庭についてのメモ

うちには結構広い庭がある。実現可能な範囲では私にとって理想に近い状態になっていると思う。今現在私が庭に求めているのは以下のことだ。

勝手に生えてくる草をそのまま大きくして観察できること
子供達が遊べる場であること
子供達が遊ぶ資源として十分な量の植物があること
生えてくる植物なりの虫の類がいること
収穫できるような植物を育てられること
死んだ生き物を埋めたり非常時にトイレを作ったりるできる土があること
刈った草を放置して乾かしたり埋めたりできるだけの余裕があること

ざっくりと、①動植物の観察、②子供の遊び場、③土/土地としての実用面、という感じか。

ご近所(半田舎のためほとんど一軒家)のお庭を見ていると、芝/人工芝地帯+畑・花+砂利地帯のような感じの構成で庭を作っているお家が多い。これを考えると、私は結構①を重視しているのだろうと思う。上には書かなかったが、④家の美的要素としての庭への要求が大きい家ももちろんあるし、私も意識していないわけではない。私にとっては①と④が近い位置に存在しているので区別しなかった。

以下庭に関するメモ。

勝手に生えてくる植物への対応と認識できている主な雑草

植物はどれも幾何学的な形をしている。健康に育っている植物は、それだけでけっこう美しいものだ。群生状態になっているのもすごくきれいだと思っているので、私は雑草を観賞用によく残している。春の初め、ホトケノザやオオイヌノフグリやヒメオドリコソウがいっぱい咲いている状態を狙って放置する。ただ、しばらくするとうどん粉病がでてきたりするので、傷んでくる前に刈る。今年はカラスノエンドウの勢いがすごく、庭全体がもこもこになっていた。例年カラスノエンドウは早い段階でアブラムシにやられてしまってまっ黒になっていたのだが、今年はそうならず庭中ピンクの花でいっぱいになった。そしてこれも伸びすぎる前に刈った。私は概ねこのような庭の管理の仕方をしている。

庭には木本を含めたいろんな植物が勝手に生えてくる。ある年にはアザミが高さ1.5mくらいの株になったり(綿毛が飛ぶ前に刈った)、ある年にはアラゲハンゴンソウ(多分)が直系1mくらいの株になって花をたくさん咲かせた(一回だけ)。クワの類はしょっちゅう生えてくる。今庭に残してあるのは普通?のクワと、多分ヒメコウゾというやつだ。一応実は食えるけど、毎年ごっそり枝を切ってしまうのであまりとれない(ひと夏で2、3mくらい伸びてしまう)。勝手に生えてきたコニファーっぽいのもいま大きくしている。今年で四年目だろうか。まだ高さは40cmくらいしかないが、生きている。お隣との柵のそばには鳥の糞からか、どうみてもバラっぽいのが三株生えてきている。

毎年出てくるわかりやすい雑草は他にヘビイチゴ、シロツメクサ、アカツメクサ、タチイヌノフグリ、キュウリグサ、イヌタデ、アメリカフウロ、ハハコグサ、チチコグサ、ハルジオン、ヒメジョオン、ネジバナ、ドクダミ、ヨモギ、カタバミ(紫のやつ、緑のやつ、ハナカタバミ)、ナズナ、タンポポ(カントウ、セイヨウ)、ツユクサ、ノゲシ、シソ、ヒルガオ、ユウゲショウ、ハコベ系(オランダミミナグサ?、コハコベ?)のやつ、ヤエムグラ、ビロードモウズイカ、オニタビラコ、ノボロギク?、ヨウシュヤマゴボウ、一回以上見たのはキキョウソウ、マツヨイグサ、オオバコ、オシロイバナ、といった感じだ。コケの類は図鑑とか手元にないのでよくわかんないけど典型的な感じの蘚類と苔類が庭の隅に生えてきている。地衣の類は柵の根元のブロックにオレンジのやつがついてる。

一方、毎年出てくるけど私に抜かれてしまう雑草ももちろんたくさんある。主にイネ科の皆さんと、ナガミヒナゲシだ。猫じゃらしは子供のおもちゃに十分程度には残すが、あとのメヒシバ等はいかにも雑草という感じなので刈ってしまう。ナガミヒナゲシはナガミヒナゲシなのでできるだけ花の咲く前に見つけて抜く。ヘクソカズラもヘクソカズラなので抜く。あとシロザ。以前は棒生成要員として大きくしていたのだが、クワの大きくなった今は小さいうちにできるだけ抜くようにしている。大きくすると1mくらいのしっかりした棒が採れるのだが、根も結構深いので抜くのが大変なのだ。アザミも、うちに生えるのはすごいとげとげですごいでかくなるやつなので、小さくてあんまり痛くないうちに抜くなり折るなりしてしまう。大きくしたときはスコップで枝を削ぎ落しつつ横から十分に攻撃を加えたうえで長靴履いた足で蹴り倒し、またスコップで切断する、という対応をした。大変だった。草本と言えど、大きくなればリグニン質っぽい組織になってきて、全体重かけても折れなかったりする。

また、実がよくなるが毒があるらしいので抜いてしまうものもある。ヨウシュヤマゴボウやイヌホオズキだ。ヨウシュヤマゴボウは小さい頃さんざん色水を作って遊んだのだが、調べたら思いのほか毒性が強かったので気付いたら抜くことにしている。抜いてるのに毎年生えてくる。

ところで、ここまでで何度か「刈った」と書いたが、いいタイミングできちんと刈れてないことも結構ある。芝刈り機で雑草を刈るというやり方に気付いてからは多少マシにはなったが、高さのある草がちょと育ってしまった場合には手でやるしかない。夏場は植物との闘いになる。今のところお隣との関係は良好に保てていると思う。

アザミの綿毛

庭にいる動く生き物

無脊椎動物は、主にアリ類、バッタ類、クモ類(ジョロウグモ、コガネグモ、あとアズチグモというやつがいたことがある。あとジグモっぽいやつ)、ダンゴムシ、ヤスデ、ナメクジ、カタツムリの他、ヤマトシジミやベニシジミやモンシロチョウやモンキチョウ、てんとう虫(ナナホシテントウ、ナミテントウ)が多くいる。コオロギ、カミキリムシ、カマキリやアゲハやキアゲハ、ヒョウモン、ツマグロヒョウモンぽいのとか、ヨトウムシとか、あとトンボ(シオカラムギワラ、赤いやつ、イトトンボの類)も来る。アシナガバチぽいのは去年と一昨年巣を作られてしまった(巣が空になるまで放っているが幸い今のところ被害はない)。春には巨大な女王っぽいスズメバチが庭を通っていくところを意外と毎年のように見かけている気がする。ミツバチも見かける。アブっぽいのもいる。小さい羽虫や小さい土壌生物はあまり把握できていない。そもそもよく知らない。ハサミムシっぽいのはいた。青い光沢の小さい甲虫もよく見る。区画によってはミミズがでてくることもある。睡蓮が入っている鉢と小さい蓮が入っている鉢があるのだが、鉢の中にはカイムシぽい小さいのがたくさん泳いでいる。先日ハナアブの幼虫を見かけた。ボウフラと蚊もいる。庭の特定の場所によく蚊柱が立っている。蚊柱はユスリカなんだっけ。ガガンボもいる。外住みのゴキブリっぽいやつもいる。赤いダニ、黒いアブラムシ、緑のアブラムシ、でかいアブラムシ。緑のコガネムシ。ミノムシが木にぶら下がっていたこともあった。ちゃんと調べればもっと同定できると思う。

脊椎動物は、先日初めてトカゲを見た。蓮の鉢にカエルが来ていたこともある。あとモグラもいる。よく庭の隅に塚や線状の盛り上がりができている。鳥もよく来る。早朝、ちゅんちゅんちゅんちゅんめちゃめちゃうるさい時期がある。スズメやセキレイやムクドリはわかるのだが、鳥の名前も良く知らないので何が来ているのかあんまりよくわかっていない。

子供の遊び道具としての庭

私にとって遊び道具としての雑草の基準は自分の小さかった頃の記憶だ。主に遊んでいたのはタンポポやカタバミ、そのへんのコケ、ミドリハコベ、あとセリ科っぽい葉っぱが特定の場所に生えていて、「ニンジンの葉」と呼んで使っていた。同じ種類のものがたくさんあれば面白い。そういう遊びを子供にもさせたかった。

タンポポ、カタバミ、ユウゲショウ、イヌタデは庭中で生えてかなり潤沢な資源として利用できる。上の子はご近所のお友達とフリーレンごっこをしつつ、その辺の草を鍋で泥水と一緒に煮込んでいる。クワからとれた枝もいろんなものになっている。そういえばセイタカアワダチソウの立派になったやつも魔法の杖になっていた。こういう遊びをやるようになったのはわりと最近だけれど、やらせたかったことをやってくれているので満足している。子供だけで遊ばせないと面白くならないっぽい。小学生になって少しは分別がついてきたので子供だけで庭で遊ぶ許可を出したのだ。

遊び道具としての動物は単純に虫を捕まえたり、という感じだろう。上の子は芋虫が嫌いだが、蝶はけっこうおもしろがって捕まえている。すごく鈍くさい子なのだが、それが却って虫の警戒心を呼ばないらしく、意外と捕まえるのが上手い。下の子も臆病で、てんとう虫やアリが好きなわりに触ろうとはしない。

地面での遊びというと、土や石ころで遊ぶことや、スペースとして利用するということだろうか。植物もだが、同じものをたくさん集めてこねくり回したりすると意外なテクスチャのものが産まれたりして楽しいので、そういった遊びを子供がいつかやってくれることを祈っている。穴を掘る遊びは私の真似をして子供達はやろうとするけど、もっと土自体で遊べることを分かりやすく示す必要があるかもしれない。うちの庭には芝生地帯もある。子供達はそこにシートをひいて遊んだりもする。たまにはテントを張って遊ぶこともなくもない。贅沢だ。寝っ転がったり、でんぐり返しをしたり、ボールを転がしたりもする。

植えた植物

もちろん収穫物目的や観賞用に植えた植物もいろいろある。これについてはあまり詳しく書かない。夏の暑さと冬の寒さが厳しい土地なのだが、意外と生き残ってくれている。毎年植えるけど夏の間にダメになりがちなのがキュウリで、日陰に植えないと日に二度水をやっても枯れたりする。一回植えたら種が落ちるらしくて毎年のように出てくるようになったのはミニトマトと小松菜だ。ミニトマトは毎年苗も買うのだが、勝手に生えてくるのも合わせて量を確保している。小松菜は植えたけどなんかえぐくて消費しにくかったので、生えてきたら菜の花の観賞用として大きくしている。昨年一年生だった上の子が持って帰って来た間引かれた朝顔を植えた近くに、不気味なほど立派な双葉がいっぱいでていて、これが朝顔だとするとこれも定着することになりそう。ネギは花が咲いた後もほっとくとまた新しく出てきてくれることが判明したので、安心して放っておいている。

その他の生物

キノコも結構生えるけど同定しようとしてない。朽ちてきた草に変形菌の子実体がついてたこともあるので変形菌もちゃんといる。

前に投稿した時から結構間があいてしまったので、とっちらかっているけど取り急ぎ投稿しておこう。とにかく何か書かなければ。


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