やることが絞り込まれるのも悪くない

乳幼児育児で大変なこととして、自分の時間がなくなり、やりたいことを全部やるわけにはいかなくなることがある。でも逆に、忙しいので、自分に必要なことが絞り込まれ、今までやりたいとか必要だとか思ってやっていたことは、実はやらなくてもよかったことがわかるのはメリットだと思う。

そういう「今はやらなくてもいいけどちょっと余裕ができたらやりたいこと」をストックしておいて、時間ができたらちょっとずつやってもいいし、やらないままやる気が薄れたら別にそれでもいい。

百貨店で売っている服とか美術展とかトークイベントとか話題のニュースとか話題の新刊とか全然見なくなったが、見なくても今は別にいい。本屋の店頭はたまに見る程度(子どもがぐずったりするので眺めながら通過する。ゆっくり立ち読みはできない)。

服はユニクロ(とたまに他のファストファッション系)でウェブでチェックしてから欲しいものがあったら実店舗に行くかそのままネットで買い、生活必需品系はAmazonで買い、本はkindleまたはネット(多くはamazon)で買い、日中は子どもと遊び早寝早起きという生活で今はいい。

社会問題系は、自分の興味があること(ヘイトスピーチとか女性問題とか)になるべく限ってニュースなどを見るようにしている。なので2013年後半から、特定秘密保護法とかウクライナ情勢とか憲法関連とかスルーしているニュースが山ほどある。

自分が政治に関してできることは、投票することと、特に関心のある問題については寄付したり、というのがせいぜい。ヘイトスピーチ関連の裁判については寄付もしたしウェブでも書いたが、すべての社会問題についてそこまではできない。そういう問題についてニュースを追っても私にできることはない。

私は基本的に、あれこれ興味が移りすぎて全部浅い人間なので、子どもを育てていると時間の使い方に厳しい優先順位がつくのは、大変でもあるが悪いことばかりでもないと思う。

数少ない娯楽として残っているのが読書だ。映画や音楽は子どもが寝ている間に鑑賞するとしても、途中で泣いて起きたら中断されて自分も気持ちがよくないな、と思うとほとんど観なく/聴かなくなった。音楽は、出産後にパソコンを買い替えたり引っ越ししたりしたので、その後音楽を聴く環境のセットアップができていないのもある。テレビ番組は、子どもと見るNHKの幼児番組を除けば、出産後は数えるほどしか見ていない。私は、映画や音楽やテレビや美術展をほとんど楽しまずに一年以上過ぎてもなんとかなるけど、本を読まない期間が長いと我慢できなくなることがわかった。

読む本も、読書の時間がとれても疲れていることが多く、それも子どもが起きるまで、で中断しつつとかなので、あまり固い本は読めないが、育児をして「人間の仕様」(脳科学とか発達心理とか)に興味が湧いたので、そういうジャンルの新書などを読むと面白い。

ただ最近は、自治体の一時保育を利用して、すごく久しぶりに美術展や美容院に行った(美術展は1年ぶり、美容院は1年半ぶり)。慣らし保育的に最初に1時間、次に2時間預けたあとも、まだおっぱいがないと寝ないので、お昼寝前の午前中の3時間のみ預けている。なかなか予約が取りづらく、3時間預けたのもまだ2回だけなのだが、うまく予約が入れられたら、次はなにをしようかと、それを楽しみにして毎日を過ごしている。

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