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在学当時から青々としてます。

学生の頃、宮本輝の「青が散る」という小説を何度もくり返し読んだ。

いわゆる青春の群像モノの小説で、将来への不安とか悩みとかが描かれているのだけど、宮本輝が書くと背伸びがない日常の中にこそ小説で描かれるべきものがある、なんてことを教えてくれる。

この小説の中で特に好きなシーンがある。それは、たしか夏の夕方。馴染みの安い中華料理屋さんで汗をかきながら、悩みとかを語り合い、ビールと餃子をたらふく食べるというシーン。

たいしたシーンではないのだけど、いつかそんなことがしてみたいという思いは今も消えない。

自分の学生時代は惨憺たるものだったので、そんな仲間はいなかった。いや、今も仲間と呼べるようなものはいない。

会社の飲み会とかでは、40代になった今でも夢があって毎日努力してるとか、朝活してるとか、語学の勉強をしてるとか、副業をしてるとか、そういった話は好まれないからだ。

そういったわけで、最近は「仲間さがし」をしている。仲間を探して、一緒に夢や希望とか語りたい。

どこかの安い中華料理屋で、ビールと餃子をたらふく食べながら、悩みを分かち合い、ちょっとだけ自己嫌悪とか感じて、でも「明日からまた頑張るしかない」なんて言い合える仲間と出会いたい。

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