見出し画像

“北陸の最果て”には何がある? まだまだ未発掘な「リアス式海岸」を巡る旅【福井県高浜町を発掘!】

今回の発掘現場は、福井県、そして北陸地方の最西端である高浜町です!

嶺南(福井県南部)は若狭湾に面していて、その海岸線は岬と湾が入り組んだ典型的なリアス式海岸になっているので、同じ海や夕陽であっても、見る場所によって全く違った表情が楽しめるという特徴があるのですが、
高浜町の海岸沿いはその特徴がかなり顕著。

そこで今回は、高浜町の海岸線を走ってみました。
海岸沿いをず~っと行けば、道中で自分だけのお気に入りの場所がきっと見つかるはず!
まだまだ未発掘な「リアス式海岸」を巡る旅に出発です!

魚と食の複合型マーケット施設【UMIKARA】

実はこのWAKASA発掘調査隊、過去の記事を見てもらえると分かるのですが、どちらかと言えば山方面の発掘調査が多いです。
(いつも道なき道を行くことになる私たち…(笑))
嶺南の人にとって海は馴染みがあり過ぎて、まだ見ぬ魅力を求めると山に目が行ってしまうのかもしれません。

でも今日は天気もいいし、海を眺めながらコーヒーでも飲みたい!
ってことで、今日のスタートは海から!

うみから!
UMIKARA⁉

そう。やってきたのは2021年7月にオープンしたばかりの魚と食の複合型マーケット施設『UMIKARA』!
漁港に隣接する施設なのですが、このロゴマークを見てもらったら分かる通り、漁港の荒々しいイメージはなく、めっちゃおしゃれな雰囲気なんです!2021年にはグッドデザイン賞を受賞しているんだとか。

“海の6次産業施設”と銘打っているのですが、それにしてもリーフレットやホームページなど、デザインがおしゃれ過ぎませんか?

施設内には、水槽で泳ぐ魚が直接買えて調理もしてもらえる食品スーパーや、町内産の魚や食材を使ったメニューが味わえる食堂、海が一望できるオープンテラスなどがあります。

まずは発掘調査に備えて英気を養おう!ってことで、オープンテラスでコーヒーを飲むことに。
毎回、出発前のちょっとした雑談から、発掘のテーマが決まっていったりするんですよね。

ということで、早速今回のサポートメンバー、山本幸作さん(高浜町地域おこし協力隊)に、いつものようにまちのおすすめを聞いてみ…

若新プロデューサー「高浜町で一番美味しいお店ってどこなんですか?」(直球(笑))

山本さん「そうですね…観光に関わっている自分が町のスポットに順位を付けるのはちょっと…。角が立つので一番とかは言えないんです…」

そ、そうですよね!
配慮というか、忖度というか…。

気を取り直して、今度はUMIKARAスタッフの方に、順位は関係なくおすすめを聞いてみることに!

UMIKARA次長・まきさん「おすすめねぇ…。難しいな…。上瀬うわせ音海おとみに行くまでの道は景色がきれいやね~」

地図を見ただけですごい景色が見られそうな予感がバンバンしてきます!
景色なら角も立たないし!(笑)

そして、上瀬うわせは福井県、そして北陸地方の一番端っこ!(隣は京都府!)
まさに北陸の最果て、ともいえる場所かもしれません。
ということで、とりあえず上瀬うわせに向かって車を走らせてみることに。

UMIKARA
福井県⼤飯郡⾼浜町塩⼟5-1
https://umikara.co.jp/

オブジェから垣間見える地域性【五色山公園展望台・匠の美術館】

勢いで出発してしまったはいいものの、道中、とくに目立ったスポットがなく…。
このまま京都まで行っちゃうんじゃ⁉と心配になってきたところで、『五色山公園』という公園の看板を発見!

公園と呼ぶにはかなり広さがありそうな場所ですが、それもそのはず!
敷地面積は約30万㎡を誇る自然公園なんです!
(東京ドーム6.4個分!!!)

山本さんいわく、海が望める所があるとのことなので立ち寄ってみることに!

この公園は高台にあるので、きれいな景色が見られそう!
天気もいいし、期待大!

さて、眺望はいかに…!

お、おぉ~…。
(もう少し草木が整備されていればもっと綺麗なはず!)

たしかに、リアス式海岸の形状が見渡せて、若狭湾を感じることができます!
山と海が同時に楽しめる憩いの場所といったところでしょうか。
なかなかの景色です!

せっかくなので公園内を少し散策してみます。

ん⁉

な…なんだこれ⁉

どうやらこの公園、景色もさることながら、芸術を楽しめる公園でもあるようです。

近くに美術館もあるようなので、こっちにも足を運んでみます!

しばらく歩くと美術館に到着!
この美術館も海を望める場所にあります。
そして、オブジェもたくさん並んでいました。

キラン!

キュン♡

クルッ!

チラッ!

フンッ!

と、遊んでいると大川隊員が何やら発見したようです。

「この台座は、関西電力(株)高浜発電所1号機蒸気発生取替工事に伴い切り出した、格納容器外部コンクリート壁の一部を再利用したものです」

なんと!
オブジェの台座部分に原発の施設のコンクリート壁を使っているみたいです。

嶺南には15基の原子炉があり、嶺南を語るうえで切っても切り離せないのが原子力発電所。
こんなところでも町と原発との関わりを見ることができました。

実はここ『匠の美術館』では、有名な美術家の作品が展示されているほか、国際的な芸術家の講演会なども開催されているそうなんですが、お客さんはそこまで多くないんだとか。

「ハード面では立派な施設ができているのに人が来ていないってことは、ソフト面が充実してないってことなのかな。活かしきれていないハードをいかにソフト面でカバーするかが大切だよね。WAKASA発掘調査隊も、そういう部分に貢献できるような成果が出せたらいいよね!」

さっきまでのおふざけタイムからの振れ幅が大きいですが、ふらっと立ち寄った場所で、ひょんなことから地域性について思いを馳せることになったのでした。

五色山公園・匠の美術館
福井県大飯郡高浜町山中64-3-1
http://www.goshikiyama.com/

道中の絶景を楽しみながら北陸の最果てへ!【上瀬うわせ音海おとみ

そんなこんなで寄り道しながら西を目指す発掘調査隊一行。

道中の景色が本当に綺麗だったので、立ち止まっては写真を撮り、また進んでは写真を撮り、の繰り返しで、
車で走っているだけで絶景ツアーをしている気分でした。

日引ひびきの棚田

日引ひびきの棚田のような有名観光スポットもありましたが、多くのスポットは未発掘の、名もなき絶景であり、
高浜にはまだまだたくさんの魅力が眠っているんだろうな~と感じました。

途中でドローンを飛ばしてみたりなんかして…。

海岸沿い

本当に絶景ですよね!
こんな風に、どこもかしこも絶景ばかりで感動しきりで、上瀬うわせが目的地であるのをたびたび忘れてしまうくらいでした(笑)

でも、ちゃ~んと行ってきましたよ!

上瀬うわせ集落!
ここには20世帯、100名ほどが住んでいるそう。

実は今回のサポートメンバーである山本さんは県外からの移住者なんですが、おじいさんはもともと上瀬うわせの方!
家族でおじいさんのルーツである上瀬うわせに戻ってきたんだとか。

山本さん自身は今はまちなかに住んでいるそうですが、将来的に、上瀬うわせで古民家カフェをされるつもりなんだそう。
福井最西端の古民家カフェ⁉
オープンしたら行ってみたいです!

そして、ちょうど上瀬うわせの対岸にあるのが音海おとみです。

「対岸の音海おとみに行けば、上瀬うわせの端っこがどうなっているのか見渡せるんじゃない?」
ってことで、湾をなめるようにぐるっと車で20分。

音海おとみ側に到着です。

お~!!あれが北陸の最果て!!

と、若新プロデューサーが何かを発見!

若新P「上瀬うわせの半島の先っぽ、なんか島みたいなのない?」

ホントだ!ちょっと何かが海から突き出しているように見えます!

一同「あそこ行ってみたい!!!」

山本さん「行ってみますか?」

え⁉行けるの⁉

一般の方向けの船が出ているとかではないのですが、なんと山本さんとお知り合いの方のご厚意で、後日、特別に船を出していただけるかもしれないとのこと。

それは行くしかないですよね!

ただ、季節も季節ですし、天候によっては船が出せないこともあるみたい。
どんな発掘になるのか私たちも未知数ですが、次回の記事に続きます!

リアス式海岸を走ってみたら、未発掘の絶景に出会った!

今回は、北陸の最果て・上瀬うわせを目指して車で海沿いを走りました。
道中、五色山公園展望台や匠の美術館、日引ひびきの棚田のほか、手つかずの自然の中にある名もなき絶景スポットをいくつも発見しました。
今回は行きませんでしたが、高浜町の海岸沿いには『明鏡洞めいきょうどう』という名勝もあるんです。

高浜町に来る観光客の目的を調べてみると、ほとんどの人が「自然」「スポーツ・レクリエーション」目的。

高浜町には海水浴場が8か所もあって、SUPやシーカヤックといったマリンスポーツ体験もできるんです。
今回訪ねた音海おとみは穴場ダイビングスポットとしても人気なんだとか!
さらに、リアス式海岸には魚が寄りつきやすいため、町内には釣りスポットも数多く存在する、知る人ぞ知る海釣りのメッカでもあるそう。

知っている人はちゃ~んと知っている海のまち(もちろん山もあります!)ってことなんですね!

この記事で初めて知った!という方は、高浜町の海沿いで、自分だけの絶景スポットや夢中になれるレジャースポットを見つけてみては?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?