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最初からアジャイルにしようとか言うな!

世界で初めて「アジャイル開発で行きましょう」と言い出した奴を僕はぶん殴りたいですね。僕のような若造の声は責任者の人達には聞こえていないのでしょうが、まあ将来の自分への戒めも兼ねて愚痴でも記述していきますよ。

アジャイル。ソフト開発に居れば一度は聞いた事がある単語。或いは、一度は殺意が湧いたことのある単語と言うべきでしょうか?ざっくりと言えば開発期間中に色んな問題や仕様変更が起こるのだから、短期間に評価と軌道修正を繰り返して作る方が良いものが出来るじゃん?という思想を元にした開発手法です。
それ自体は間違っては居ないんですよ。ゲームにしてもウェブサイトにしてもアプリにしても、作っていくうちに改修が必要な部分というのは山程出てくるのは事実ですから。但し、それはあくまで「必ず起きるものとして心得ておく注意点」です。決して「起きるのは確定事項なのだからその時その時対処しよう」みたいな行き当たりばったりを肯定する事では無いのです。アジャイルを謳って禄に仕様も決めず、エンジニアやグラフィッカーに投げっぱなししてタスクだけは無駄に積み上げる、みたいな光景を何度も見てきました。
そもそも、アジャイルは旧来の上から下への直流で指示を行う方式とは真逆の相容れない思想みたいな扱いを受けがちなんですが、実際には共存可能な概念であり、初期の構想をガチガチに作っていたとしても適宜軌道修正を行っていくことは何ら間違いではありません。言ってしまえばアジャイルとは「間違った事があれば適宜変えていこうね、そのつもりでいてね。」という宣言なだけであって、それを誇大解釈してしまえば何一つ決められない大炎上プロジェクトになってしまうのです。故に最初からアジャイルを頼りに開発を始めるべきでは無く、アジャイルチックな軌道修正も行うつもりでスケジュールに余裕を持たせる、くらいに留めるべきです。まあ実際、そんな余裕が何処に有るんだという問題は別に有りますけど。
以上、アジャイルを宣言された挙げ句、1年間仕様書すら貰えずプロジェクトが大破綻した苦い思い出を持った現場からの声でした。皆は仕様書作ろうね。


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