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#048_『ギャルとツチノコ』トミムラコタ

〈あらすじ〉
オカルト大好き高校生の猫田一太郎くんは、入学早々「とんでもないもの」に出会う。それは……ツチノコ!!しかもツチノコは高校生ギャルに擬態できるらしい!?これはすごい発見だ!!

……という猫田くんの勘違いに、偶然付き合うことになった高校生ギャル・純ちゃん。2人は「ツチノコ」という秘密(勘違いだけど)を通じて、交流を深めていく。

✴✴

いま私が更新を楽しみにしているマンガの一つ。ものすごくオススメ。

分類するとしたら(そんな無粋なことをするな!と心の中の自分が叫んでいるが)「オタクに優しいギャル」の派生っぽい感じがする。でも私は数多ある「オタクに優しいギャルマンガ」の中でも抜きんでて「このマンガはものすごく面白い!好きだ!」と感じる。なんでだろう?

まず「勘違い」という設定がこのマンガの特別なところだな。それに加えて、そのキーとなるのが「ツチノコ」だ。その存在が全体の空気を和ませているというか、ポップな印象にしている気がする。ツチノコそのものはかわいいし、純ちゃんをツチノコの擬態した姿だと思っている猫田くんもかわいいし、猫田くんにツチノコとして振る舞う純ちゃんもかわいいもんな。ツチノコが二人のかわいさを引き出しているのか、そうか(急に納得)。

そんな二人(猫田くんと純ちゃん)は全然タイプが違うんだけど、どちらもピュアだし優しい。だから、作中で描かれる二人の交流はほのぼのとしていてやさしい。
とはいえ純ちゃんは「勘違いさせてあげている」側なので、二人の関係の中では強い立場にいることになる。実際純ちゃんは余裕な態度でツチノコとして猫田くんに接するが、逆に猫田くんのピュアな感じと勢いで照れてたじたじになったり、予想外の反応で笑ったり元気づけられたりもする。
「照れるギャル」というのは王道ときめきポイントだが、猫田くんはあくまでもツチノコに対して接している、というズレがなんともいえず面白い。

と、ここまで書いて思ったが、私にとってのこのマンガの魅力はキャラや絵柄の「かわいさ」だけじゃない。設定の独自性ということだけでもない。
猫田くんのツチノコ(純ちゃん)に対する、純ちゃんの猫田くんに対する「優しさ」や「驚き」が私の心に刺さっているんだな。純ちゃんが本当にツチノコじゃなくても二人は「未知との遭遇」と「交流」を果たしている、そういうマンガなのではないか。

ちなみにツチノコは、タイトルのわりに出番が少ない。でもめっちゃかわいくて大好きなので、グッズにして販売してほしい。第2話の最後のページで「あーーーん」ってしてるツチノコとかステッカーにしたらものすごくかわいいと思う!何卒!(誰宛?)

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