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仕事しやすいビジネスパートナーの特徴

キャスティングや企画の仕事をしていると、どうしても曖昧な要件の中で人や業者を手配しなければならない場面があります。

こちらとしては最大限の情報は出したいけど、親切心をこじらせて、憶測で語ってしまうと事故ったりします。

そんな中、僕が必ず頼りにするパートナーの皆さんには、ある特徴があることに気づきました。

アーティスト、クリエイター、マネジメント会社、プロダクション、制作会社、マーケティング会社など。

音楽の現場だけでなく、イベントや人材を扱う仕事をしてきた中で共通している特徴を書いてみます。

いやしかし本当にいつも頼りになる皆さんのおかげで成り立ってるなーと実感。

ありがとうございます。


①決断が早い

noteのエッセイマガジン「人生を変えた出会い」でも書いた話ですが、こちらの相談事に対して、彼らはまずYESと言います。

さすがに、こういったいくつかの条件はありますけど。

・こちらとの関係性がある=見当違いな相談じゃないよね?という暗黙の了解がある
・お互いが裁量権、決裁権を持っている
・お互いにメリットになる話をする
・お金の話もストレートにできる
・はじめましてでも下調べが的確&話が通じる

つまり関係性ですね。

これさえあれば、相手のために頑張ろうという気になるはずなので、とりあえずYESと言うのです。


②売上・コスト・投資のバランス感覚がある

仕事をする上では最も大切なのがこのバランス感覚かもしれません。

大前提として、お互いのWin-Winを意識します。

もし自分にできないことがあっても、自分の繋がりをフル活用して実現させようとしてくれます。

繋がり先の売上にもなるかもしれないし、そうでなくても、ビジネスのやり取りをする機会が増えれば、多方面に信頼を育むことにもなります。

結果的に、後々になってコストを回収したり売上を立てることができる「投資」のような意味合いもあります。

やってる当人はそういう打算はないと思いますが、結果的にそうなっていることが多いです。


③1投げれば3〜5汲み取れる

これはもう亭主関白みたいなものなんですけど…笑。

冒頭のとおり、何か依頼する時は当然こちらも今ある情報は全てお出しします。できるだけ丁寧に。

幅広い仕事に慣れている人は、それだけで察してレスをくれて、必要最低限の準備に取り掛かってくれます。

一方、経験が少なかったり、決まったやり取りに慣れすぎている人だと、定型の条件が満たされていないと不安になり、「これじゃあ判断できないよ」というリアクションが多い。
僕らの業界あるあるですが「詳細ください」ってやつですね。

特にイベントなんかだと、初期にある情報は、スケジュール・報酬の打診、企画主旨の説明くらい。

これで判断してもらわなきゃいけないこちらも、出す情報には気をつかいます。それで判断できない場合は、必要な情報をヒアリングします。
中には、楽屋の設備とか弁当の有無とか、この段階で指定されることもあります。

契約ごとなので、後でゴタゴタするよりはじめに提示してもらえると助かりますが、おさえるべきポイントがあまりに多すぎると、こちらも「そこまでして依頼しなくても・・・他の人に頼もう」となってしまいます。

あくまでも、契約や業務上の重要な取り決めは握りつつ、それ以外は積極的に提供し合える相手だと成果も最大化できると感じます。


④ホスピタリティが高い

と書くと堅苦しいですが、要するに人をハッピーにすることが好きということ。

サービス精神とも言ってもいいかもしれません。

手土産、土産話、知り合いの紹介、お仕事の依頼などなど。

メールの文面ひとつでも前のめり感があるし、提案もしてくれるし、感謝の言葉に至ってはこちらが申し訳なくなるくらい丁寧。

グループチャットやLINEでも、オール宛だとどんなに親切な言葉遣いでも「誰か拾ってね」のスタンスになってしまうのに対し、個別に自分の言葉で、自分とその相手との関係性ありきで相談する。

とにかく丁寧なんだけど、自分の丁寧さを押し付けるわけではなく、人によっては箇条書き、人によっては「いまひま?」くらいのフランクさで、など使い分けて接するんです。

面倒だけど、実はこれが一番早く問題解決できる。
効率的だと分かっているから、迷いなくその労力を割けるんですね。

考えてみれば、人に何かを頼んだり一緒にやるんだから、心を動かすことにエネルギーを割くのは当たり前かもしれません。

こういう人とは本業以外でもご一緒したいので、いろんな場面で名前があがることが多いです。


⑤承認欲求はとっくに満たしてる

「〇〇と繋がってる」「〇〇円いくら動かせる」
みたいに、自分の力を誇示したりマウントを取ろうとしてきたりしません。

表向きはブランディングのために尖った発信をしている人でも、実際は腰が低く、相手を立てることに長けていることが多いです。

おもてなしで良いお店を手配してくれることはあっても、コネや財力をひけらかすようなことはしません。

自分の承認欲求はとうに満たしているということですね。


⑥所有にこだわらない

ミニマリストまでいかないまでも、人も物も所有することにこだわらない人が多いです。

必要な時に必要なだけ能力や役割をシェアする仕組みを持っているので、固定費を下げつつ仕事の効率も上げることができます。

自分のウデで稼ぐ人ほど、一般的に何となく持っておいた方がいいとされるものにも、しっかり費用対効果を求めます。

自分の幸福度や仕事の成果に影響のないものの所有は意味がないのです。


⑦モチベーションにムラがない

いつ相談しても、同じモードで対応してくれます。

優先順位や熱量にも差がないので、いつでもストレスなく話を進めることができます。

たまに「あれ?こないだのノリと何か違うけど、嫌われちゃったかな?」と不安になる相手もいます。

仕事ぶりを見ると比例しているように感じますね。


⑧裁量権を持っている

個人的には、個人事業主やフリーランス、ひとり社長との仕事がやり易いんですが、それは単純に決裁や裁量がスムーズだから。

もちろん大手でも社長さん、役員クラス、部署長の方とやり取りすればスムーズです。

僕は周りの人材と一緒にプロジェクトを成立させる仕事をしているので、「仕事を振る」とか「仕事を与えてやってる」なんて気持ちはサラサラないです。

しっかりリスペクトして、納得いただいて、本人のキャリアにもうまみのある形でお願いしたい。そこを丁寧にやりたいんです。

そのためにも、案件の成約の段階のスピード感を重視してもらえると嬉しいのです。


⑨乗っかる才能がある

起業してから日々実感していますが、日本人は手を取り合ったり、伸ばし合うことが本当に下手です。

例えば同じ「アーティストのキャリアを支援する」というビジョンのもと運営している会社なんて沢山あるのに、「あっちとウチとでは方針が違うから」と言って、なぜかライバル視してしまう。

共通点があって、一部異なっているなら、お互いにとって市場拡大のチャンスなんです。

なぜ横でしっかり繋がらない?
なぜ小さいシマを守りたがる?

そんなことをよく感じるのですが、そう感じるのも上手く手を取り合える人達が多くいるからです。

足りない点を補い合って、かぶるところはシェアしていく。
個の魅力を持ち寄って進めていきたいものです。


⑩自分の力で必ず実行する

当たり前のようで一番難しいこと。

相談を受けていても、心のどこかで「どうせやらないんでしょ」と思ってしまうと悲しいじゃないですか。

いくら良い打合せができても、実現できないことを語るだけではつまらないですよね。

「やりましょう」と言って自分の持つものを総動員して実現するか、パズルのピースを組み合わせないと実現できないのかで、進め方が違いますよね。

せめて小さなまとまりを作り始めるとか、愚直に踏み出せる人は信頼できます。


⑪仁義がしっかりしてる

仕事のトラブルに一番多いのが、紹介者をすっ飛ばしちゃう件。

紹介してくれた人や、繋いでくれた人への感謝や義理を通さず、勝手にサクサク進めちゃうやつですね。

こういうのって、人の善意を完全に無視しちゃってるからNGだということはわかっているものの、時には勢い余って報告が遅れちゃったりすることもあると思います。

「そういうのいいよ、面倒くさいし」とは言いつつも、やはり仁義を通すに越したことは無いですよね。

よく飲み会とか交流会とかで直接つなげさせてもらった人から、後日いい報告があると、こちらまで嬉しくなりますもんね。


さいごに

僕は法人の代表でもあり、パラレルワーカーでもあるので、法人・個人それぞれの立場でのやり易さを使い分けて仕事をしています。

その中で確信しているのは、これからは「力がある個が集まれる集団・コミュニティ」が本当に大切になってくるということ。

今回あげたポイントは、僕が出会った尊敬できる人達の特徴でもあります。

そういう人達との出会いで成長できることに、日々感謝しています。

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最後までご覧いただきありがとうございました!
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ガリバー宇田川(アーティスト専門家)
メジャー経験のある現役シンガーで日本アーティスト協会代表理事。
アーティストの社会進出とキャリア形成の支援がミッション。
企業の採用コンサル、PR企画、講師育成などもおこなう。
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