複雑なトピックを理解しやすく整理することも重要です。まず対象となるトピックや問題を深く理解し、その中から主要な論点を抽出する能力が必要です。そして、それらの論点を論理的なフローで組み立てることで、読者が理解しやすくなります。また、適切な論理的接続詞や段落構造を用いることも、論点を整理する上で重要です。

ライティングタスク2の回答時間


ライティングの回答の制限時間は1時間です。この間にタスク1とタスク2の課題に回答をします。目安としては、タスク1とタスク2はそれぞれ20~22分、タスク2は38分から40分程度で解く必要があります。

タスク1とタスク2の解く順番は受験者が自由に選択できます。
どちらが良いということはありませんが、私は配点が高いタスク2から解くことをおススメしています。

また、ライティングでは2つのタスクに回答する必要があります。そのため、先に回答をしたタスクが時間内に完了できない場合、次のタスクの回答のストレスが増大する可能性があります。そのため、確実に時間内に解けるタスクから始めることで、自信をつけながら進めることができ、時間管理のストレスを軽減することができます。

時間が足りない!そんな時に招くミスとは


時間が足りない!そんな時に起きるミスは主に以下の3つです。

①文章の不完全さ
②誤字脱字や文法の誤り
③アイデアの展開不足

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①文章の不完全さ
段落やアイデアが不完全で、論文がまとまりに欠けており、部分的に支離滅裂、オフトピックな文章を含む。
→Task ResponseとCoherence and Cohesionの想定スコア6以下

②誤字脱字や文法の誤り
時間がないため、文章の校正や修正ができず、誤字脱字や文法の誤りが残る可能性がある。
→Lexical ResourceとGrammatical Range and Accuracyの想定スコア7以下

③アイデアの展開不足
アイデアや論点を十分に展開できていない。
→Task ResponseとCoherence and Cohesionの想定スコア6以下

④語彙と文法の知識の幅が狭い
語のくり返しが多く、言い換えが出来ていない。また、複雑な文章の型が使われておらず、文章が単調になることがある。
→Lexical Resourceの想定スコア6以下

ライティングタスク2の時間が足りない原因

時間が足りないのはなぜなのでしょうか?
想定できる原因は文章構成の準備不足と語彙の選択の迷いが挙げられます。

①文章構成の準備不足
40分をどう使うかの計画が無く、問題を読んですぐに文章を書き始める人がいます。その結果、アイデアの構想やアウトラインの作成(プランニング)に時間を十分に取らず、回答を始めてしまったことが原因で文章を書いては消す、を繰り返す。これによりたくさんの無駄な時間を費やし、非効率です。
これを解消するのは、文章構成の準備です。文章を書きはじめる前に明確な計画やアウトラインがあれば、文章の構造が迅速に形成され、時間の節約に役立ちます。

②語彙の選択の迷い
文章を書くとなると、適切な語彙や表現を選択するために時間を費やすことがあります。特に、語彙力が不十分な場合や論文の特定の部分に適切な言葉を見つけるのに苦労する場合に起こります。これは普段から語彙のストックやトピック関連の語彙の引き出しを開けるスピードが関連しています。これを解消するにはライティングだけでなく、様々なトピックについて答えられるように問題を解いて練習すること、さらにはトピックに関して即興スピーチをするなどの練習をするのも効果的です。

ライティングタスク2を時間内に解くための学習法


ここまで読んでいただいた方は時間管理がいかにスコアに影響するかをお分かりいただけたと思います。ここからは普段からこの【時間管理】をどのように意識すると良いかを説明します。

その前にお伝したいのが、「時間管理は時間があれば目標スコアの文章が書ける」という力があることを前提としています。

時間があっても回答できない、目標スコアが取れないという方はこの先を読んでも参考になりません。

これより先は、

「時間制限なしであれば目標スコアはとれるけど、本番で時間が足りなくて回答が思うようにできない」

などの経験がある方の参考になる内容です。上に当てはまる方はぜひ最後までご覧ください。

時間管理を意識した学習法


①書く内容を決めてから文章を書く

時間が足りないと感じる方の多くが、文章を書きながら考えている人です。
文章を書きながら考えると、書いた文章を削除したり、修正を繰り返します。その結果時間が足りなくなるというものです。
先程お伝えしたように、文章を書く前に、書く内容を決めるということが大切です。アウトラインを作成して、Introdcution、Body、Conclusionの各部分にどのような内容を含めるかを決定します。計画を立てることで、文章の構築がスムーズに進み、時間の効率的な使い方が可能になります。

②公式問題集でタイムマネジメントの練習

試験の1週間から2週間前から、時間を計って問題に取り組みましょう。時間を計って練習することで、時間内に文章を適切に構成し、語彙や文法を使って意見を表現するスキルが向上します。タイムマネジメントの練習として、特定の時間枠内での段落やアイデアの執筆に慣れることが重要です。時計を見ながら練習し、時間内にタスクを完了する習慣を身につけましょう。また、タスク1とタスク2で1時間で2題解くことがコツです。タスク2で40分以内に解くことも大切ですが、本番とより同じ環境を意識して、1時間の制限時間でで2題に解きましょう。

ライティングタスク2の理想の時間配分


さいごに、ライティングタスク2の理想の時間配分についてです。

ライティングのタスク2では
①何を書くかを【考える】フェーズ
②①を元に文章を【書く】フェーズ
③文章を【見直す】フェーズ
の3つのフェーズに分けることができます。

理想の時間配分はこちらです。
①考える→12分以内
②書く→25分以内
③見直し→3分以内

それぞれ詳しく見ていきましょう。

①考える

なにを書くのかを考えるプロセスです。
どんなアイデアで、どんな具体例を使って、どんな展開をするかを全て決めておきます・ここで丁寧に構成を決めることで、時間短縮にも繋がります。内容の詳細が決まれば次のフェーズで、どのように表現するかということだけにフォーカスすることができます。

②書く

考えることが丁寧に出来ていれば、文章を書くのは25分も必要になることはないですが、目安として記載しています。ここでは、考えた構成をどのような語彙と文法の知識を使ってアピールするかを考えながら文章を書いていきます。ここでは何を書くかが決まっているので、語彙と文法の選択だけに集中します。


③見直し

最後に必ず見直しをします。見直す時は小さな声に出して読むのが良いです。声に出すことで語彙や文法のミスに気付くことがあります。
ここで見直すべき点は、普段自分がよくミスをする箇所です。スペルミスが普段から多い方は、スペルミスがないか、主語と動詞の一致、冠詞のミスがないか、など見直すポイントを絞って最初から最後まで文章を読み返しましょう。

まとめ

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
今回の記事のテーマはIELTSライティングタスク2の時間管理でした。

まとめは以下の通りです。

タスク2の概要と評価基準
タスク2では、与えられたテーマに関する意見や論点を提示し、250語以上のエッセイを書きます。評価基準は「Task Response」「Coherence and Cohesion」「Lexical Resource」「Grammatical Range and Accuracy」の4つある。

タスク2求められる能力
タスク2では、裏付けとなる証拠や例を用いて論旨を明確に提示する能力と、適切な論点を選択し論理的に整理する能力が求められます。

時間配分とその重要性
ライティングの制限時間は1時間で、タスク1とタスク2にそれぞれ20〜22分と38〜40分程度を割く必要があります。

時間配分のミスとその原因
時間が足りない原因は文章構成の準備不足と語彙の選択の迷いが挙げられます。

解決策としての学習法
文章を書く前に計画を立てることや、公式問題集での練習が挙げられます。また、理想的な時間配分として、考える、書く、見直すの3つのフェーズにそれぞれ適切な時間を割くことが提案されています。

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理想の時間配分
タスク2の理想の時間配分はこちらです。
①考える→12分以内
②書く→25分以内
③見直し→3分以内

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