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青春動物園ズウの思い出

申し訳ございません。
新しく書いた記事だけでは本数が足りなかったので、過去に雑誌に書いたコラムの再掲載をさせていただきます。

以下は、2009年2月の『二次元ドリームマガジン』vol.45に書いた文章の再掲載となります。

※当時『神のみぞ知るセカイ』が話題だったので、特に意味もなく、そういう書き出しになっております。


ししにいちゃん

現在の『週刊少年サンデー』では神にーさまが人気ですが、いまから30年前の『週刊少年サンデー』には、ししにいちゃんというキャラがいました。

ししにいちゃんは、『青春動物園ズウ』という漫画の主人公。
本名は立髪正義(たてがみ せいぎ)というのですが、「立髪=獅子」で、「ししにいちゃん」と呼ばれます。

『青春動物園ズウ』の作者は、小池一夫先生。
最近でも、

「いまの漫画にはいいキャラクターがいない。だから面白くなくなり、ファンが携帯電話に流れていった

などと分析しておられる方ですが、それでは、昔の漫画にいた「いいキャラクター」というのは、どんな感じだったのか。
その答えがししにいちゃんなのです!

以下、ししにいちゃんがどれほど「いいキャラクター」だったのか、見ていきたいと思います。


「帽子のお葬式さ!」

『青春動物園ズウ』の第1話は、船の甲板からスタート。

ヒロインのヨッコが、帽子を風に飛ばされて困っていると……。
口にバラをくわえた学ランの男が現れます。

バラ

なんだコイツ

男は、飛ばされた帽子を拾ってくれる……わけではなく、なぜか口にくわえていたバラを射出。
見事にバラが突き刺さった帽子は、そのままゆっくりと、キラキラ光る海に沈んでいきます。

バラ射出

意味不明の行動に、ヨッコは「なんのまねッ!」と怒ります。

すると、男は「帽子のお葬式さ!」と言い、おもむろに取り出した新しいバラを口にくわえ直します。
ししにいちゃんの衝撃の登場シーンでした。

葬式

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