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前半戦を振り返ろう(投手編)

こんにちは、こめこです
すっかり後半戦開始どころか、自力優勝すら消えてしまいました。
part3の今回は投手編となっております。お時間ある方は先にpart1からご覧いただけると幸いです
今回の振り返りは前半戦一軍でプレーした投手を対象に評価基準をAからEの5段階で評価していこうと思います。2軍は筒香帰還直後の出場試合くらいしか追っかけられてないので、2軍での活動については軽く触れる程度に留めさせていただきます。
今回は前回とは打って変わりかなり内容量も多いので暇な時間にでもダラダラ読んでいただけたら嬉しいです。


#11 東克樹 A

今永、バウアーという大穴が抜け一本だけでエースの柱を支えることになった東
昨年は山本由伸とかいう特異点さえいなければ沢村賞も有り得た程の圧巻のピッチングで、特に夏にかけて先発の柱となってくれました。

開幕投手に指名された今年は、僕が大エースになるんだと開幕前からアピールしていましたが、開幕戦は広島打線に7回被安打10の3失点という少し不安の残る結果で終えました。その後も昨年ほどの圧倒感のないピッチングが続いていましたがそれでもQSを積み重ね勝ちを作る力は正にエース、立ち上がりこそ不安が残る内容も試合の中で修正していき、また被安打が増えたことと引き換えにより球数を抑え、イニングを投げる事を意識していると本人も語っている通り、現状の苦しい中継ぎ事情を理解しながら自分の役割をこなしている事は本当に素晴らしいです。
7月17日の広島戦で今季初敗北を喫するも、それでも7回3失点。
負けない投手なんていないので(24勝0敗なんてのもいるが)気持ちを切り替えて後半戦も先発陣の大黒柱としてチームを引っ張っていって欲しいです。

#13 伊勢大夢 D

一気にセリーグトップレベルの中継ぎとして頭角を表した22年とは打って変わり昨年は、勤続の影響からか勝ち星を落としてしまう試合が増えました。
今年は首脳陣の複数抑え構想から抑え候補の1人にも推され、開幕から勝ちパターンとして投げましたが、勤続からか去年と同じ様な形で負けを作ってしまう試合が目立ちました。GW頃に一度火消しのポジションでも結果を示しましたが150キロ前半出ていたストレートの球速が140キロ台まで落ち込んでしまい、5月31日に2軍降格となりました。
何度か2軍でも登板しましたがストレートの球速を始めとしたキレは改善されず現在はミニキャンプで調整をしながら後半戦の復帰を目指しています。

正直な所、本人の問題というより勤続でおかしくなっているんだろうなというのが印象、最優秀中継ぎのタイトル争いのために本人が登板を希望していたとの情報もありますが、首脳陣もストップをかけて欲しかったですね。
今オフにメスを入れてそうな人第一位です。

#14 石田健大 C

山崎福也のオプションポジでFA権を行使するも残留となったストーンダさん
今季は開幕を2軍で迎えるも、5月1日の中日戦で初登板、大量援護をもらったとはいえ7回1失点の好投を見せローテーションに加わりました。
しかし6月6日のオリックス戦で、左肩の違和感から1回で降板し戦線を離脱、現在リハビリ中となっています

今期の石田は登板数が少なくデータが少ないとはいえ例年に比べて与四球が減少していた所がポイントです。少しテンポを上げ投球スタイルを変えた事がうまく響いているのかもしれません、それだけにここまでタフさが売りだった石田が怪我してしまったのはどうにも歯痒い所です。

復帰後は先発をやるのか、中継ぎに回るのかは不明ですが、なんとかこの焼け野原投手陣を支えて欲しいです。

♯15 徳山壮磨 C

ここ数年は本人もイップスで苦しみ、戦力外手前状態となっていた徳さん。
しかし昨年最終盤頃からフォーム改良によりストレートの球速を上げ、制球も改善したことにより、二軍で頭角を表し、オフにはオーストラリアで武者修行。
今年は遂に開幕一軍スタートとなりました。

彼の持ち味は球威が高くスピードも出るストレートで押し、ゴロで打たせて取るタイプのピッチング。
開幕から一軍でも好リリーフを見せ、伊勢、ヤスアキが調子を落とすとセットアッパーを始めとした勝ちパターンの重要な打順を任される事も増えていきました。
しかし交流戦頃になるとストレートのキレも落ち、坂本やウィックに勝ちパターンを譲る機会も増え7月16日にプロ初勝利を手にするも疲労回復と、再調整を理由に2軍降格になりました。

一軍稼働一年目という事を考えると焼け野原中継ぎ陣をよく支えてくれたと思います、慣れない一軍、しかも勝ちパターン起用もされたという事も考えると一軍の環境についていくだけでも精一杯だったでしょうし、この前半の良かった事、悪かった事を復習しながらゆっくりリフレッシュして9月辺りに再合流してくれたらいいかなーと思ってます。

(この後記事公開当日朝の報道でヘルニアを発症してしまったという報道がありました)

#16 大貫晋一 C

昨年は期待外れに終わってしまった、ベイスターズ右のエース候補
昨年はマダックスも達成し今シーズンも好調のピッチングを披露するも、前半苦しめられた日曜日の呪いの犠牲者となり、無援護で負けをつけられてしまう試合も目立ちました。
そして6月3日のエスコンで4回8失点と爆発、6月13日のマリンでも5回1失点の成績を残した後、現在は2軍調整が続いています。
現在も2軍でピッチングを工夫しながらの調整で好投を続けていますが、森唯斗、吉野といったチャレンジの機会を与えたい投手に登板機会を奪われ、前半戦を終えました。
本来柱になって欲しい投手だけに、前半は無援護で苦しめられた挙句爆発し、干され気味になってしまったのは苦しい所。
後半はチャレンジより手堅さや安定を求めた起用も増えてくるでしょうし、春先の調子を取り戻し後半戦、一軍のマウンドに帰ってこれれば間違いなく重要な戦力になってくれるはずです。

#17 三嶋一輝 D

先発、火消し、セットアッパー、抑え、負けパのイニングイーターと投手としてのあらゆる仕事をこなしてきた便利屋三嶋さん。

4月29日に不調の上茶に代わってロングリリーパーとして一軍合流するも、冴えないピッチングが続き、5月後半に横須賀へ帰っていきました。
その後2軍で与四球や球威を修正し好投でアピールするもなかなか機会をつかめず、7月16日に苦戦が続いていたヤスアキより後回しにされ一軍合流。
しかし合流後もメンバー登録はなく神宮での3連戦を終え球宴を迎えました。

現在の起用法や1億超えの年俸、今年で契約が切れる事を考えると覚悟はしとかなくちゃいけないのかもしれません。

#18 小園健太 E

今年で3年目となったドラ1右腕、中々ステップアップの機会を掴めず、ファンとしてももどかしい気持ちなのではないでしょうか。
4月10日に本人も、ファンも待ち望んでいたであろう初の一軍先発の機会を掴むも、結果は2回6失点。
不用意な四球からテンポを崩してしまい、そのまま負のスパイラルに突入し初ピッチングを終えました。
その後も中々一軍登板の機会を掴めず、6月に右脇腹の違和感でリハビリ生活へ。
7月中旬に復帰し、現在も二軍調整中となっています。

4月10日の登板も現地で見ていたのですが、未だ一軍で躍動できるレベルには達していないな、というのが正直な感想。高校時代では圧倒的だったピッチングも、プロの世界に入ってしまえば、井の中の蛙。制球でも圧倒感は見せられず、一つ決め手になれる球ができれば一気に覚醒できそうなのですが。

#19 山崎康晃 D

度重なる炎上劇でV逸の戦犯の1人となってしまったヤスアキ、後半は森原やJBに勝ちパターンを譲り、最終的には2軍でシーズンを終えました。

オフには昨年膨らんで見えた体重を落とし、スリムになった状態でシーズンに突入。今シーズンは対戦成績を考慮し広島、ヤクルトには森原。それ以外にヤスアキがが上がりつつ、状況に応じて伊勢やJBが抑えも務めるという複数クローザー制で挑んだシーズンでしたね。開幕から劇場を起こしながらもなんだかんだで抑える劇場型クローザーへの転身を測った様に見えましたが、4月24日に大雨のハマスタで阪神打線相手に爆発、その後はセットアッパーに転向し森原が単独で抑えを背負う形に。
しかしセットアッパーとしても不満足な結果を複数残し、6月6日のオリックス戦で苦手の西川龍馬から勝ち越しタイムリーを打たれ2軍降格。

二軍でも登板調整の中でストレートの球速低下や制球難に苦しみ、二軍コーチの下、ミニキャンプの様な形で再調整を行い、7月14日に一軍復帰。
ストレートの球速もある程度戻り変化球で三振も奪える様になりましたが、7月20日にオスナに一発を被弾するなど、抑えという勝ちゲームにおける最も重要な役割を任せるには未だ不安な内容が続いています。

岩瀬、藤川、平野などと並び今や球界でも屈指の稼働年数を誇る抑えの1人になったヤスアキ。勤続の影響で最早全盛期のピッチングは帰ってこないのかもしれませんが、森原がバテ、JBと伊勢が万全で帰ってこれるか不明瞭な現状、彼になんとかこのチーム状況を救ってもらいたい所です。
何より優勝する時の9回はなんだかんだ彼が抑えて欲しいんですよね。

#20 坂本裕哉 C

戦力外、あるいは放出が近づいている様な怪しい印象が付き纏っていた坂本
昨年も中継ぎとしても先発としても中途半端で、先発としてはイニングを作れないという、厳しい状況となっていました。
二軍で見ると球の質は他の投手よりワンランク上なのですが、一軍では打って変わって短所ばかり晒してしまうという二軍の帝王状態になってしまっていたのも難しい所でしたね。

春から入来再生工場で魔改造を受けると5月8日に一軍合流、当初は火消しとして焼け野原中継ぎ陣の希望の光になり5月後半からは、怪しくなってきたヤスアキや降格した伊勢に代わりセットアッパーも任される様になりました。
しかし疲労からか6月後半になると球の質が落ち、救援前最後のヤクルト戦では延長11回に一つもアウトを取れず降板し、劇的サヨナラ負けの戦犯となりました。

しかし素晴らしいのは入来再生工場だとしても、戦力外も見えていた状況からここまで復活を遂げたのは見事の一言に尽きます。三振を奪えるタイプである事からも強打者にも動じず、万全のセットアッパーとして君臨して見せたのも素晴らしいです。しかしエラーも絡んだとはいえ21日の神宮戦のようなピッチングを見せられるとこれ以上上のポジションは厳しく感じてしまいますし、メンタルの弱さを感じてしまいます。
後半戦、伊勢やJBが万全で帰ってこれるかも怪しい現状、また左腕不足の状況の中の貴重な左腕なので、後半戦もなんとかチームの助けになってくれると嬉しいです。

#24 吉野光樹 D

昨年は腰の疲労骨折で一年を棒に振る悔しいシーズンとなりました。
今年は二軍の先発ローテを回りながら、無難な成績でアピールを続けていた所、7月13日に初めての一軍登板のチャンスが回ってきました。
立ち上がりこそコントロールや球威の弱さから、危うい側面を晒しましたが最終的には5回2失点とプロ初登板としてはそこまで悪くないスタッツを残したと思います。
球数管理に苦しんでいた一方でしっかり三振は奪えていたので、中継ぎ等に配置転換してみても面白いのかなと思いました。

#26 濱口遥大 D

自滅系投手ハマちゃん
開幕先発ローテ入りするも、制球難で球数を要し試合を作れないピッチングが相次ぎ、4月25日に二軍降格。
その後2軍で7試合登板した後に6月14日の西武戦で一軍復帰。
一度ヤクルト戦でハジけるも、2軍行きを免れた7月15日の広島戦で今季初完封、初完投。

彼の特徴はお馴染み濱口ガチャと呼ばれる波の激しさ。
良い時はチェンジアップで三振を取りつつ完投ペースで試合を作り上げ、悪い時は四球を連発し、出してはいけない打者に四球を出し自滅する。
良い時の濱口は間違いなく元ドラ1に相応しい圧巻のピッチングを見せてくれますが、外れた時のリスクを考えると、あまりローテで回したくはない投手です。
しかし彼のような選手を使っていかないと回せない先発陣にも横浜が優勝できない理由が詰まっているのかもしれません。

#27 上茶谷大河 D

昨年は本人の希望である先発を外れ、ロングリリーパーとして、相手のチャンスを潰し、先発が躓いた時に尻拭きをする汚れ役としてチームの隠れた苦労人として本当に頑張ってくれました。
今永、バウアーの退団による先発不足問題で先発復帰の予想もあった中、今年も中継ぎとして開幕一軍を掴みましたが、開幕から球威の低下から、打たれてしまうシーンが目立ち4月29日に二軍降格となりました。
2軍で調整も、2軍登板もあまり上手くいかない中、焼け野原中継ぎ陣をなんとか支えるべく5月26日に一軍復帰。イニングイーターという汚れ役とも言える役割でもチームを支えるべく奮闘してくれましたが、6月8日のソフトバンク戦でライトゴロでの全力疾走で左足首を負傷しリハビリ組へ。
現在は2軍で登板も含めた調整中となっています。

昨年の負担のかかる使われ方や、登板数から考えると伊勢と同じく勤続でおかしくなっているような印象がある為、去年の良かった時のパフォーマンスを取り戻すのは難しいと思いますが、それでもチームではいないといけない役割をこなしてくれる投手なので、万全で帰ってきてくれればありがたい投手の1人です。

#34 松本凌人 D

ドラ2投手としてやってきた松本くん
開幕一軍入りを果たし、負けパで試されながらも一軍で実績を積んでいましたが、いつの間にか干され5月6日に二軍落ち。
その後は2軍で好投を続けるも、一年目ということもあり二軍で取り組むべき課題があったのか、合流は7月4日になりました、スタナイ三戦目では火消しで好投を見せアピールに成功するも13日の巨人戦で炎上、グリフィンにタイムリーを打たれたのがポイントになったのか、ヤスアキと入れ替わりで翌日に二軍降格となりました。
正直良くも悪くもこんなもんかなってピッチングですね。抑える時は抑えるし打たれる時は打たれる。まだ一年目ですしこれからに期待です。

#38 森唯斗 C

昨年意外な戦力外でホークスを放出された森唯斗
本人の先発願望と、横浜の先発不足がマッチし横浜にやってきました。
しかし蓋を開けてみればオープン戦では先発で不安なピッチングを披露し、チームも不足になったのは先発ではなく、中継ぎになったため火消しやロングリリーフを想定した中継ぎでの起用が目立ちました。
しかし4月29日、5月8日と2試合連続で失点を喫すると二軍降格が決定。
その後二軍で再び先発調整を受けると、6月7日に古巣との試合での登板が決定。しかし結果はかつての女房役の甲斐から被弾するなど3回途中被安打6の5失点と散々な結果に。正直な所データを持ってそうな古巣相手に一軍初先発を任せた首脳陣もアレだと思いますが全盛期の球威が戻ってこなさそうな所には戦力外になった理由を感じてしまいます。

抹消後は二軍で再び先発登板し好投し7月6日の阪神戦でリベンジの機会を与えられると、正確な投球で試合を作り6回途中自責点2とまずまずの結果を見せてくれました。
本人の先発願望とは別に現状のリリーフの状況だと火消しや、ロングリリーフの役割を担ってほしいですが、強そうなメンタルや、安定した制球など光る所はある選手なので首脳陣も上手く活用していって欲しい選手です。

#41 佐々木千隼 C

かつては横浜もドラ1で指名した過去もある元ドラ1佐々木千隼。
近年は苦戦が目立ち、今年ついに現ドラで放出し横浜が獲得しました。
彼の魅力はシンカーを中心とした振らせる球での奪三振能力。一方大学時代の登板過多の影響とも言われている、大学時代に比べてのストレートの威力低下はロッテでの彼のキャリアを苦しめる要因の一つにもなりました。

開幕を二軍で迎えるも、5月下旬までに二軍で防御率0点台と結果を残すと、三嶋、石川達也と入れ替わりで上茶と共に一軍合流。上茶も負傷によりすぐ戦線離脱したため負けパのロングリリーフや大差での登板が目立ち、ファンからも勝ちパの酷使が進む一方で待望視する声が出ていました。
その後も登板機会に恵まれないながらも実績を積んでいましたが、19日のヤクルト戦で、体調不良により降板したジャクソンに代わって、緊急登板。一死二三塁の場面を同点で抑え、まずまずで初回を降りるもその次の回で村上に本塁打を打たれ、勝ち越しを許してしまいました。
二日後の登板では二死一二塁での火消し登板で中村悠平を見逃し三振に取り、まずまずの結果で前半戦を終えました。

正直なここまでの感想は、奪三振能力の長さこそ目立つものの、球の軽さから強打者に当ててはいけないんだなという投手。
良くも悪くも光るものは有りながらも、どう言う理由で放出されたのかが見えてくる投手です。
去年の笠原よりはチャンスがあると思いますが、現在二軍にいる一軍戦力が帰ってきた際に居場所を示せるかはかなりしんどいですね。

#42 ジャクソン C

先発不足問題の解消に動くべくフロントが獲得した、一定の実績を持つメジャー投手
持ち味はなんといってもMAX160手前の球威の高いストレート、バウアー顔負けのナックルカーブに、三振の取れるチェンジアップ。ストレートが荒れ気味という欠点はありながらも米国では三振の40%を高めストレートで取っていたゴリゴリのパワーピッチャーです。

開幕からローテ入りし、開幕4戦目に京セラで初登板。6回1失点で勝ち投手になるも、そこからは荒れ気味の球による四球が膨れ上がり、その後の5試合含めた合計の防御率は6点台。
慣れないマツダのマウンドだった事もあるかもしれませんが、4月16日にはマツダで3回途中8失点、29日はバンテリンで4失点で降板と苦しい結果も目立ち、5月6日のヤクルト戦で5回88球6四球3失点で試合を下りた後は二軍調整となりました。二軍でもストライクゾーンへの適応から苦しい投球が目立ちましたが、昨年のバウアーの適応法を二軍首脳陣から学び、本人ともやり取りした結果が出たのか、22日の復帰試合では6回84球1失点も四球を1に抑え、ピッチングスタイルもストレートがより中心になり、荒れ気味だったチェンジアップの出力も落ちた状態で投げられるようになりました。
その後は、一軍復帰後の防御率は1点台と復調し、四球もかなり抑えられるようになりました。

まだ28歳と若い事もあり、アジャストも完璧ではないことから、まだまだポテンシャルを秘めた選手です。ピンチでのメンタルの弱さは少し、ウィークポイントですが、そこを考慮しても、オフに長期契約を結ぶ価値はある選手だと思います。外人先発が長期間にわたって成功するイメージがあまりない横浜ですがそれでもジャクソンは、長期契約という賭けに出ても文句は無い投手だと思います。

#45 森原康平 B

本来は複数抑えの中の1人であったはずなのに、抑えとして前半戦走り続けてくれた森原
焼け野原中継ぎ陣の中で数少ない、他球団でも勝ちパを担えそうな中継ぎであり、オフに徳山、坂本、虎大と言った今年の新戦力達を鍛え上げてくれるなど、チームへの貢献は計り知れません。

交流戦明けから疲労か、キレの低下により打たれてしまう場面が目立ち、防御率2点台真ん中という、正直抑えとしてはしんどいスタッツになってしまっていますが。楽天時代にも抑えで失敗してしまった経験があるなどの過去や、今の状況の中ではよくやってくれていると思います。
本来ならヤスアキが抑えにふさわしいと思いますし、彼には抑えも含めたセットアッパー的な立ち位置で回っていて欲しかっただけに今の状況は歯痒いです。

現状のキレの低下からも1年間抑えで回るのは厳しいと思いますが、それでも前半戦の彼のチームへの貢献は計り知れません。

#46 石川達也 D

放出されたタナケンさんの背番号を受け継ぎ、臨んだ今シーズン
昨年は8月頃から活躍が目立ち、最終的には防御率一点台と大躍進のシーズンになりました
今年も開幕を一軍で迎え、貴重な中継ぎ左腕として主に火消しのシチュエーションで躍動していましたが、坂本の合流も関係したのか5月頃から出場機会を減らすと交流戦前最後のカードの広島戦で2試合連続失点を喫してしまい、二軍降格となりました。
現状コンディション不良は抱えていないのですが、二軍でも昇格に値する結果を残せず、現状燻っている状況になります。
今年また一つ躍進が期待された選手なだけに、現状この位置に収まっているのはチームにとっても痛手な上に、本人からしても満足できない状況だと思います。
坂本がバテ気味の現状、早く一軍に帰ってきて欲しい選手です。

#48 京山将弥 C

昨年はプロ入り後初の一軍登板無しとなり、制球面で大きく苦しんだ為、戦力外あるいは放出候補とも一部で囁かれてしまっていた京山。
秋のキャンプから本来のフォームを取り戻すべく、入来コーチとトレーニングに取り組み、少しずつ本来の能力を取り戻し始めました。

5月の1度目の昇格では出番無しで10日間放置された挙句、二軍落ちという憂き目に遭いましたが、6月2日に再合流し、エスコンで自己最速155キロのストレートをマーク。その後徐々に首脳陣の信頼を勝ち取り、また以前から問題視されていた制球面も最低限の安定感を取り戻しており。時折りバラけてしまう事もありますが、今の中継ぎの状況なりによくやってくれています。
坂本がセットアッパーに収まると、代わって火消しの場面での登板が増え始め、また6月6日の登板に代表されるようにロングリリーフも投げ、今の中継ぎ陣で欠かせない投手となっています。

まだまだ粗削りな所もありますが、昨オフの状況からここまで復活させてくれた入来コーチには頭が上がりませんね。

今年1年間酸いも甘いも味わいながら、ここからまた羽ばたいていってほしいです。

#49 ウェンデルケン E

昨年は伊勢、入江、ヤスアキに代表されるように既存の中継ぎ陣が崩壊する中鉄壁のセットアッパーとして61試合に登板。秋に森原が離脱すると抑えまで投げてくれるという偉人っぷりを見せてくれました。

そんな鉄人ぶりから今季の活躍にも期待が集まりましたが、開幕から締まらないピッチングが散見されると、4月12日に右肘の炎症で離脱。
そこから交流戦前後での復帰が予想されるも実戦復帰の道は遠く球宴直前でのライブBP、救援終了前時点では二軍の試合内での登板調整となっておりテストの日々となっています。

昨年猛威を振るった、球威の高い150キロ台のフォーシームや三振率の高いチェンジアップを取り戻さないことには一軍での活躍も怪しく、また無理に急いで調整をさせてよいのかという所も難しいと思います。
今オフ契約が切れる事もあり他球団との争奪戦になる可能性もありますが、伊勢、上茶が彼以上に怪しそうなのを見ると、なんとかフロントには新契約へ向けて努力してもらいたいです。

#53 中川颯 C

オリックスを戦力外になった所を拾われたハマのサブマリン中川颯
開幕ローテーション入りを掴み4月4日に一軍初先発するも5回を投げきれず降板
その後はロングリリーフに配置転換され、4月10日には小園の尻拭きとして5回1失点をビハインドで投げる好投も見せ、再び先発に転換。4月30日の中日戦ではアクシデントにより7回は投げきれなかったものの実質7回自責点1の好投。
次回登板の阪神戦では3回9失点の大炎上を見せるも、なぜか負けが消え、5月18日の中日戦では6回2失点のピッチングに加えて、ジエンゴで2ランを打つバッティングなど何かと登板においても話題に事欠かない選手でした
6月1日の登板中にアクシデントで4回2失点で降板。右肩の炎症と診断され、現在ライブBP段階まで復帰しています。

高校時代通算26ホーマーを放った打撃は健在で、僅か11打数ながらも2割7分と高い打率を持っているのが特徴の一つです。
一つ気になる所を言うとアンダースローというとこからも、いかんせん出力の低さ、球の軽さが問題という所があり、そこは先発としてこれから組み立てていく上で一つ問題になると思います。
復帰後も先発に戻すのか、一時期のようなロングリリーフに戻すのかはなんともですが、復帰後の起用法も含めて注目でしょう。

#54  石田裕太郎 C

読売のドラ1西館と並び中央大学の投手二枚看板となっていた裕太郎
大学最終年の苦戦が響いたのかドラ5指名になりましたが間違いなく光る物を持っている投手です。
持ち味はポップ数の高いストレートと高い制球能力。
開幕は二軍で迎えたものの、8先発で防御率2点台と結果を残すと、6月9日のホークス戦でプロ初先発。5回1失点でホークス打線を封じ込め(かなり味方の好守備に助けられたが)プロ初勝利、続く16日の西武戦では一軍先発2試合目でマダックスを達成するサプライズを見せました。

その後も一定の結果を見せており球宴前の時点で一軍ローテに定着しています。
彼の課題は球威の低さと、スタミナの無さ。5回少しでバテてしまうのは先発としては少し課題ですし、球威の低さから痛打を浴びてしまうシーンも散見。

しかしドラフト5位の一年目ルーキーにそこまで求める事は酷であり。本当によくやってくれていると思います。
制球力の高さはピカイチであり、あとは球威の向上と一つ三振の取れる決め球が出来れば間違いなく大化けするはず。

#59 平良拳太郎 C

ベイスターズ右のエース候補平良
昨年はトミージョン明け一年目という事で、余裕を持ったローテーションで投げながら防御率3点台半ば。しかし光るものはありベイスターズ未来の右のエース候補の1人といった感じでした。

今年は昨年の東のような飛躍のシーズンとして期待され、開幕2戦目での初登板ではあわや完封の8回2/3を1失点という素晴らしい結果でシーズン初登板を飾り期待させましたが、右肩の違和感で戦線離脱。フォーム調整を行なった上で6月27日に一軍復帰すると、初戦こそ復帰1戦目という事で5回1失点とまずまずの結果で下り。7月4日のヤクルト戦では3月に叶えられなかった完封を成立させ、お立ち台に上がりました。

もう名前も口にしたくないあの人と引き換えに来た平良。スペ体質は懸念点ですがそこを乗り越えた暁には間違いなくエース級になれる素質があるので今後に期待です

(球宴明けの登板予定もヘルニアを発症し、再び戦線離脱してしまいました。
春先の方も違和感の影響で上半身から下半身主体のフォームに切り替えたらしいのでそこの影響もあるんですかね)

#62 ウィック D

開幕一軍入りするも失点が目立ち、4月10日に一軍登録抹消
2軍でも日本の野球へのアジャストに苦労し爆発してしまう所も散見されたものの入来改造工場で日本野球への適応工事を受け、5月31日に復帰し、アメリカでクローザーを任された経験を活かし延長での抑えとして登板し来日初セーブを記録しました。しかしその後のピッチングはカットボールを中心に痛打を許し土壇場で失点してしまう場面が目立ち活躍をし坂本と併用でセットアッパーのポジションに立っても失点してしまうなど苦しい場面が目立っています。
特に左打者への対応は一時期5割台まで上昇してしまうなど苦手が浮き彫りになってしまいました。
球宴終了直前は回跨ぎにも挑戦するなど苦しい中継ぎ事情からも活躍度とは別でかなり色々な仕事を任されている印象です。

彼の持ち球は150キロ前半のストレート、縦変化のカーブ、カットボール
縦変化のカーブが奪三振性が高く魅力的なのですが本人はストレートとカットがお気に入りのご様子。しかしカットが打たれ失点につながる場面が目立ってしまう為カーブをもっと決め球で使っていけばよりクオリティは向上すると思います。

現状厳しいシチュエーションが目立っていますが光る物がないわけではないので、なんとか良い方向にシーズン終了までに仕上げていけるか見守っていきたい投手です。

#64 中川虎大 C

育成一位でやってきた中川虎大、近年光る物はあるものの一軍定着ができず持続できないという難しい立ち位置にいました。

中継ぎ焼け野原状態を受けて4月26日に昇格すると周りの勝ちパターンが調子を落とすにつれて徐々に序列を上げ球宴直前にはセットアッパーを任される事もあるほどに立ち位置を上げてきました。

彼の武器はなんと言っても落ちるフォーク。切れ味鋭いフォークで三振を奪い150キロを優に超えるストレートで押していけるのが虎大の魅力です

一方近年苦しんでいた制球力の改善の為か今年の初夏頃からストレートの出力を落として制球重視になってきた印象です。しかし安定感は大切なのですがパワーで押していただけに甘い所に球が入ると痛打を打たれてしまうところが目立っています。
初めての一軍定着、勝ちパターン登板ともなるシーズンでもあり今年は日々自分の投球と向き合いながら少しずつ改善していく研鑽のシーズンとなるでしょう。
本人は抑え志望らしく、現在持っている武器を磨き上げていければ抑えの素質は有る球を投げられるようになると思いますが、その為にはクリアすべき課題もまだまだ有る投手と言えるでしょう。

#65 宮城滝太 D

ペナントでの一軍登板数が一度のみの上にその出番も負けパのイニングイーターだった為あまり語れることがありません。

2軍で先発調整をしていると言う話があったかと思いきや、中継ぎで一軍に上がりほぼ使われずまた降格という中々めんどくさい使われ方をされてしまっています。球宴直前にも一軍合流していたものの三嶋と異なりそもそも登録されないまま練習のみ参加の様な形での合流でした。

一つ歳上の先輩で境遇も似た虎大の背中を追って彼も一軍でバリバリ投げる姿が見てみたいですね。

#69 ケイ B

当初は中継ぎ起用も予想されていましたが蓋を開けてみれば先発起用
開幕当初こそ、ジャクソンと同じく日本のストライクゾーンへの適応から四球で苦しむシーンが目立ちましたが、徐々に適応し交流戦頃からは完全にポスト今永の位置にすっぽりハマる素晴らしい左腕投手になってくれました。

彼の持ち味は安定した制球と、チェンジアップ、外角に変化量の大きいスライダーで三振もしっかり取れる事が特徴です。一方立ち上がりを上手く作れない事が課題であり、そこを凌げればそこからはしっかりゲームを作っていける投手だと思います。

ポスト今永、バウアー問題をジャクソンと共に埋めてくれそうなケイ
後半の活躍次第では是非来年以降も共に戦ってほしい左腕ですね。

#92 堀岡隼人 D

昨年巨人を戦力外となった後に横浜と育成契約を結び開幕から二軍でまずまずの成績を残すと焼け野原中継ぎ陣を受けてディアスと共に支配下昇格を勝ち取り一軍合流しました。

しかし球威の無さや純粋な実力の違いからか、中々首脳陣の起用を勝ち取る事ができず、出場機会を得られないまま一軍と二軍を行ったり来たりする状態になっています。

正直中継ぎの状況を受けて支配下を勝ち取れたという感じで巨人時代も二軍ではある程度結果を残せていた事もあり、一軍で結果を残す為にはまだまだ基本的な事を積み重ねていかないとなと言う感じです。

#93 ディアス D

22年にトミージョンを受け今年が年齢的にも飛躍のシーズンになる事を期待されていたディアス
中継ぎの状況を受け、念願の支配下を勝ち取り一軍に合流しました

しかし堀岡と同様レベルの違いからか首脳陣の信頼を勝ち取ることはできず、中々登板の機会には恵まれませんでしたが、7月3日のヤクルト戦では村上、サンタナ、長岡を三者凡退に討ち取る好リリーフを見せアピールも、7月6日の土曜には甲子園で火消しのシチュエーションからで佐藤輝明に痛打を許してしまい結果的に試合の負けを決定づけてしまいました。

その後は7月13日に初の一軍合流となった吉野と入れ替わりで二軍降格し現在に至るまで二軍生活となっています。

彼の持ち味は尊敬するエスコバーのような、高身長の体躯から放たれる豪速のストレートとカーブ、チェンジアップ、スライダーといった多彩な変化球。
ピッチングにも気迫を感じて個人的にもお気に入りの投手の1人なのでこれからもっと成長して一軍の舞台で吼える場面が見てみたいです。

おわりに

いかがでしたか前半戦を振り返る
颯のように両方のサイドで投げた選手もいる為投手を一括りにして振り返って見ましたが、いかんせん量も多くなりかなり読むのに時間が掛かってしまうと思います。
また当初の目標は後半戦最初の試合前の投稿だったのですが、色々とやる事が詰まっていたため後半戦3カード目終了というなんとも言えないタイミングになってしまいました。

後半戦はスタートから負けに負け、結局去年より早い自力優勝消滅となってしまい、またここで特集し後半戦期待してた平良や徳山も負傷離脱してしまうなど野戦病院臭はどこまでも付き纏ってくるシーズンと言えるでしょう

当初は首脳陣編や後半の戦い方についても書こうと思っていたのですが今のチーム状況を見て、すっかりやる気を失ってしまった為今シーズンの戦い方についてはオフの冬にでもまったり書こうと思います。
最後に長い上に読みにくい文章だったと思いますが、もし読んでくれた方がいたならここまでお付き合いいただけた事に感謝しかありません。
本当にありがとうございました。


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