見出し画像

IELTSライティング 語彙力で高得点を目指す方法


みなさま、こんにちは。
ロンドン在住IELTSコーチのYukoです。

私は
・2022年イギリス大学院修了
・応用言語学・英語教育法専攻
・2023年IELTS対策本2冊出版カテゴリー1位
・British Council主催のIELTS講師育成コース修了
・2年間で600以上のライティング添削
・IELTSのスコアアップをサポート
・海外大学院進学のサポート

をしています。

・ライティングで語彙の知識の幅が狭いと感じる方
・語彙力を上げるとは何をしたら良いのかを知りたい方

に向けて書いた記事です。

参考になれば幸いです。


ライティングにおける語彙の知識の幅の重要性


早速ですが、ライティングにおいて、
語彙の知識の幅はスコアアップにおいて重要な要素です。

タスク1とタスク2の採点基準Lexical Resource (語彙力)には、語彙の知識の幅に関して実際に以下のように記載があります。

Lexical Resource (語彙力)

スコア5
語彙の使用範囲は限定的であるが、課題に最低 限必要なレベルである 

スコア6
課題に対する十分な範囲の語彙を使用できる
一般的でない語句の使用を試みるが、不正確さ が見られる

スコア7
十分な幅の語彙を使用でき、柔軟性や正確さも認 められる
一般的でない語句を使用でき、表現方法や組み 合わせにも配慮している

引用:ライティング評価基準タスク1
   ライティング評価基準タスク2

これらを見ると、語彙の知識の幅が広いことだけでなく、正確に使えることがスコアアップにつながることが明らかです。

語彙の知識の幅って何?


語彙の知識の幅が広い方がスコアアップに繋がることはお分かりいただけたと思いますが、語彙の知識の幅とは何を指すのでしょうか?

語彙の知識の幅とは何を指すのか確認しましょう。

語彙の量


語彙の知識の幅とは知っている語彙の量で測ることができます。もちろんん、語彙が豊富であるほどより多くの単語を理解し、使用できることになります。

専門用語と一般用語の理解


語彙の知識の幅は、特定の専門用語や一般的な会話で使われる用語も含まれます。例えば、医学や法律などの専門分野における用語を使える場合は語彙の幅が広いと判断されます。

同義語や反意語の理解


同義語や反意語を理解し、適切な文脈で使用する能力も、語彙の知識の幅を示す重要な要素です。同じ意味を持つ単語や対義語を使い分けることができるほど、語彙の幅は広がります。

表現の多様性


同じ意味を伝えるためのさまざまな表現を知っているかどうかも、語彙の知識の幅を示す重要な要素です。言い回しや表現のバリエーションを豊富に持つことで、より柔軟なコミュニケーションが可能となります。

語彙の知識の幅は知識量と関連し、また専門的な語彙も語彙の知識の幅があると一般的にはみなされます。

語彙の知識のアピール方法


IELTSのライティングにおいて語彙の知識の幅があるかどうかを示すにはアピールが必要です。具体的にどのようにアピールができるかは以下の3つのコツがあります。

①繰り返しを避けて、言い換えをする
②トピック関連の語彙を使う
③アカデミックな語彙や専門的な語をつかうのではなく、コロケーションを使う

繰り返しを避けて、言い換えをする

語彙の知識の幅を示す際に重要なのは、単語や表現を繰り返さず、代わりに多様な言い回しや同義語を活用することです。これにより、読み手や試験官に対して単語の反復を避けつつ、自分の語彙力をアピールすることができます。

トピック関連語彙を使う

語彙力をアピールするためにトピック関連の語彙を積極的に活用することが重要です。与えられたトピックに関連する単語や表現を使うことで、自分の語彙の知識を示すことができます。

例えば【Financial Education】に関する問題が出題された場合、関連する語彙を使って自分の意見や知識を表現することが求められます。例えば、子供たちがFinancial Educationを通じて「budgeting」「saving」について学ぶことができます。これらの語彙はトピック関連語彙とみなすことができます。

タスク2のBodyパラグラフの具体例の文章では、このようなトピック関連語彙を使うことで、単語の多様な使い方や理解を示すことができます。

但し、ここで注意が必要なのはトピック関連語彙=専門的な用語ではないということです。

これより前に知識の幅とは専門的な用語を知っていることと説明していますが、IELTSのライティングにおいては専門的な用語を使用する必要はありません。専門用語の使用は、その分野の専門知識がない人にとっては分かりにくく、かえって理解の妨げとなります。

上に挙げているように、【Financial Education】のトピック関連語彙としてbudgetingやsavingは一般的に使われる語であり、専門用語ではありません。読み手にとっても意味を容易に理解できます。



アカデミックな語彙や専門的な語を使うのではなく、コロケーションを使う

最後に、語彙力をアピールする際にはアカデミックな語彙や専門的な用語を使うことよりも、コロケーションを活用することが有効です。
コロケーションとは、特定の単語や表現が一緒によく使われる言葉の組み合わせのことであり、自然な表現を作り出す上で重要な要素です。

例として、「essential element」という表現は、「vital element」と置き換えることができますが、一般的には「essential element」というコロケーションがより自然な表現として認識されます。

同様に、「carry out an experiment」という表現は、「conduct an experiment」という形でも意味は通じますが、前者がより一般的なコロケーションです。

このように、語と語のよく使う組み組み合わせ=コロケーションを使うことは語彙の知識のアピールにもなります。

語彙の知識の幅を広げるツール


語彙の知識の幅をアピールする方法を知りましたが、そもそもアピールする素材がないということはよくありませんか。

ここでは語彙の知識の幅を広げるのに役立つツールを2つご紹介します。

①Thesaurus
同じ単語ばかり使ってしまう方、言い換えが思いつかないことがよくあるという方はThesaurusがおススメです。

Thesaurusは類語辞典や同義語集を提供するオンラインのリソースです。同義語を調べたい単語を入力すると、その単語に類似した意味を持つ他の単語やフレーズを検索できます。言葉の幅を広げたり、文章を多様化させたりする際に役立つ、豊富な語彙リソースです。

evaluteの同義語


さらに、Thesaurusでは2つの同義語並べて単語の定義を一度に比較することができます。


evaluateの同義語rateとvalueを比較


②Chat GPT
次にChat GPTを使って語彙の知識の幅を広げる方法があります。
英語学習の過程でChat GPTを使用する人が増えてきています。ただし、使い方を間違えたり、プロンプトを的確に作成できない場合にはあまり役立たず、むしろ非効率な学習を生み出してしまいます。

今回はトピック関連語彙の知識を高めるプロンプトのご紹介をします。

プロンプト例

==================================================

I would like to answer the following writing question. 
Please make a vocabulary list related to the topic. The vocabulary level should be XX to YY.

以下のライティング課題に答えたいです。トピックに関連した語彙リストを作ってください。語彙レベルはXXからYYでお願いします。

The average standard of people's health is likely to be lower in the future than it is now.

To what extent do you agree or disagree with this statement?

人々の平均的な健康水準は、将来、現在よりも低くなる可能性が高い。
この意見にどの程度賛成ですか、反対ですか?

==================================================

上のプロンプトにある【語彙レベル】は自分が目指すスコアによって変わります。

ここで使うのがCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)です。CEFRはヨーロッパ全体で外国語の学習者の習得状況を示す際に用いられるガイドラインです。

A1 A2 初級
B1 B2  中級
C1 C2  上級

の3つに大きく分けることができます。
ぜひ以下のプロンプトをコピーして利用してください。

スコア5-5.5を目指す場合に使えるプロンプト
I would like to answer the following writing question. 
Please make a vocabulary list related to the topic. The vocabulary level should be B1.

スコア6-6.5を目指す場合のプロンプト例
I would like to answer the following writing question. 
Please make a vocabulary list related to the topic. The vocabulary level should be B2.

スコア7-7.5を目指す場合のプロンプト例
I would like to answer the following writing question. 
Please make a vocabulary list related to the topic. The vocabulary level should be B2 to C1.

実際にプロンプトを入力してみると、
以下のようになります。

Chat GPTが生成した語彙リスト

この語彙リストを使うことで、トピック関連語彙の知識としてアピールすることができます。

さいごに

今回はライティングの語彙力で高得点を取る方法をテーマに記事を書きました。参考になった方はぜひ「スキ」とフォローをお願い致します!

IELTSのお役立情報・オンラインコースの詳細を知りたいという方は
ぜひこちらよりご登録ください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?