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はじめまして、東芝UIデザインチームです。

みなさん、はじめまして。東芝UIデザインチームです。わたしたちは、株式会社東芝のインハウスデザイナーとして、自社製品のユーザーインターフェース(UI)をデザインしています。

弊社でUIデザインの仕事が始まったのは1995年ごろからです。古株・・・ですよね、きっと。ところが、現場にいるデザイナーの存在はあまり知られていないのではないでしょうか。

今回、そんな知られざるデザイナーたちのことや、ここから生み出されるUIデザインのことを、みなさんにもっと知ってもらいたい!という想いで、noteを始めました。この取り組みを通じて私たち自身も、企業の枠組みをこえてつながりながら、新しいことを学び、進化し続ける組織でありたいと思っています。

どうぞよろしくお願いします。

1.東芝UIデザインチームってどんなチーム?

東芝UIデザインチームは、株式会社東芝の CPS x デザイン部に所属しています。UIデザイナーの他に、プロダクトデザイナーやグラフィックデザイナー、サービスデザイナーなど多様なメンバーがいます。オフィスは浜松町にありますが、現在は在宅勤務が中心です。

窓から海が見えます

組織名にある「CPS」は、聞きなれない言葉だと思います。Cyber-Physical Systemsの略称で、実世界(physical)のデータを収集し、サイバー世界(Cyber)で分析したり、活用しやすい情報や知識にしたりして、みなさんや社会へ届ける仕組みのことです。(詳しくは、東芝のCPSサイトをご覧ください。)

東芝では、CPSテクノロジー企業を目指し、それを実現する一つの力としてデザインが注目され、部門の名前になっています。

株式会社東芝の CPS x デザイン部では、「人を想う」ことを大切にデザインをしています。そして、UIは人とシステム・サービスをつなぐ重要な接点です。人々がシステムやサービスの価値を最大限に活用できるように、UIデザインをはじめ、HCD、人間工学、認知心理学、行動経済学などの多彩な専門知識を結集して、「人を想う」UIデザインを目指して活動しています。

2.何をデザインしているの??

中心となるのは、社会インフラに関わるもののUIデザインです。社会インフラは、日々の暮らしを支える基盤となるものです。

例えば駅にある改札機や券売機などの操作画面や列車の中にある車内案内表示器画面といった私たちに身近なものから、AIが健康診断の結果から生活習慣病のリスクを予測するアプリといった最先端のサービス、道路、空港、電気や水道、物流、医療、行政などの、見えないところで私たちの生活を支えている製品・サービスまで、様々なUIデザインに関わっています。

阪急電鉄車内案内表示器画面: 上から京都線(緑)、宝塚線(橙)、神戸線(青)
SCiB™搭載 鉄道用回生電力貯蔵システム
放送局向け地上デジタルテレビ送信機システム
生活習慣病予測アプリ

私たち自身も「ええっ!こんな仕組みになっていたの!?スゴイ!」と、知っているようで知らなかった社会インフラを支える仕事やシステムを、デザイン活動を通じて知る機会が多くあります。それと同時に、微力ながらもUIデザイナーとして人や社会に貢献できることは、東芝で仕事をする魅力の1つだと感じています。

デザインの事例は、今後の記事で少しずつご紹介したいと思います。お楽しみに!

3.社会インフラのUIデザインとは|手のひらサイズから3LDKまで

とにかく幅が広くてディープな社会インフラのUIデザイン。分野の幅も広ければ・・・扱うモニターサイズの幅も広い。
UIを表示するデバイスの種類やモニターサイズは、そのUIがどの様に使われるかで変わってきます。例えば、管制システムは120インチのモニターを14枚、並べます。120インチが14枚・・・私の家にはいるでしょうか・・・いや、考える余地もないくらい大きなサイズですね。面積でいうと約63平米、つまり一般的な3LDKのマンションくらいの大きさになります。

スマートフォン向けアプリから交通管制システムまで

小さなものから大きなものまで、こんな守備範囲(?)の広いUIデザインチームは、なかなかないかもしれません。

扱う業務も書ききれないほど。例えば、鉄道事業の安全安定安心な輸送を支える業務、制作した番組を各家庭へ届ける放送業務、水道や電気・道路などの監視・制御業務、モノの流れを一元管理する物流業務など、多岐にわたります。

物流現場でヒヤリングするデザイナー
(大手スーパー物流センター)

業種や業務によって、文化や慣習、働き方は全く違います。そのため、デザイナー自身が、お客様が業務を行っている現場に出向いて、業務の流れを確認したり、どんな環境で行っているか、どんな姿勢で操作をするのか、服装はどうか、どんなところにストレスがあるのか等、直接目で見て気づきを得たり、作業されている方と対話することで、ユーザーやユーザーを取り巻く環境を深く理解することを心掛けています。

試行錯誤しながらUIデザインを行う中での気づきや悩んだこと、具体的な事例、そこに込められたデザインの想いなどについても、このnoteの中で紹介していきたいと思います。

4.東芝UIデザインチームのこれから

最近では、お客様と一緒に、新たな製品・サービスを考えたり、新しい事業のアイデアを事業部門と議論したりする機会が増えています。

議論を可視化するグラフィックレコーディング

そんな中で私たちUIデザイナーの役割も、単にUIデザインの知識や技術をもって製品のユーザビリティを高めるだけではなくなってきています。
UXデザインによる心地よい体験の設計はもちろんのこと、サービスデザインの考え方や手法を実践しながら、UIをデザインすることもしています。また、共創活動においてワークショップを設計したり、ワークショップ参加者の議論をファシリテートする機会も増えています。一言でUIデザインと言っても、実はこのように幅広く活動しています。

5.さいごに

ここまで、読んでいただきありがとうございました。

「UIデザイン」というと、専門的で難しい話になりがちですが、外からはなかなか見えづらい私たち東芝UIデザイナーの活動を、楽しく分かりやすく、いろんな角度で発信していけるといいなと思っています。

社会インフラをはじめとする、幅広い製品に関わるUIデザイナーに興味を持っていただけたら嬉しく思います。
もしよろしければ、「東芝のデザイン」サイトもご覧ください。

ライター:東芝UIデザインnote運営チーム



東芝UIデザインチーム公式HP