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ちょっとした会話の工夫が子どもの非認知能力を育てる

 LINEではスタンプで会話。友達同士で集まっても、お互いスマホの画面を見ている。そんなコミュニケーションスタイルの現代社会。語学において翻訳機能を使えばいいという風潮もあり、「言葉」というものが軽んじられているように感じます。


 余談ですが、翻訳機能。これは使う時に少々注意が必要かなと思っています。日本語⇔英語はAIの学習が進んでいるので、それほどおかしな訳にはなりませんし、英語なら多少はわかるので、翻訳されたもののニュアンスが違っていれば自分で直すこともできます。しかし、他の言語はまだ発展途上なのかな?先日、パリ、ドバイへ旅をする際、現地ツアー会社やホテルへ問い合わせをする機会が何度かあり、フランス語で問い合わせをしたのですが、なんとも変なフランス語になっていたようで、フランス語勉強中の娘に直されました。さらに、現地でチャットのやり取りの時にも、先方の言葉が自動翻訳で日本語にされるのですが、全く意味がわからない!ということもしばしば。こうやってミスコミュニケーションが起こっていくのねと実感しました。

 コミュニケーションに悩む人は多く、企業においてもコミュニケーションに対する課題感は大きく、1on1研修やアサーティブコミュニケーション研修、アンガーマネジメント研修などが多く実施されています。私自身、コミュニケーションの難しさは日々実感。お互いを知り合うための「言葉」がコミュニケーションにおいても大切なものだと考えています。また人と人がつながり、シナジーを起こす、既存の枠を超えた自由な発想が求められる現代社会において、「言葉」というものが、起点になっていくのかなと思っています。
 

絵本を読む時間は親子の大切な思い出になります。


 私は、子どもが3歳を超えて、ある程度しゃべれるようになってきたら、「幼児語では話しかけない」ようにしていました。子どもが幼児語を使っても、間違った言い方をしていても、気にせず大人に話す言葉と同じようにして、丁寧に言葉を尽くして説明していました。知らない言葉があっても、子どもは話の流れでコミュニケーションが取れることがほとんどです。それでもわからないと、「それってどういうこと?」と聞いてきます。場合によっては、説明した言葉のなかの言葉を拾って、「○○ってどういうこと?」と、延々と質問攻撃が続くこともあるでしょう。

「なぜなに攻撃」は子どもの好奇心や探求心を育て、さらに言語力を向上させます。知っている言葉が増えれば、大人の言葉を拾えるようになり、日常的に流れてくる情報、たとえばニュースを見ていても気になることが自然と増えていくのです。そこにまた「なぜなに攻撃」がはじまれば、親が補足の説明をしていくことで、子どもの世界はどんどん広がっていきます。
さらにそこへ親からの魔法の質問「どう思う?」が加われば、子どもは情報を知り、自分の考えをもてるようになります。子どもの考えを受け止め、親の考えも伝えることで、意見を言い合うことの大切さや、相手を尊重することも学んでいくでしょう。
 
このような子どもとの関わり方は、幼児期だけでなく、小学生になっても、中学生になっても、年齢相応の内容でくりかえしおこなうことが大切です。人間力ともいえる非認知能力は、急に身につけられるものではありません。だからこそ、日常生活のなかでのちょっとした工夫が大きな成果を生むのです。

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