わたしの心は狭い

わたしには幼なじみが2人いる。1人はとっても頭が良くて、名門大に通う男子。話し上手でムードメーカー。Aとする。もう1人はコミュ力抜群の女子。みんなから好かれて、こちらもムードメーカー。Bとする。対するわたしは頭も悪いただの陰キャ。対照的だ。こちらの2人とは習い事で知り合い、かれこれ10年以上の付き合いがある。もともと2人が知り合いだったところにわたしが後に入った形だ。

この2人と、ある日旅行に行った。レンタカーを借りて、Aが運転、Bが助手席。わたしは後部座席に座った。車内ではちょこちょこ会話があったが、わたしはあまり会話に入れなかった。タイミングとか、そういうものの問題なのかもしれないけど、わたしは結構おいてけぼりだと感じてしまった。それからは会話に入ることを諦めて、ひたすらにスマホで音楽を聞いていた。その間、2人は前で楽しく会話していた。わたしは前と後ろに見えない壁があるように思ってしまった。車内でこうだっただけで、観光地とかではふつうに喋れるし、Bとは仲がよくて2人で遊びに行ったりとかもするのだけど。わたしが知り合う前に知り合いだったAとBは仲良しで、2人で食事に行ったりもしている。やっぱりわたしは2人のあいだに見えない壁を感じてしまう。

考えすぎなのかもしれない。そもそも仲が悪かったら旅行に誘わない。そんなことわかってるけど、どうしてもそう感じてしまう。

さっき、Aの家で集まろうとお誘いがあった。Bの誕生日のお祝いもかねていた。AとBとは家族ぐるみの付き合いがあるので、昔からちょこちょこAの家で開かれるホームパーティーに、Bと共にお呼ばれしていた。

わたしは断ってしまった。バイトがあると嘘をついた。あの場に行くと、自己肯定感が低いわたしは劣等感に襲われる。みんなわたしのことをそうは見ていないだろうと思うけど、わたしの心が言う。「みんな、わたしなんていなくても良いと思ってるよ」と。そんな穿った見方をしてしまうわたしが嫌いだ。

わたしは心が狭いなあ。


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