セシルが暗黒騎士からパラディンにクラスチェンジしたのが納得行かない


FF4を遊びました。

一応ディシディアを先に遊んでいたため、「このセシルとかいう男は暗黒騎士と聖騎士の二つの姿があるらしい」という事前情報は先に得ていたのですが、まぁそれが納得行かない!


今回は客観的な視点の一切を取っ払った独断と偏見まみれの内容なので、ご容赦ください。


まあ説明不要かもしれませんがFF4は序盤、主人公セシルのジョブは暗黒騎士です。
勇者でもなく光の戦士でもなく暗黒騎士!実にファイナルファンタジーらしいと思いませんか!?


FF7の主人公クラウドのソルジャー、FF8の主人公スコールのソルジャー、そしてFF4の主人公セシルの暗黒騎士!


最高にカッコイイ。


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そしてこのファイナルファンタジーの「顔のいい男が思い悩み苦しむ姿こそ至高だ」という姿勢が全面に現れていると言っても過言ではないセシル!

私の中の勝手なファイナルファンタジーのパブリックイメージの1つに「クールで薄暗い顔の良い主人公」というものがあるのですが(実際はそうでもなかったりする)、まさにこのセシルはその代表例!というかコイツが始祖か!?


FF7のクラウドやFF8のスコールのようなクール系主人公はこのセシルから派生していったのかもしれない……………と、思いきや、別にこのセシルって人はそんなにクールという訳じゃないんですよね。


いやそもそも全て私の勝手な思い込みに過ぎなかったのですが、「こんな暗黒騎士とかいうジョブを好んで使ってる奴は陰キャひねくれ野郎に違いない」って私の期待とは正に真逆。

セシルはとても真面目で、実直で、ひねくれなんて言葉とは程遠いような男です。しかも別に好んで暗黒騎士を使っているわけじゃない!むしろ嫌々暗黒騎士をやっている!



光の戦士適性の方が圧倒的に高い真面目で実直な好青年が嫌々暗黒騎士をやっているだけだったのだ!

そう、まさに真逆。「とんでもない陰キャひねくれ野郎が好んで暗黒騎士を使っている」と「真面目で実直な好青年が嫌々暗黒騎士を使っている」は完全に対義語。



何だか裏切られたような気分だ……FFの主人公と言ったらひねくれてるか童貞みたいな奴なのに…俺のセシルに対する期待が全て裏切られてしまった………

しかもセシルは結構な真面目…というか割と行き過ぎて真面目な所があり、私の苦手なタイプかもしれない。

「いや〜ドラクエやってる奴は浅いぜ!やっぱりファイナルファンタジーなんだよなw」って私が冗談で適当な事を言ったら「言っていい事と悪い事があるだろ…!」と問答無用で平手打ちをしてくるに違いない………




そういうもやもやした気持ちを抱えながらゲームを進めると、次に直面するのは「暗黒騎士お役御免問題」です。

セシルが暗黒とは程遠い真面目な好青年なのは許容するとして、それでも暗黒騎士を使い続けてくれるのは嬉しかった。

何故なら私は暗黒騎士が好きだからだ。

何でって?

カッコイイ以上の理由がないだろ!!!!

家庭科で銀色のドラゴンが描かれた裁縫キット選ぶのに理由なんかいらないだろ!?道の駅で金色のドラゴンが剣に巻きついている何だかよく分からないストラップを買うのに理由がいりますか!?普通の剣じゃなくてガンブレードを選ぶのに何かしらの論理的な理由が必要なのですか!?



そう、暗黒騎士は最高にカッコイイ。
FFやってる奴なんて全員聖騎士よりも暗黒騎士の方が好きなのだ。(個人の感想です)


暗黒騎士の装備一つとっても「シャドーブレイド」「デスブリンガー」「ハデスのかぶと」「ハデスのよろい」と最高にイカした装備だらけだ!


………が、FF4本編では暗黒騎士の存在が真っ向から否定される。いや、まあ確かに暗黒騎士を兵として利用し他の国を滅ぼしたり村を焼いたりしている王国が悪いから暗黒騎士の存在が忌み嫌われるのは分かるんですが………

にしたって真っ向から否定され続ける。


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このように、とにかく罵詈雑言を浴びせられる。暗黒騎士の存在が悪であると扱われ、まるで暗黒騎士というジョブを捨てること自体が正しいことであるかのように言われる。

パラディンこそが正義!暗黒騎士などという劣等職業とは違ってパラディンこそが真の光の戦士にふさわしい!お前のような暗黒騎士がパラディンになれるのであれば誰でもパラディンになれる!!



そ、そんなに言わなくてもいいじゃん!!!


俺は暗黒騎士が大好きなのにっ…、カッコよくて強い暗黒騎士が本当に大好きなのにっ…、FF4はみんながみんな暗黒騎士の存在を否定してくる。


そもそもなぜ暗黒騎士からパラディンにクラスチェンジする事になったのかというと、「真の悪は暗黒剣では斬れない」とかいう謎ルールのせいである。

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誰が決めた!?
何でそうやって暗黒騎士の限界を勝手に決めつける!?


そして、そのままセシルは見事暗黒騎士からパラディンへとクラスチェンジを果たしてしまう。最初はレベルも1に戻ってしまうし暗黒騎士の装備も全て産廃と化してしまうが、長い目で見たら結果的にはパラディンの方が強いし、何よりも嫌々暗黒騎士をやっていたセシルもそちらの方が性に会っているのだろう。



俺は全然納得行ってないけどな!?!?

「お前は一体何にキレているんだ…?」と思うかもしれませんが、別に私はパラディンの性能にキレているわけでもストーリーの流れにキレているわけでもセシルにキレているわけでもないんですよ!!


FF4全体の光の力至上主義に対する「何でそうやって頭ごなしに光の力を否定するんだ…闇の力が存在しちゃダメなのかよ…嫌いだ…」という勝手な私怨にすぎないんですよ!!!

何かこう……まるでどれだけ成績が良くても結局は社会に出た時は文化部(暗黒騎士)よりも運動部(パラディン)の方が有利みたいな…!

結局はどれだけ尖った人間(暗黒騎士)よりも人とすぐに馴染めてコミュニケーション能力の高い明るい人間(パラディン)の方が生きやすいみたいな…!



一体俺は何にダメージを受けて何に怒っているんだ…!?

もう何が何なのか分からなくなってしまうぐらいには「暗黒騎士よりもパラディンの方が優れている理論」は隙がない。

だって当たり前だもん。
闇の力よりも光の力の方が優れているのは。

カスの文化部よりも運動部の方が社会で生きやすいのは当たり前じゃん。カスの尖った人間よりもコミュニケーション能力の高い明るい人間の方が生きやすいのは当たり前でしょ。



そう。正しさ。パラディンは正しさだ。
セシルが暗黒騎士からパラディンへとクラスチェンジするための試練に「正義よりも正しいことよりも大事なことがある」というセリフがある。

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……その「正義よりも正しいことよりも大事なことがある」とかいうセリフ自体が正しさの権化みたいなセリフじゃねえか!!!
バーーーーカ!!!
クソーーーーーーーー!!!!



何だかお見苦しい文章になってしまって申し訳ございません。

ここまで散々言ってきましたが、FF4は怒涛の展開が次々とやってくるシナリオの完成度においても、これまで戦った仲間達が助けてくれるラストバトルの演出においても、そしてBGMの面でも非常に出来が良く、純粋な面白さならば他のFFと比べても5本指に入るぐらいです。

私は暗黒騎士を貫き通せなかったがため何だか楽しめなかったような気がしますが、FF4の面白さは間違いありません。




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でも…俺は…それでも暗黒騎士が………

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