パンみみ日記「みさきまぐろきっぷと城ヶ島と猫」
日々のできごとをかき集めました。パン屋に置いてある、パンの耳の袋のように。日常のきれはしを、まとめてどうぞ。5個くらいたまったら店頭に置きます。
4月24日(水)
会社。隣の席のフワコ(天然系の教え子)が抱えるカバンに懐かしい存在がぶら下がっていた。たまごっちだ。
「懐かしくて買っちゃいました〜」
初期モデルの復刻版が売っているらしい。小学生の頃、学校へ行くとき親に預けてたな。というかミュート機能とかあるのだろうか。フワコに聞いてみる。
「さすがにありますよ!じゃなきゃ会社でテッテーテレレ♪ってなります!」
「テッテーテレレ♪」しないなら安心である。
4月26日(金)
会社の飲み会。モルコ(モルモット系のほのぼの後輩)に話しかけられた。
「よさくさんに聞きたいと思ってたんですけど…もしかしてnoteやってます?」
終わった。友人や同僚に話していなかったけど、流石に会社のことを書きすぎたかもしれない。アカウントを見つけられたのではないか。いや、まだ確定したわけではない。切り抜けられるかもしれない。何か言葉を出そう。
「え、えっと〜それは、その〜、なんていうか」
嘘が下手すぎる。絶対やってるだろ。リアクションからして「やってない」と貫くルートが消滅したので、恐る恐る質問を置いてみる。
「もしかして、アカウントとか見つけました…?」
モルコは少し笑みをこぼしながら、視線を正面に移す。
「そういうわけじゃないんです。でも、よさくさんってすごくインプットする人だから、アウトプットもしてそうだな〜って。もしかして、と思ってかまかけちゃいました!」
勘が鋭すぎる。だとしてもプラットフォームまで想像つくだろうか。つかないよね? やっぱり見つかってるよね?
「仮に見つけたとしても、そっとしておいておくれ」と祈りに近いお願いを彼女に告げた。これも読まれているかもしれない。どうか、気づかなかったことに!(手を両手に合わせる)
4月27日(土)
午前10時。自宅でパソコンとスマホを目の前に置き、今か今かと時計の針が過ぎ去るのを待っていた。今日はSHISHAMOツアーライブ「退屈なハッピーエンドに迷い込んだのは君のせいだ」のチケット発売日だ。
ディスプレイが「10:00」に塗り変わった瞬間、チケット購入のボタンをポチポチと押し始める。
「接続エラー もう一度読み込みください」
なんだと。もう一回読み込もう。またエラーだ。嘘だ。油断していた。今までは地方会場やキャパの大きいホールでの参加だったので、チケット購入にはそこまで困らなかった。
次々と座席表示が「△」に変わっていく。その後何度も読み込み直すも、チケットはとうとう「満席」になってしまった。
自宅でしばらくうなだれた。もうライブに行く前提でメンタル作っていたよ…。何を糧にお仕事頑張ればいいのよ…。
ぼくがファンクラブに加入していないせいだ。推していると言いながら、一般枠で申込をしていた。好きの気持ちが甘すぎる。後悔する権利もないのだ。
もっと推せるはずだ。悔しさをバネに、その場でファンクラブに加入する。そして先行販売のページに行き、8月の野外ライブのチケットを取った。真夏にタオルを盛大にぶん回してやるのだ!
*
午後は母校である大学の図書館へ。土曜日にもかかわらず、館内には学生がたくさんいた。ぼくも大学時代、土曜に必修の授業が入ることはあったけれど、講義後には速攻帰っていた。
大学生たちは何を目的に図書館に来ているのだろう。熱心すぎる。一人ひとりにマイクを傾けて「YOUは何しに図書館へ?」と聞き回ってみたい。
逆に大学生から見て、ぼくはどう見えているんだろう。「なにしに来てるんだあの大人は」って思うよね。
ぼくがマイクを向けられたら「日記を書いたり、文学フリマのポスターを作ったりしています」と答えることになる。
十分によくわからないな。
4月28日(日)
親友のミネくんと待ち合わせ。「みさきまぐろきっぷ」を買って三崎港へ。この切符で電車+バス+マグロ丼+カフェなどがカバーできる。
まずは市場を散策。威勢のいいかけ声を聞いて満足し、マグロ丼のお店へ。
海鮮丼を食べたのは久しぶりかもしれない。北海道に住んでいた頃は、狂ったように海鮮物をお腹に入れていたというのに。久々のマグロ丼で胃の中が幸せに包まれる。
あたりを散策し、ジェラートがおいしそうなお店を発見。こちらも切符の対象だったので、スムーズにお支払い。
もりもりトッピングが最高だし、ジェラートほんとおいしかった!(関係ないけど、ジェラートと打とうとすると「ジェラードン」が予測変換に出てくる)
その後は城ヶ島へ。バス乗り放題切符のメリットをかなぐり捨て、歩いて行った。海岸沿いは開放感あふれる素敵な景色で、結婚式の前撮りカップルに7組くらい会った。前撮りスポットなのかな。
島の散策中、ミネくんとお互いの理想の恋愛について語り合っていた。ぼくたち2人は少女漫画的ロマンティック症候群なので、永遠に妄想シチュエーションでおしゃべりができる。この話、何歳までできるんだろう。
城ヶ島には野良猫がたくさんいた。写真を撮り損ねた。後悔。猫を見たときに「猫になりてえな」と思うかどうかで自分の精神状況がわかる気がする。今日はならなかった。人間でいいや。
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