山田マチ

鼻で笑ってほしくて、みじかいお話を書いています。絵本「てのりにんじゃ」「もしもだるまに…

山田マチ

鼻で笑ってほしくて、みじかいお話を書いています。絵本「てのりにんじゃ」「もしもだるまにであったら」「どこどここけし」、児童書「山田県立山田小学校」シリーズ、など。

マガジン

  • 山田動物園

    山田県山田町の山田山にある「山田動物園」のおはなしです。100円のもありますが、オマケのおみくじなので、どれも全文読めますよ。

  • 山田レシピ

    思わずつくってみたくなる料理のレシピをまとめましたよ ♪

  • 山田百字文学

    百字ぴったりのおはなしです。100円のもありますが、オマケのおみくじなので、どれも全文100文字読めますよ。

最近の記事

キンダーメルヘン「やさいのとこや」のおはなしをかきました。

こんにちは。 フレーベル館が発行する、3〜5歳むけの絵本、キンダーメルヘン6月号におはなしをかきました。 「やさいのとこや」 絵は、かわむらふゆみさんが描いてくださいました。 やさい専門のとこやさんには、セットしてほしいというのがきたり、 ヒゲをそろえてほしいというのがきたり、 エステをしたいというのがきたりします。 おめかしして、みんなどこへいくのでしょうねぇ。 みかけたら、読んでみてくださいね。

    • 古代ローマ風呂からメルヘンはしご。

      そのころの私はたいそうくたびれておりました。 元気があればなんでもできるけれど、元気がないとなんにもできないし、ましてやメルヘンのことなぞ考えられず、心にメルヘンの灯火がなければ、メルヘンな物語がつくれるはずがありません。絵本作家のはしくれとして、これじゃあいけない。メルヘン脳になるために、まずとりもどすべきは健全な肉体です。 そうだ、ローマにいこう。 ローマの温泉で、身体を整えよう。 私は東京都小平市に向かいました。 なぜならそこにローマがあるからです。 重い体をひき

      • アリエッティとしろくまちゃんのおかげでメルヘンをとりもどす。

        衣食足りてメルヘンを知る、とはよく言ったもので、心に余裕がないとメルヘンのことも考えられなくなりますね。 現実世界の波にもまれ、呼吸すらも忘れる日々を送っておりました。荒波がさざなみになってきたころに、積み重なっていた冬服を洗濯し、春物のクラゲ柄のワンピースをずっぽりかぶり、炊飯器いっぱいに米をたき、小分けして冷凍し、炊飯器に残ったほかほかのごはんに納豆をかけて食べていたら、ふと思い出したのです。 あれ、私は何らかの修行中の身ではなかったっけ。 そうだ、メルヘンだ。 メルヘ

        • 新宿区の箱根山を登頂しメルヘンを祈願する。

          メルヘンを求めて新宿区にある戸山団地にやってきました。 目的地は、団地の商店街にある「サイフォンコーヒーの店・メルヘン」。 「メルヘン」でコーヒーとホットケーキをいただき、同じ商店街の「リビングセンターセキノ」で、探し求めていた麦茶ポットとダイエットスリッパを購入。 メルヘン欲も物欲もすっかり満たされましたが、せっかくなのでお散歩しましょう。そうしましょう。 団地の敷地と公道をわけるところに、こんなものがありました。 きのこ? くらげ? 不思議の国のアリスにこんなのが

        キンダーメルヘン「やさいのとこや」のおはなしをかきました。

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        • 山田動物園
          7本
        • 山田レシピ
          12本
        • 山田百字文学
          7本

        記事

          戸山団地の喫茶メルヘン。

          なにかとあわただしい現実的な日々がつづき、気づくとメルヘンの心を失いかけている山田。自分が絵本作家だということを忘れぬためにも、自発的、積極的にメルヘンを注入せねばなりません。 都内を調査したところ、新宿と早稲田のあいだに発見しました。 「サイフォンコーヒーの店 メルヘン」 コーヒー飲みにいこっと。 巨大団地がにょきにょきとそびえたつ谷の底のようなところに、その店はありました。 店内は昭和のままの、ほっとくつろげるウッディーな喫茶店。 フラスコで博士が実験してるみたい

          戸山団地の喫茶メルヘン。

          本がでました 『 おにのしょうがっこう 』

          新しい本がでました。 やったー! 『おにのしょうがっこう』です。 小学校低学年むけ。あかね書房さんより出版されました。 文章は、わたくし山田マチ。 絵は、岡本よしろうさん。 岡本さんとご一緒するのは、鹿の歯科のおはなし『しかしか』につづき2作目となります。 かわいい鬼のこどもたちや、鬼たちがはたらく地獄を、おもしろおそろしく描いてくださいました。やったー! ふたごの鬼、赤鬼のベニーと青鬼のルリーが、小学校に入学します。 地獄に落ちてくる人間の名前を間違えると

          本がでました 『 おにのしょうがっこう 』

          蟹洗温泉はメルヘンかと思ったら。

          「メルヘン屋」をハシゴしたことで、いわき市に来た目的は果たされました。 せっかく来たからもうちょっとどこかに行きたいな、と地図をひろげてみると、気になる地名を発見。 「蟹洗温泉」ですって。 蟹を洗うの? 蟹が洗うの? なにを? メルヘンの香りがします。 よし、北上だ! 海を眺めながら海岸沿いを走ります。 途中に灯台があったので、寄ってみました。 車を止めると、かすかに歌声が聴こえます。なんだろう。 そこには、美空ひばりさんの記念碑があり、おばさまおじさまがわらわらと集ってい

          蟹洗温泉はメルヘンかと思ったら。

          プリンセスのほうのメルヘン。

          不足しているメルヘンを補うため、福島県いわき市に向かった、絵本作家の山田。 なぜならいわき市に「メルヘン屋」というお店が点在していると聞いたのです。 その名が掲げられた2つの店舗にいったものの、売っていたのはメルヘンはなく、大量の婦人服や日用品でした。 メルヘンが購入できなかった悲しみを、いわき湯本温泉で癒し、ぐっすり眠って朝を迎えました。 今日も「メルヘン屋」に行く予定です。 でも昨日までの「メルヘン屋」とはちがいますよ。 店の名は、 「princessメルヘン屋」

          プリンセスのほうのメルヘン。

          いわき湯本温泉で満腹になりながらのメルヘン。

          「メルヘン屋」という店があると聞きつけ、福島県いわき市にやってきました。 しかしそこで売っていたのは、メルヘンではなく、大量の婦人服や日用品。 メルヘンの神様は微笑んでくださらなかったものの、その後たずねた温泉神社に手を合わせると、温泉の神様のはからいによって、すばらしい温泉にめぐり合うことができました。 温泉宿の名は、住乃江さん。 加水なし、加温なし、源泉100%、かけ流し。 こぶりだけれど、細やかな気配りのされた、清潔で快適な温泉。 体がほかほかになったところで、お次は

          いわき湯本温泉で満腹になりながらのメルヘン。

          メルヘンの神様と温泉の神様。

          福島県いわき市にきております。 絵本作家なのに不足しているメルヘンを、「メルヘン屋」で手に入れるためです。 しかし「メルヘン屋」にあったものは、婦人服、肌着、日用品……。 メルヘンの神様はそう簡単にはメルヘンを与えてくれませんでした。 これも修行。 メルヘン屋で手に入れた、わずかばかりのメルヘンをポケットにしのばせ、旅はつづきます。 とってもカオスな「メルヘン屋 」を出たのち、次に向かったのは「メルヘン屋 湯本店」。 先ほどの店舗に比べると、コンパクトで、すっきり整然として

          メルヘンの神様と温泉の神様。

          福島県いわき市に点在するメルヘン。

          自分が書いたもののなかで、もっとも古い記憶にある文章。 それは小学校のときに書いた作文「お米とわたし」です。 実家は、家族親戚が食べられるくらいの田んぼを持っていて、田植えや稲刈りは、親族総出の手作業で行っていました。 その体験を記した作文はコンクールで入賞し、市のお祭りで表彰されたのでした。 「お米とわたし」。 リアルな米づくりの実体験をレポートしていた幼き山田の夢は、近所のスーパーのパートリーダーとして働きながら、地域役員になって市の祭りを盛り上げるおばさんになることでし

          福島県いわき市に点在するメルヘン。

          「道の駅ららん藤岡」にメルヘンなプラザがありました。

          メルヘンを追い求めて群馬を訪れた山田。 群馬にきてから、野生のだるまに遭遇したり、キツネにそそのかされたり、モーモー運送のウシさんに救われたりしてきましたが、最大の目的地は「メルヘンプラザ」です。 メルヘンプラザは、『道の駅ららん藤岡』のなかにあります。 ららん藤岡は、上信越自動車道藤岡ICに隣接する、高速からも一般道からもいける道の駅。 地面から水がピューッと噴き出る広場を、レストランやショップがぐるりとかこんでいます。 真っ赤な「地獄ラーメン」の看板のむこうに、観覧車が

          「道の駅ららん藤岡」にメルヘンなプラザがありました。

          メルヘン・イン・ドライブイン七輿

          現実にまみれるうちにメルヘンメモリーが少なくなってきた山田は、メルヘンを補充するため、群馬県の「道の駅ららん藤岡」にある「メルヘンプラザ」を目指します。 と、そのまえに、以前から気になっていた「ドライブイン七輿」が近くにあるというので、寄ることにしました。 七輿は、ななこし、と読みます。 群馬に2000基もある古墳のひとつ、七輿山古墳の近くにあります。 「ドライブイン七輿」は、昭和レトロな自販機が並ぶ、知る人ぞ知るディープスポット。 昭和とかレトロとかディープとかは、勝手

          メルヘン・イン・ドライブイン七輿

          高崎駅近辺のメルヘン。

          不足しがちなメルヘンを補給するために、群馬県藤岡市にある「メルヘンプラザ」を目指す、絵本作家の山田。 その前に、群馬の玄関口と言われる高崎駅に泊まることにしました。 宿泊したのは、その近辺ではおそらくもっとも古いであろう西洋ホテル。 入口で出迎える君は一体誰なんだい。 右手のその穴には、何を入れてほしいんだい。 部屋の鍵はカードではなく、いわゆるふつうの鍵に、20cmもあろうかというアクリルの角棒がぶらさがっています。 フロントのおじさまが「なにもかも古くてすいません」

          高崎駅近辺のメルヘン。

          スズラン百貨店はメルヘンですよね。

          脳内のメルヘンレベルが急速に落ちつつある自分に喝を入れるべく、メルヘンを求めて群馬に向かい、まずは絵本作家としての原点とも言える「だるま」にご挨拶した山田。 目指すは「メルヘンプラザ」のある『 道の駅ららん藤岡 』。 なのですが、その前に、近くの大きな街、高崎駅に泊まることにしました。 せっかくだから、ぷらぷらしたいし、食べたいし、呑みたいし。 高崎駅周辺の地図を見てみると、「スズラン百貨店」というデパートがあるようです。 まぁ、なんとメルヘンなお名前でしょうか。 あらま

          スズラン百貨店はメルヘンですよね。

          メルヘンの原点、それは、だるま。

          絵本作家のはしくれだというのにメルヘンを失いつつある自分にムチ打つため、まずは強制的にメルヘンを注入しようと考えました。 調べていくうちに、群馬にメルヘンがあることが発覚。 『 道の駅ららん藤岡 』に、「グルメプラザ」「アグリプラザ」とならび、「メルヘンプラザ」なるものがあるのです。 メルヘンなプラザ。 メルヘンにあやかれるかもしれない。 よし。いこっと。 せっかくだから、近隣の街をぷらぷらしようかな。 近くにある大きな街は、ええと、高崎か。 ん? 高崎?

          メルヘンの原点、それは、だるま。