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リクエスト制度の為の設備の充実を…ベイスターズには重すぎる1敗

どんなスポーツでも審判の判定にフォーカスされる試合というのは、消化不良を起こします。

パリ五輪の日本代表で言えば柔道やバスケットボールでもそうでした。

今日のベイスターズの試合もたった一つのプレーに対する判定で流れが大きく変わってしまいました。

映像で見る限り、青柳投手のセーフティスクイズに対するホームのクロスプレーは99.9%アウトでした。

考えうる可能性としては「審判の判定を覆すほどの明確な証拠がなかった」とされて判定が保持されたというところでしょう。

しかし、これはリクエスト制度スタート時からの問題点ではありますが、「リクエスト検証に使用するカメラの台数や角度」と「リクエスト検証をするのが他ならぬその判定を下した審判団であること」が今回の問題を大きくしています。

日本のリクエスト制度は、あくまで中継カメラによる撮影の延長でしかなく、撮影できる角度やカメラの台数もMLBとは比較にならないほど少ないです。

その上、リプレイ検証をするのが判定した審判本人を含めた審判団ですから、「確証無き場合には最初の裁定を採用」というルールに心のどこかで甘えてしまうのも人情でしょう。

少なくとも現状、何かあった時にそういう疑義が持たれる制度であることには留意が必要です。

人は自分のミスを認める事が難しいものです。
普通に仕事をしていてもそういう場面はいくらも見るのに、数万人の観衆の前で「私がミスをしました」と言わんばかりの報告をするのは気が引ける方がむしろ当たり前でしょう。

だからこそ、その判定とは直接関係の無い人間が検証をするべきですし、誰もがミスしてしまうことがあるのを前提に「これが見えなかったのは仕方ない」と思えるくらいあらゆる角度から検証映像を用意出来るシステムを構築することが審判を守ることに繋がる。

現状の中途半端なリクエスト制度が、審判に対する不信感を高めている側面すらある。

もちろんベイスターズがその現行の中途半端な制度によって助けられた事も数え切れないほどあるだろう。

それでも、選手や首脳陣はもちろん審判だって一つ一つのプレーに生活がかかっている。

今日のように、CSや優勝争いを直接しているチーム同士の試合となれば、その影響度はより大きくなる。

球界再編問題から20年の節目となる今年。

改めて、選手達のため、ファンのためのプロ野球になっているかをNPBに問いたい1戦になりました。

ただ非常に痛い敗戦であることに変わりはありませんが、まだシーズンが終わったわけでもありません。

あのジャイアンツ戦の悔しい敗戦の翌日に見せてくれた反発力、「勝ち切る覚悟」が明日また問われることになりました。

現地に行けるファンは少ないですが、勝利を信じて応援しましょう。

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