見出し画像

シン・ウルトラマンがめちゃくちゃ「人間賛歌」だった話

どうもウルトラマンミリしらのとよポンです。
子供の時に見たウルトラマンメビウスの記憶もあまりなくこの映画を楽しめるのか不安だったんですがしっかり面白かったです。
メフィラス星人戦のBGMめちゃくちゃ良かったですね…


ヒーローのオリジンであり王道のSFでもあった

本作の主題って
「ウルトラマンがヒーローになるまで」
「未知の存在と人類がどう向き合うか」
の二つだと思っています。
自分の命を犠牲にしてまで他者を救うそこに興味を示した異星人がヒーローになるというストーリーが本作のメインでありつつ、作中では人類の自立というテーマも見え隠れします。

ウルトラマンが何度か人類の自立的進化を促さなければと語っており、幼年期の終わり的というか未知の存在に対する向き合い方を描いているなと何度も思いました。
(外星人との政治的シーンが特にそう感じさせる)
こういう「もし宇宙人と接触したら…」を真面目に考える映画って楽しいですよね。

ヒーローが絶望を与える


神に限りなく近い存在であるウルトラマンに依存しきった人類は、ウルトラマンに絶望も与えられているという構図が印象的でした。
禍特対の滝くんも有能な人物であるにも関わらず、ウルトラマンが強大すぎる故に無力感を感じ自暴自棄になっていましたよね。
(あそこでストゼロ飲むのすき)
この広い宇宙で僕たち人類はなんてちっぽけな存在なんだ!ウルトラマンが勝てないゼットンなんてどうしようもない!…みたいなことを言っていた気がします。

民衆に希望を与えるヒーローが無力感を与える、そんなアンチヒーロー的な部分もありました。
というかウルトラマンのせいでゼットンが来たんですから、まさにウルトラマンが絶望を持ってきたという展開なんですよね。
それをウルトラマンが自ら尻拭いをしようとしているという。

託された希望と人の底力


ザラブ星人やメフィラス星人は人類を支配しようとしていた訳ですが、ウルトラマンは人間という生物を信じて希望を託してくれたんですよね。
やっぱヒーローやなって…

絶望していた滝くんもウルトラマンが残した計算式で最後まで足掻くことを決意し全力を尽くす、あのシーン最高ですよね。
ウルトラマンでも勝てないゼットンを人類が導きだした作戦により攻略し、ゾーフィも人類を称賛する…こういう部分にこの映画はウルトラマンと同時に人間の底力を描く人間賛歌の映画だなと感じる訳です。
未知の力は希望でも絶望でもなく「ただの力」であると、それをどう使うかという部分を問われたなと感じました。
(ウルトラマンの技術を軍事利用しようとする動きもあったしね)

リアルに生きてて人類どうしようもないな…そう思う時ありませんか?
本作にも「こいつさぁ…」みたいな人出てくるし、民衆もリアルにウザい人とかいますけどどうしようもない人類をもう少し信じてみよう。
そう思える映画だったなぁという個人的総括!

一つだけ


ただウルトラマン見ておけば細かいネタとかに興奮できたのかなって!
そこだけは後悔がある…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?