SEOコンサルにマウント取られたけど結果感謝した話
先日ある営業電話がかかってきた。
「御社の売上増加のためにSEO対策しませんか?」
と言うものだった。
このnoteは新規顧客には困っていないのでさっさと電話を切りたいけれどなんだか話してしまった結果コーナーに追い込まれボコボコにされていく僕と、マウントを取る営業さんの戦い、そして怒り、最後には感謝に変わるまでの軌跡を描いたものだ。
1章 戦いの序章〜断りたい僕とマウントをとる営業さん〜
「新規顧客をホームページで獲得しませんか?」
と言う営業さんに対して僕は「うちは新規顧客困ってないので大丈夫です」と答えた。
自慢ではないが弊社はB2Bのビジネスではあるが年間1000件近く新規のお仕事の問い合わせが来る。
もちろん全てお受けするわけではないし、情報を知りたい。と言うだけの内容もあるがそれなりに成約することもあり新規顧客にはありがたいことに困っていなかった。
また弊社では新規事業を色々と立ち上げていてB2BだけではなくB2Cへの展開を始めている。
だから今更新規顧客を開拓すると言うよりも今あるお客様、そしてうちのことを知ってくれていてお問い合わせいただける方々を大切にしていきたいと言う思いもあった。
そんな思いで「大丈夫です」とお答えしたのだ、
すると営業さんはこう話してきた「B2Cへ展開もされてますよね?GoogleやYahoo検索一番上に出てきますか?」
僕「いえ、出てきてないです」
営業さん「一回○○で調べてもらえますか?そのサイトはうちがコンサルしていて実際に一番上に出てきますよね?」
僕「本当ですね、でも今は僕たちは別のマーケティング戦略で商品を売っていますので」
営業さん「B2BとB2Cでは全く売れ方も違うのでGoogleで一番上に出てないと売れませんよ」
僕「そうですか、でも今はまだ必要ないので」
ここまで断っているのにまだ引き下がる営業さん、営業ノルマがきついのかそもそもマーケティングやSEOのコンサルなら営業電話は必要ないではないか。と思いつつそれを言っても意味がない、僕はさっさと電話を切りたい。
すぐにでも次のミーティングに移りたい。そう思っていた。
営業さん「御社がやってるマーケティングってどんなことですか?」
僕「コンテンツマーケです」
早く電話を切りたいのに「コンテンツマーケです」と言った僕が馬鹿だった。
ここから僕は営業さんにコーナーに追い込まれてボコボコにされることになる。
2章 コンテンツマーケとは〜無知な僕とマウントをとる営業さん〜
コンテンツマーケティングとは
ブログなどで読者にとって価値あるコンテンツの制作・発信をとおして見込み顧客のニーズを育成、購買を経て、最終的にはファンとして定着させることをめざす一連のマーケティング手法である
弊社ではホームページでの発信はもちろんなのだが、B2Bだけではなく様々な事業に展開する想定をしているので会社が発信する一定のコンテンツというよりも経営や業界全体など通してコンテンツを発信する必要がある。
そのために仕事のことだけを調べた人だけではなく広く一般に知ってもらうことが必要なのだ。
だからTwitterはもとより、note、YouTubeなどを活用しながら広く弊社(僕)のことを知っていただき最終的に「何をやっても支援してもらえる」という総合的な「コンテンツマーケ」を行う必要があると考えている。
ただ単にこの商品を売りたい。というわけではないのだ。
そんな背景はあるものの僕はこの営業さんに「コンテンツマーケです」と言ってしまった。
その言葉に営業さんの声が1段階高くなる
「コンテンツマーケですか?じゃあなんと検索すれば御社は一番に出てきますか?」
僕「いや、あの、1番に出てこないかもしれないです」
営業さん「ですよね?じゃあコンテンツマーケをできてませんよね?」
僕「でもあの、、twitterを通じてお仕事も、、、」
営業さん「でもTwitterのフォロワーさんからずっと仕事もらえるわけじゃないですよね?」
僕「でもtwitterのユーザーさんから口コミも。。。」
営業さん「口コミがあってもgoogleで一番に出てきませんよね?」
そう、
僕は「Google検索で1番に出てこないマウント」と取られた。
辛かった、
悲しかった、
googleに1番に出てこないだけで自分の今までを否定された気持ちになった。
Google検索で一番上に上がることはもちろん素晴らしいことだ、
しかしすでに売上が別の方法で(ブルーオーシャンで)立っているのに何を否定されることがあるだろう?
この後営業さんは5分くらいの間に5回くらい「Googleで一番じゃない」と言って僕は無理やり電話を切った。
非常に稀有な体験だった。
僕は呆然としていた。
3章 マウントを取る営業さんへの怒り
時間が経つにつれて怒りが沸々と湧き上がってきた。
そもそもマーケティングの本質とは伝わるべき適切な価値を適切な方法で知ってもらいたい人にお知ってもらうための戦略だと思っている。
だからすでにたくさんのお客様が僕たちの服作りのことを知っていただき、
どんな商品を出しても「ヴァレイがやってるからいいはずだ」と言って購入していただけるのだからマーケティングとしては成功しているはずだ、
低予算ではあるものの適切なマーケティングを行っている、
なんならその方法に関してgoogle JAPANから単独取材も受けたくらいだ。
Googleの一番上に出てこないのがなんだというのだ、
口コミが最強のマーケティングだし、そもそも僕はマーケティングよりもブランディングに力を入れるべきだと考えている。
そんな怒りもあってこんなツイートもした。(してしまった)
何より腹が立ったのは深く弊社のことを知っていただいて、
心の底から好きでいてくれるお客様たちだ、僕たちはそんなお客様に支えられていてそのお客様からの口コミや紹介でお仕事を拡大させていただいているのだ、
だからその気持ちを踏みにじられたと感じたのだ。
私たちは毎年1.5倍くらいずつ成長している。
そうやって何倍!というインパクトはないにしても着実に口伝いに広がってきたのは弊社なのだ、
それが全て正しいと思っているわけではない、しかし少なくとも電話で少し話した営業さんに「御社のやり方は間違えている」と言われると腹が立った。
なんなんだよコンテンツマーケって。
4章 気づき〜マウントを取る営業さんへの感謝〜
そこから1日が経った、
僕は相変わらずプリプリしていた。
プリプリしすぎてあったこともない営業さんの顔を想像したりして、
「きっとこんな顔でシャツのボタンは上から2つ開けてるんだろう、別にいいけど」
なんて思っていた、
しかしふと考えてみた。
「僕は本当に適正なマーケティングができているだろうか?」
自分がやってきたことが全て間違えているとは思わない、しかし100点だっただろうか?
「できていない」
と他人に言われて図星だったから怒っていたのではないだろうか?
お客様や市場に僕たちの価値は適切に発信できていたのだろうか?
まだまだやれることはあるんじゃないだろうか?
僕たちの夢をもっと現実に近づけるために、怒りではなく学びが必要なのではないだろうか?
そう思った。
そして思い返してみると僕はこうしてnoteを書いてはいるけれど自社のページに商品の紹介を繰り返し書いたことがないことに気づいた、
Googleのアルゴリズムで1番に表示させるためではなく、純粋にお客様にもっと自社の商品を知っていただくために記事を書いていたか?
と考えることができた。
その瞬間にマウントを取る営業さんに対しての怒りは消えていて、
むしろ感謝の気持ちが湧いてきた。
「マウントを取る営業さん」が「カモメの水兵さん」くらいに感じてきた。
(これは無視してください)
僕がやるべきことは今までやってきた自分を誇ることではない、
常に学び、存在しない100点を模索し実行し続けることだと思ったのだ。
だからすぐに記事を書くことにした。
医療用ガウンがネイルサロンの皆さんに使っていただいている情報を書いた、
そのために動画も撮ってyoutubeにもアップした、自ら商品を体験してみた。
そしてそのレビューを書いたのだ。
動画を撮ろう。と決めて撮影して編集してアップするまで2時間ほど、
記事をアップするのも一瞬だった。
今までやってこなかった新しい手法や思考がうまれ、一瞬で実行することができたのだ。
それはやはり外でもない「マウントを取る営業さん」のおかげだった。
人はやっぱり自分のやってきたことを否定されると怒りが湧いてくる。
しかしその怒りをそのまま終わらせてしまうとそれはマイナスの感情で終わってしまう。
それをいかに成長に変えていけるか。
人の成長はここに尽きるのではないかと思う。
ありがとう、マウントを取る営業さん。
おかげで僕は少し強くなりました。
だけど他ではマウントを取らないであげてね、
そして弊社ではコンサルは今のところ必要なさそうです。
でもありがとうございました。
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